歯の美しさは第一印象を左右する重要な要素です。近年、歯のホワイトニングへの関心が高まる中、多くの方が「ホワイトニングの値段の平均はいくらなのか」と気になる方も多いのではないでしょうか。歯科医院で行うホワイトニングには、医院内で施術を受ける「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」、そして両方を組み合わせた「デュアルホワイトニング」などがあります。
この記事では、各ホワイトニング方法の平均費用や特徴を詳しく解説し、自分に合った方法を選ぶための情報をお届けします。
ホワイトニングの平均的な値段は?方法別に比較
ホワイトニングには主に「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」「セルフホワイトニング」の4種類があります。それぞれ特徴や値段の平均も異なるため、自分の目的や予算に合わせて選ぶことが大切です。
まずは、それぞれのホワイトニング方法の特徴と平均的な費用について詳しく見ていきましょう。費用は歯科医院によって異なる場合がありますが、一般的な相場を紹介します。
オフィスホワイトニングの平均費用と特徴
オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が直接施術を行うホワイトニング方法です。高濃度の薬剤と特殊な光を使用するため、短時間で効果を実感できる。特徴があります一般的に1回の施術で目に見える効果が得られますが、理想の白さを目指すためには複数回の施術が必要となる場合もあります。
オフィスホワイトニングの平均費用は1回あたり10,000円〜70,000円程度です。歯科医院によって使用する薬剤や機器が異なるため、価格帯に幅があります。また、上下の歯を全体的に白くする場合と前歯のみを対象とする場合でも費用が変わってきます。
施術内容 | 平均費用(税込) | 特徴 |
---|---|---|
上下前歯6本 | 20,000円〜35,000円 | 笑った時に見える部分のみ |
上下全体 | 30,000円〜70,000円 | 全体的に均一な白さに |
オフィスホワイトニングは即効性がある反面、施術後に一時的な知覚過敏が生じる場合があります。また、効果の持続期間は平均して3〜6ヶ月程度とされており、その後は徐々に元の色に戻る傾向があります。
ホームホワイトニングの平均費用と特徴
ホームホワイトニングは、歯科医院で作製した自分の歯型に合わせたマウスピースと専用の薬剤を用いて、自宅で行うホワイトニング方法です。自分のペースで継続的に行えるため、忙しい方でも無理なく歯を白くすることができます。オフィスホワイトニングよりも低濃度の薬剤を使用するため、刺激が少なく知覚過敏などのリスクも低減されます。
ホームホワイトニングの平均費用は以下の通りです。
項目 | 平均費用(税込) | 備考 |
---|---|---|
初期費用(マウスピース制作費) | 15,000円〜40,000円 | 上下セット |
薬剤(ジェル) | 3,000円〜7,000円 | 1週間分 |
総額(初回) | 25,000円〜50,000円 | マウスピース+薬剤2〜4週間分 |
ホームホワイトニングは初期費用としてマウスピースの制作費がかかりますが、その後は薬剤の追加購入のみで継続できるため、長期的に見るとコストパフォーマンスが高いと言えます。また、効果が表れるまでに2〜4週間程度かかりますが、オフィスホワイトニングよりも効果が長く持続する傾向があります。
デュアルホワイトニングの平均費用と特徴
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた方法です。まず歯科医院でオフィスホワイトニングを受けて短期間で歯を白くし、その後ホームホワイトニングで白さを維持・向上させる方法です。両方のメリットを活かすことで、より高い効果と持続性を期待できます。
デュアルホワイトニングの平均費用は、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うため、50,000円〜80,000円程度と他の方法よりも高額になりますが、より効果的な方法といえるでしょう。
内訳 | 平均費用(税込) | 特徴 |
---|---|---|
オフィスホワイトニング(1回) | 20,000円〜35,000円 | 即効性あり |
ホームホワイトニング一式 | 30,000円〜45,000円 | 持続性あり |
総額 | 50,000円〜80,000円 | 効果と持続性が最大 |
デュアルホワイトニングの効果は、適切なケアを行えば1〜2年程度持続すると言われており、長期的に白さを維持したい方に適しています。ただし、コーヒーや赤ワイン、タバコなどの着色しやすい食品・嗜好品を摂取する頻度によって個人差があります。
セルフホワイトニングの平均費用と特徴
セルフホワイトニングには、市販のホワイトニング歯磨き粉やホワイトニングキットを使用する方法と、エステサロンなどでLED照射を受ける方法があります。市販の製品は手軽に始められる一方で、歯科医院で行うホワイトニングと比べると効果は限定的です。また、サロンでのセルフホワイトニングは、医療行為ではないため使用できる薬剤の濃度に制限があります。
セルフホワイトニングの費用相場は以下の通りです。
種類 | 平均費用 | 効果の目安 |
---|---|---|
ホワイトニング歯磨き粉 | 500円〜2,000円 | 表面の着色除去のみ |
市販ホワイトニングキット | 3,000円〜10,000円 | 軽度の白色化 |
サロンでのセルフホワイトニング | 3,000円〜8,000円/回 | 一時的な白色化 |
市販のホワイトニング製品は比較的安価で手に入りますが、使用できる薬剤の濃度が低いため、効果は表面的な着色除去にとどまることが多いです。また、自分の歯に合っていないマウスピースを使用することで、歯や歯茎に悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。
ホームホワイトニングの平均費用と内訳
ホームホワイトニングは、自宅で行えるため時間や場所を選ばず、自分のペースでホワイトニングを進められる方法です。ここでは、ホームホワイトニングの具体的な流れと費用内訳について詳しく解説します。
施術の流れ
ホームホワイトニングは、歯科医院での準備と自宅での施術の2段階に分かれます。
【歯科医院での準備】
- 初診時にカウンセリングを行い、歯の状態や色調を確認
- 虫歯や歯周病がある場合は、ホワイトニング前に治療を実施
- 歯型を採取し、自分専用のマウスピースを作製
- マウスピース完成後、使用方法や注意点の説明を受け、薬剤とともに持ち帰る
【自宅での施術】
- マウスピースに薬剤を注入し、1日1〜2時間程度装着
- 通常は2週間〜1ヶ月ほど継続して使用
- 必要に応じて歯科医院で効果の確認や薬剤の追加処方を受ける
このように、ホームホワイトニングは専門的なサポートを受けながら、自宅で手軽に継続できるのが魅力です。自分の生活スタイルに合わせて取り組みやすい点も、多くの人に選ばれている理由のひとつです。
費用に含まれるもの・含まれないもの
ホームホワイトニングの料金体系は歯科医院によって異なりますが、一般的に費用に含まれるものと含まれないものがあります。基本的にはマウスピースの作製費用と初回の薬剤費用がセットになっていることが多いですが、追加の薬剤は別途購入が必要です。
費用に含まれるもの | 費用に含まれないことが多いもの |
---|---|
カウンセリング・診断料 | 初診料・基本検査料(保険適用) |
マウスピース作製費(上下セット) | 歯のクリーニング・PMTC |
初回の薬剤(1〜2週間分) | 追加の薬剤 |
基本的な使用説明 | ホワイトニング前の虫歯・歯周病治療 |
マウスピースは一度作製すれば長期間使用できるため、初期費用は高めですが、その後は薬剤の追加購入のみで継続できます。薬剤は1週間分で約3,000円〜7,000円程度で、使用頻度や効果の持続具合によって追加購入のタイミングや回数が変わってきます。
また、多くの歯科医院では初診時の基本検査(レントゲン撮影や口腔内検査など)は保険適用となりますが、ホワイトニング自体は自由診療のため全額自己負担となります。事前のクリーニングやPMTC(専門の機械を用いたクリーニング)を推奨している医院も多く、その場合は別途費用がかかることもあります。
他の方法と比べた費用対効果
ホームホワイトニングは他のホワイトニング方法と比較して、長期的に見るとコストパフォーマンスが良いとされています。初期費用はかかりますが、自分のペースで継続できること、追加の薬剤のみで効果を維持できること、比較的長期間効果が持続することなどがメリットです。
例えばオフィスホワイトニングの場合、1回の施術で効果を実感できますが、3〜6ヶ月程度で効果が薄れてくるため、定期的に再施術が必要になります。1回30,000円の施術を年に2回受けると、年間60,000円のコストがかかります。
一方、ホームホワイトニングの場合、初期費用として約30,000円かかりますが、その後は薬剤の追加購入(年間15,000円程度)だけで効果を維持できるため、2年目以降は大幅にコストを抑えることができます。また、自分のタイミングで行えるため、忙しい方や通院が難しい方にも適しています。
期間 | オフィスホワイトニング総コスト | ホームホワイトニング総コスト |
---|---|---|
1年目 | 約60,000円(2回施術) | 約45,000円(初期費用+追加薬剤) |
2年目 | 約120,000円(累計4回) | 約60,000円(初期費用+追加薬剤2年分) |
3年目 | 約180,000円(累計6回) | 約75,000円(初期費用+追加薬剤3年分) |
このように長期的に見ると、ホームホワイトニングはコストパフォーマンスに優れています。また、適切なタイミングで薬剤を使用することで、歯の白さを一定に保ちやすいというメリットもあります。ただし、即効性を求める場合や、自分で継続的にケアすることが難しい方にはオフィスホワイトニングの方が向いている場合もあります。
ホワイトニングの費用対効果と持続期間
ホワイトニングの費用を検討する際には、効果の程度や持続期間も重要な判断材料になります。ここでは、各ホワイトニング方法の効果と持続期間について解説します。
各ホワイトニング方法の効果比較
ホワイトニングの効果は、施術方法や個人の歯の状態によって異なります。一般的にオフィスホワイトニングは即効性があり、1回の施術で歯の色が数段階明るくなりますが、ホームホワイトニングは徐々に効果が現れ、2〜4週間かけて白くなっていきます。各方法の効果を比較してみましょう。
ホワイトニング方法 | 効果の現れ方 | 白さの程度(シェードガイド) |
---|---|---|
オフィスホワイトニング | 即効性あり(1回で効果) | 平均3〜8段階アップ |
ホームホワイトニング | 徐々に効果(2〜4週間) | 平均2〜6段階アップ |
デュアルホワイトニング | 即効性と継続的効果の両方 | 平均5〜10段階アップ |
セルフホワイトニング | 非常に緩やかに効果 | 平均1〜3段階アップ(主に表面着色の除去) |
シェードガイドとは歯の色の明るさを測る指標で、数値が大きくなるほど白くなることを示します。効果の程度は個人差が大きく、もともとの歯の色や着色の原因、歯質などによって異なります。特に「テトラサイクリン変色」と呼ばれる薬剤による変色や、加齢による黄ばみの強い場合は、効果が出にくい場合もあります。
ホワイトニング効果の持続期間
ホワイトニングの効果は永久的なものではなく、時間の経過とともに徐々に元の色に戻る傾向があります。効果の持続期間は、ホワイトニングの方法だけでなく、日常の生活習慣や口腔ケアの状況によっても大きく左右されます。一般的な持続期間は以下の通りです。
ホワイトニング方法 | 平均的な持続期間 | 影響する主な要因 |
---|---|---|
オフィスホワイトニング | 3〜6ヶ月 | 食習慣、喫煙、口腔ケア |
ホームホワイトニング | 6ヶ月〜1年 | 食習慣、喫煙、口腔ケア、メンテナンス頻度 |
デュアルホワイトニング | 1〜2年 | 食習慣、喫煙、口腔ケア、メンテナンス頻度 |
コーヒーや赤ワイン、カレー、ベリー類などの色素の強い食べ物・飲み物の摂取頻度が高い場合や、喫煙習慣がある場合は、効果の持続期間が短くなる傾向があります。また、定期的な歯科検診やホームケアを行うことで、白さを長く保つことができます。
ホワイトニングの効果を長持ちさせるメンテナンス方法
ホワイトニングの効果を長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。初期費用をかけてホワイトニングを行ったあとも、日々のケアや定期的なメンテナンスを行うことで、コストパフォーマンスを高めることができます。
まず、日常的なケアとして、着色しやすい飲食物(コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなど)の摂取後はできるだけ早く水でうがいをすることが効果的です。また、ホワイトニング用の歯磨き粉を使用することで、表面的な着色を予防することができます。
定期的なメンテナンスとしては、3〜6ヶ月に一度の歯科検診とクリーニングを受けることで、専門的な歯の清掃が可能になります。また、ホームホワイトニングを行った方は、効果が薄れてきたと感じたタイミングで、数日間だけマウスピースを使用するタッチアップ法も効果的です。
メンテナンス方法 | 頻度 | 費用目安 |
---|---|---|
歯科医院でのクリーニング | 3〜6ヶ月に1回 | 5,000円〜10,000円/回 |
ホワイトニング用歯磨き粉 | 毎日 | 500円〜2,000円/月 |
ホームホワイトニングのタッチアップ | 3〜6ヶ月に数日間 | 3,000円〜7,000円/回(薬剤のみ) |
これらのメンテナンスにも費用はかかりますが、定期的なケアを行うことで追加でホワイトニングを行う頻度を減らし、長期的に見れば費用を抑えることができます。また、歯の健康維持にもつながるため、一石二鳥といえるでしょう。
ホワイトニングの値段以外で知っておきたい注意点
ホワイトニングを検討する際には、費用面だけでなく、適応できる症例や不向きな症例、副作用などについても事前に理解しておくことが重要です。ここでは、ホワイトニングを始める前に知っておくべき情報をご紹介します。
ホワイトニングの不適応症
ホワイトニングは全ての方に適しているわけではなく、歯や口腔内の状態によっては施術ができない場合があります。虫歯や歯周病がある場合は、まずそれらの治療を優先し、口腔内が健康な状態になってからホワイトニングを行うことが推奨されます。
適応症(向いている方) | 不適応症(向いていない方・注意が必要な方) |
---|---|
加齢による黄ばみがある方 | 虫歯や歯周病がある方(治療後なら可能) |
飲食物による着色がある方 | 知覚過敏がある方(対策後なら可能な場合も) |
タバコのヤニによる着色がある方 | 妊娠中・授乳中の方 |
フッ素症による着色がある方 | 18歳未満の方(歯の成長が完了していない) |
軽度〜中度のテトラサイクリン変色の方 | 重度のテトラサイクリン変色の方(効果が限定的) |
また、セラミッククラウンやインレー、コンポジットレジン(歯科用プラスチック)などの人工物はホワイトニングの効果が現れません。前歯に詰め物や被せ物がある場合は、ホワイトニング後に色調が合わなくなる可能性があるため、事前に歯科医師に相談することが重要です。
副作用とリスクについて
ホワイトニングは比較的安全な処置ですが、いくつかの副作用やリスクが報告されています。最も一般的な副作用は一時的な知覚過敏で、施術中や施術後に歯がしみる感覚を覚えることがありますが、通常は数日で自然に改善します。主な副作用とリスク、その対処法は以下の通りです。
副作用・リスク | 症状 | 対処法 |
---|---|---|
知覚過敏 | 冷たいものや熱いものがしみる | 知覚過敏用歯磨き粉の使用、一時的な施術の中断 |
歯肉刺激 | 歯茎の痛みや軽度の炎症 | マウスピースの調整、適切な薬剤量の確認 |
不均一な白さ | 斑点状に白くなる | 継続的なホワイトニングで均一化することが多い |
期待と結果のギャップ | 思ったほど白くならない | 適切な期待値の設定、別の方法の検討 |
これらの副作用は一時的なものが多く、適切な対処により改善することがほとんどです。しかし、強い痛みや長期間続く知覚過敏などの症状が現れた場合は、すぐに歯科医師に相談することが重要です。また、事前のカウンセリングで自分の歯質や状態に合った方法、濃度を選ぶことでリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ
ホワイトニングの費用は、施術方法や地域、クリニックによって大きく異なります。オフィスホワイトニングは1回あたり10,000円〜70,000円、ホームホワイトニングは初期費用として25,000円〜50,000円、デュアルホワイトニングは50,000円〜80,000円が平均的な相場です。
費用を検討する際には、初期費用だけでなく、メンテナンスにかかる費用や効果の持続期間なども含めて総合的に判断することが大切です。長期的に見ると、ホームホワイトニングは初期費用はかかるものの、その後は薬剤の追加購入のみで継続できるため、コストパフォーマンスに優れています。
ホワイトニングを始める前には、自分の歯の状態や生活習慣に合った方法を選ぶことが重要です。また、医院選びの際には費用だけでなく、医師の経験や技術、カウンセリングの充実度、アフターケアなども考慮に入れましょう。適切な方法と医院を選ぶことで、理想の白い歯を手に入れることができます。
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