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歯列矯正で人中は変わる?鼻下の長さや口元への影響を解説【日本歯科札幌院長が解説!】

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歯列矯正は人によって、「人中(鼻下から上唇までの距離)」が長く見えたり、短く感じたりすることがあります。人中は顔の印象を大きく左右するパーツで、鼻下から上唇までのわずかな長さや溝の深さによって、若々しい印象になったり、逆に老けて見えることもあります。

歯列矯正で人中は変わる?

歯列矯正の目的は歯並びを整え、咬み合わせを改善することです。一見すると人中とは無関係のように思えますが、実際には歯列矯正を進めることで口元の形や唇の位置が変化し、結果的に人中が長くなったり短くなったり見えることがあります。

ただし、矯正治療で直接「鼻の下」を引き上げたり引き下げたりするわけではありません。歯並びの変化によって唇が閉じやすくなったり、あるいは抜歯に伴う顎骨の移動などが顔全体の印象に影響を与え、「人中が変わったように感じる」のです。

「人中」とは?

位置・役割

人中は、鼻下から上唇にかけて刻まれた縦の溝部分です。日本語で「鼻溝」と呼ばれることもあり、人間の顔面構造上とても特徴的な部分です。顔の中心部にあるため、わずかな変化でも全体の印象が変わる大切な要素といえます。

古来より、美人の条件として「人中が短めであること」が挙げられることもあります。人中の長さで顔が間延びした印象になったり、逆にキュッと若々しい印象になることもあるため、多くの方が気にかける部位でもあります。

理想的な人中の長さ・バランス

一般的に、日本人の平均的な人中の長さはおよそ1.5cm程度とされています。加齢や肌のたるみによって、年齢とともに長さが目立ちやすくなることも特徴です。下唇から顎先までの長さとの比率でみると「1:2」が理想的なバランスともいわれます。下唇から顎先までが長い人や、口元の骨格が突出している人は、人中も長く見えやすくなります。

人中が短いと若々しい印象を与え、人中が長いと少し落ち着いた雰囲気や、場合によっては老けたイメージを与える可能性があります。そのため、メイクで陰影を付けたり唇の輪郭を調整したりして、人中が短く見えるよう工夫をする人も増えています。

歯列矯正で人中の見た目が変わる理由

唇の位置が変化するから

歯列矯正では、出っ歯や受け口など、前後のずれが大きい歯並びを少しずつ整えていきます。その際、唇を支えている歯や歯茎の位置関係が変わるため、唇の形状・位置も変化します。例えば、上顎が前に出ている状態から矯正すると、前歯が内側に収まるため唇も後ろに下がりやすくなります。すると、自然に唇を閉じやすくなり、結果的に人中の「伸びたように見えていた部分」が目立たなくなるのです。

逆に、下顎が後退している場合では、顎の位置を矯正で正しい位置に近づけることで唇のたるみや鼻下のたるみが軽減され、人中がやや短く見えることもあります。

噛み合わせの改善で表情筋が変わる

歯並びが悪いときは、自然な舌の位置や唇の閉じ方を保ちにくく、表情筋への負荷が偏ったり、余分な力で唇を閉じる必要が生じたりします。矯正によって噛み合わせが整うと、舌のポジションも適切になり、唇や頬周辺の筋肉バランスが整いやすくなります。その結果、口を「無理なく」閉じられるようになり、鼻下が引っ張られることが減って人中が目立ちにくくなる場合があります。

人中の長さが変わりやすい人

出っ歯(上顎前突)の場合

上顎が前方に突出している場合では、前歯が大きく前に出ている分、口を自然に閉じるのが難しくなりがちです。無理に閉じようとすると上唇が余計に引っ張られ、人中が長く見えてしまいます。歯列矯正で前歯を内側に引き込み、正しい位置へ移動させれば、無理なく唇を閉じられます。その際に「鼻の下が以前ほど伸びず、結果として人中が短くなったように見える」ことがあるのです。

抜歯矯正をした場合

歯列矯正では、歯並びを整えるためにあえて抜歯を行うことも少なくありません。非抜歯の場合は、歯の角度を変えながら矯正することになるため、口元が大きく後退することはありません。

しかし、抜歯矯正を行うと、歯が収まるスペースが広がるため、上顎全体や前歯が想定よりも後方へ移動し、唇を支える土台が変化することがあります。その結果、人によっては「人中部分がやや延びたように感じる」こともあるのです。ただし、これは患者さんの骨格や矯正方針によって異なるため、必ずしも「抜歯=人中が長くなる」というわけではありません。

Eラインへの影響

「Eライン(エステティックライン)」とは、横顔の美しさの指標のひとつで、鼻先と顎先を結んだラインのことを指します。一般的には、このライン上またはわずかに内側に唇が位置することが美しい横顔の基準とされています。出っ歯や下顎後退で口元がEラインの外側に大きく出てしまうと、横から見たときのバランスが崩れやすくなります。人中が長いと感じる原因となる上顎前突などは、Eラインが不明瞭になりがちです。矯正によって前歯や顎の位置を改善することで、Eラインのバランスが整い、人中まわりの見え方にも良い効果が得られる可能性があります。

人中を短く見せるメイク

メイクで人中をカバーするテクニック

歯列矯正に踏み切る前に「まずはメイクで人中を短く見せたい」という方も多いでしょう。以下のようなメイクテクニックを紹介します。

メイクテクニック
上唇の山(リップライン)をやや高めに描く
ハイライトを上唇の直上に入れ、陰影をつける
上唇の赤みを少しオーバー気味に描き、鼻下部分との距離を短く見せる

これらを組み合わせることで、一時的に人中を短く見せることができます。

骨格的要因が強い場合

根本的な骨格の問題(上顎や下顎の位置異常、歯の突出など)がある場合、メイクで人中を完全にカバーしきるのは難しくなります。特に「前歯が大きく飛び出していて唇を閉じづらい」「下顎が大きく後退していて口が下に下がりやすい」などの場合は、いくらメイクで補正しても限界があるのが現実です。こうした場合には、歯列矯正による根本的な改善が検討されることが多くなります。

歯列矯正で人中を改善したいときのポイント

歯列矯正で口元や人中の印象を改善したいと考える場合、まずは専門的な検査やカウンセリングを受けましょう。歯科医師は、患者さんが「どう変わりたいのか」「何に悩んでいるのか」を把握した上で、最適な矯正プランを提示します。

口元の変化は実際に写真やレントゲン、3Dシミュレーションなどを使用して分かりやすく説明してもらえることがあります。歯列矯正のゴールを明確にすることで、矯正後の人中・鼻下まわりの状態をある程度把握できるはずです。

歯科医に相談するときの注意点

人中をできるだけ短く、あるいは目立たなくしたいと考えている場合は、その旨を必ずカウンセリング時に伝えましょう。以下のような点に注意して相談を進めると、治療のミスマッチを防ぎやすくなります。

  • 治療後にどのくらい人中が変わる可能性があるのか、具体的なシミュレーションを依頼する。
  • 抜歯矯正・非抜歯矯正のメリット・デメリットを理解する。
  • 自身の骨格がどの程度影響しているか、手術が必要かどうかを確認する。
  • 見た目の改善だけでなく、咬み合わせや健康面のメリットも考慮する。

歯列矯正は長期間にわたることが多いため、納得したうえで治療をスタートすることが大切です。治療計画や費用、通院頻度なども含めて細かく相談しましょう。

まとめ

人中は顔の印象を大きく左右するパーツで、鼻下から上唇までのわずかな長さや溝の深さによって「若々しさ」「老け感」が変わります。歯列矯正によって直接鼻下を短くするわけではありませんが、歯の位置や顎の骨格を整えることで唇の形状や閉じ方が改善し、結果的に人中が長く見えなくなることがあります。

特に、出っ歯や顎の後退によって口を閉じにくい方や、抜歯矯正を検討している方は、その影響で人中の見え方が変わる可能性があります。メイクでのカバーが難しいほど骨格が大きく関わっている場合は、信頼できる矯正歯科医に相談することがおすすめです。

また、初回の相談では、矯正後のシミュレーションや具体的な治療計画を聞いておくと安心です。歯並びを整えるだけでなく、口元や横顔のラインを含めた総合的な美しさを目指せるのが歯列矯正の魅力でもあります。

日本歯科札幌では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。