歯列矯正でブサイクになった?顔の変化と対処法を解説
歯列矯正を始めたいけど、「ブサイクになったらどうしよう」「矯正後の顔の変化が不安」と悩む方も少なくありません。確かに、歯列矯正は歯の並びを大きく動かすため、顔立ちにも何かしらの変化が生じる場合があります。その変化がポジティブに働くこともあれば、思わぬ方向へ向いてしまうこともあるでしょう。
歯列矯正でブサイクになったと感じる原因
歯列矯正によって顔のバランスが変化し、「矯正前と比べてブサイクになった…」と感じてしまう原因は多岐にわたります。歯並びをキレイに整えることでポジティブに働く面も多いですが、矯正治療中や治療後に思わぬデメリットを感じる方もいるようです。
口元が出てしまう
歯の表面に装着するブラケット矯正や、ワイヤー矯正では、装置の分だけ前方に厚みが出ます。そのため、横から見ると口元が出ているように感じて「顔がブサイクに見える」という印象を受けることがあります。特に一般的な金属ブラケットに比べ、セラミックやプラスチック製のブラケットを使用した場合、口元がさらに盛り上がりやすい場合もあります。
歯の移動過程による一時的な違和感
歯列矯正は、長期間をかけて少しずつ歯を動かしていきます。その過程で歯と歯の間に隙間が生まれたり、歯の傾きが変化したりして、治療途中の姿が理想とかけ離れて見える場合もあるでしょう。抜歯をともなう矯正の場合は特に、歯が移動する距離が大きく、歯と歯の間の隙間が気になるため、一時的に「ブサイクになった」と感じることがあります。
ほうれい線が目立つ
出っ歯や口元の突出感が強い歯並びだった人は、矯正によって前方に飛び出した歯を後方へ移動させるため、口元が引っ込みやすくなります。その結果、それまで突き出した歯に引っ張られていた頬周りの皮膚が余り、ほうれい線が強調されてしまうことがあります。ほうれい線は老けた印象を与えるため、顔立ちが変わったという不安に拍車をかける原因の一つと言えるでしょう。
頬がこけて面長に見える
歯並びの乱れは噛み合わせの乱れにも直結するため、咬筋(噛み締めるときに動く筋肉)に過度な負担がかかることがあります。矯正で噛み合わせが整うと、咬筋が張りにくくなったり、エラの張りが緩和されることで頬がこけて、結果的に面長に見える場合があります。もともとエラが張っていた方には小顔効果が期待できますが、「頬が落ちてしまった」というネガティブな変化に感じる人もいるようです。
表情筋の衰えから貧相な顔立ちに感じる
矯正装置を装着している間は、食事や会話で大きく口を動かすことを躊躇し、知らないうちに口周りの筋肉を使う機会が減ることがあります。特に硬いものを避けたり、装置が見えるのを気にして笑顔を作りにくくなったりなど、口周りの表情筋が衰える原因につながります。すると、頬のハリが失われて老けたように見えたり、たるみが進行してブサイクになったと感じてしまうこともあるでしょう。
出っ歯傾向になる
本来は抜歯が必要なのにもかかわらず、歯を削ってスペースをつくる非抜歯矯正を無理やり行うと、かえって前歯が押し出されるように並んでしまうことがあります。結果的に、出っ歯傾向が強まり、理想とは違った仕上がりになる可能性もゼロではありません。こうした場合、再度歯列矯正を検討することになりますので、時間や費用の面で負担が大きくなる可能性があります。
歯列矯正でブサイクになったと感じたときの対処法
矯正治療で生じる顔の変化が気になってしまう場合、再矯正を検討する前にいくつか工夫できることがあります。口元や頬のたるみ、ほうれい線など、気になる症状ごとに簡単なセルフケアを取り入れてみるのもおすすめです。
1.ほうれい線が目立つときのマッサージ
前歯が引っ込むと頬の皮膚が余り、ほうれい線が目立ちやすくなります。ほうれい線や頬のたるみにはマッサージが有効です。頬骨の下からこめかみに向かって指を滑らせるようにほぐすと、顔周りのリンパの流れが促進され、たるみの改善が期待できます。また、耳の上からこめかみにかけて広がる側頭筋を丁寧にほぐすことで、頬から口周りにかかる負担の軽減も図れます。
2.面長や頬こけが気になる場合の表情筋トレーニング
矯正中に食事や会話を控えがちになった影響で表情筋が衰えていることから、面長感や頬こけ感が増している可能性があります。そこで、日々の生活に口周りのトレーニングを取り入れてみましょう。
例えば「あ・い・う・え・お」と1文字ずつゆっくりと大きく口を動かすだけでも、口輪筋を鍛える効果が期待できます。口元や頬の筋力を意識的にアップさせることで、引き締まった印象を目指すことができるでしょう。
3.ペットボトルを使った簡単エクササイズ
もう少し負荷をかけて頬や口周りの筋肉を鍛えたいときには、2リットルの空のペットボトルを使ったトレーニングもおすすめです。ペットボトルを口にくわえ、吸う・吐くを繰り返すことで、頬がしっかりと動きます。頬が内側にキュッと絞られ、吐くときには口輪筋が稼働するため、表情筋全体の強化につながりやすいです。
4.イメージと違った場合の再相談
歯列矯正の完了後、「想像していた仕上がりと違う…」と感じる場合は、担当医へ再度相談しましょう。矯正計画自体を見直す必要があるのか、微調整だけで理想に近づけるのかをしっかり説明してもらうことで、不安を解消できるかもしれません。クリニックや担当医への不信感が拭えないときは、セカンドオピニオンを受けることも検討してみてください。
歯列矯正で後悔しないためのポイント
矯正中・矯正後の顔の変化で悩まないためには、治療開始前の段階から歯科医師との相談を綿密に行うことが大切です。以下に歯列矯正で後悔をしにくくするためのポイントを5つ紹介します。
信頼できる歯科医師・クリニックを選ぶ
歯列矯正は治療期間が長期にわたるため、コミュニケーションを十分に取れる歯科医師・矯正歯科を選ぶことが重要です。自分の希望と治療計画が合っているか確認できる歯科医院なら、顔の変化についても納得のいく説明を受けやすくなります。複数のクリニックを比較し、カウンセリング時に歯や口元のイメージを丁寧に伝えましょう。
各矯正方法のメリット・デメリットを把握する
ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、歯列矯正にはさまざまな方法があります。治療期間や料金、目立ちにくさなどの面だけでなく、矯正中の顔の変化リスクも踏まえて、自身に合った方法を検討することが大切です。担当医が矯正装置の種類ごとにメリット・デメリットを丁寧に説明してくれるかもチェックしておきましょう。
急なトラブルへの対応力を確認する
矯正中は装置の破損や痛み、思わぬトラブルが起こることがあります。そんなとき、すぐに相談・対応できる体制が整っているクリニックだと安心です。急患対応が可能か、万一のときに連絡しやすいシステムかどうかを確認しておくと、治療中の不安を軽減できるでしょう。
通いやすい場所と日時で継続がしやすい
矯正治療は定期的に通院が必要になります。自宅や職場から遠いクリニックを選ぶと、通院が負担になって通院頻度が下がってしまう可能性もあります。また、治療計画に遅れが出ると、歯の動き具合にも影響して「想定外の顔の変化」が起こりやすくなります。アクセスや診療時間などを考慮し、スムーズに通えるクリニックを選びましょう。
矯正前のシミュレーションを確認しておく
最近では、コンピューターシミュレーションによって矯正後の歯並びをイメージできるクリニックも増えています。完全にその通りになるわけではありませんが、ある程度の目安として仕上がりを知っておくことは大切です。「矯正後の横顔はどうなるのか」など、具体的な気になるポイントを質問し、納得いく説明を受けたうえで治療をスタートさせるのが望ましいでしょう。
まとめ
歯列矯正中に顔立ちが変わるのは珍しいことではありません。装置の影響や表情筋の衰え、抜歯の有無などさまざまな要因が重なり、見た目に変化が生じるため、治療前からしっかり理解し備えておくことが大切です。もし矯正中に「ブサイクになった」と感じたとしても、表情筋のトレーニングやマッサージによってある程度改善できる場合もあります。どうしても仕上がりが理想とかけ離れている場合は担当医に相談し、必要に応じてセカンドオピニオンを検討するなど、柔軟に対処しましょう。
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