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八重歯の矯正治療:メリット・デメリットと注意点を詳しく解説【日本歯科静岡院長が解説!】

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日本では八重歯は可愛らしいというイメージもありますが、「歯並びの乱れが他の歯の健康や見た目にも影響するのではないか」と気にする方も少なくありません。特に歯周病やむし歯などのリスクを回避するためにも、矯正治療を検討する方が増えています。

八重歯とは何か

八重歯の定義と特徴

八重歯とは、上顎の犬歯(糸切り歯)が歯列から大きく飛び出したり、ねじれて生えている状態を指すことが多いです。日本では「チャームポイント」としてポジティブに捉えられる風潮もありますが、実際は歯並びが乱れている、一種の不正咬合です。上顎の犬歯だけでなく、歯列の並び全体が乱れている場合もあり、歯間の重なり具合によっては清掃の難しさや噛み合わせの不具合を引き起こします。

日本と海外における八重歯の印象

日本では、タレントやアイドルの「八重歯」が可愛いと評価されることもあります。しかし海外では八重歯が悪い印象を与えることも少なくありません。欧米などでは「歯並びの美しさ=健康の象徴」と考えられることも多く、八重歯や乱れた歯並びはマイナスのイメージを持たれがちです。グローバルに活躍したい方や接客業など対人関係が重視される仕事をしている方にとっては、特に重要なポイントとなるかもしれません。

矯正治療のメリット・デメリット

八重歯矯正のメリット

八重歯矯正の最大のメリットは、歯列を整えることによって見た目や機能面の課題を根本的に解消できる点です。

メリット 説明
歯みがきがしやすくなる 歯の重なりが解消され、むし歯・歯周病リスクの軽減につながる
口元のコンプレックスが減る 笑ったときや写真撮影時の印象を良くできる
噛み合わせの改善 顎関節への負担軽減や咀嚼効率の向上が期待できる
欧米など海外での印象アップ 整った歯並びがステータスとみなされやすい

八重歯矯正のデメリット

矯正治療を進めるうえでは以下のようなデメリットも考慮が必要です。

デメリット 説明
治療期間の長さ 全体矯正では1~3年など長期的な通院が必要になる場合がある
費用が高額になりやすい 保険適用外となることがほとんどで、まとまった予算が必要
治療中の違和感 矯正装置の装着や抜歯など、ある程度の不快感が伴う場合もある
セルフケアの徹底 ワイヤー矯正の場合は装置周りの清掃が難しく、虫歯リスクが高まる

しかし自分に適した矯正方法を選べばデメリットを最小限に抑えられます。そのためには矯正歯科医のアドバイスを受けることが大切です。

治療方法

全体矯正と部分矯正の違い

八重歯の矯正方法には、歯列全体を動かす「全体矯正」と、前歯の限られた範囲を動かす「部分矯正」があります。軽度の八重歯であれば部分矯正でも十分対応できますが、歯列全体にわたって乱れがある場合や抜歯が必要になる症例では、全体矯正を行うことが一般的です。

全体矯正であれば、噛み合わせそのものを根本的に整えられるため、将来的なトラブルを回避する意味でもメリットは大きいでしょう。一方で、部分矯正は費用を抑えられ、治療期間が短くなる傾向があります。ただし「八重歯が飛び出している原因となる歯間のスペース不足」を根本的に解決できるかどうかは、歯の状態によって異なるため、必ず医師と相談しながら進めましょう。

代表的な矯正装置と特徴

八重歯矯正には以下のような代表的な矯正装置が用いられます。

装置名 特徴 メリット デメリット
ワイヤー矯正(表側) 歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで動かす
  • 幅広い症例に対応可能
  • 比較的オーソドックス
  • 装置が目立ちやすい
  • 通院回数が多くなる
ワイヤー矯正(裏側) 歯の裏側に装置をつけるリンガル矯正
  • 外から見えにくい
  • 審美面に優れる
  • 費用が高額
  • 舌が装置に当たり発音しづらい
マウスピース矯正(インビザラインなど) 透明なマウスピースを交換しながら歯を動かす
  • 目立ちにくい
  • 取り外し可能で衛生的
  • 通院回数が少なめ
  • 自己管理が必要(装着時間20時間以上)
  • 適応できない症例がある

矯正期間と費用相場

治療期間の目安

八重歯の矯正期間は、部分矯正か全体矯正か、また抜歯の有無や使用する装置によって異なります。

治療方法 期間
ワイヤー矯正(表側) 1年~3年程度
ワイヤー矯正(裏側) 2年~3年程度
インビザライン(全体矯正) 6か月~2年半程度
インビザラインGoや部分矯正 3か月~1年半程度

八重歯が軽度であれば治療期間も短くなる傾向にありますが、八重歯による歯列の乱れが大きい場合は全体的な噛み合わせを含めた矯正が必要になるため、1年半以上かかる場合も多くあります。

矯正治療の費用相場

矯正治療の費用を考えるうえでは、装置そのものの費用はもちろん、カウンセリング料や検査料、調整料、保定装置料といった細かい費用も確認が必要です。

矯正方法 費用相場
ワイヤー矯正(表側:全体) 約60~90万円
ワイヤー矯正(裏側:全体) 約120~150万円
マウスピース矯正(インビザライン:全体) 約50~100万円
マウスピース矯正(インビザラインGo:部分) 約40~80万円
格安マウスピース矯正(部分) 約10~30万円

八重歯の症状が重度の場合は抜歯や床矯正(歯列拡大装置)が必要になることもあり、追加費用が発生します。例えば抜歯は1本あたり5千円~1万円、床矯正装置は1装置あたり4万円~5万円程度が相場です。

支払い方法とデンタルローン

八重歯の矯正治療費をまとめて支払うのが難しい方は、デンタルローンを検討してみるのも一つの手です。デンタルローンなら月々の分割払いで大きな負担を軽減できます。金利は利用する金融機関や信販会社によって異なりますが、カードローンよりも低めに設定されていることが多いのが特徴です。

ただし、当然ながら返済には手数料や利子が加わります。長期的な治療計画と支払い計画を一緒に考えながら、歯科医院でのカウンセリング時に見積もりを確認すると良いでしょう。

八重歯を放置するリスク

虫歯・歯周病リスクの増大

八重歯があると歯列が乱れやすく、重なっている部分や奥まった部分にプラーク(歯垢)が溜まりやすくなります。毎日の歯磨きで汚れが落としきれないと、むし歯や歯周病が進行しやすくなります。特に糸切り歯は口の中でも重要な機能を担う歯なので、早めのケアと対策が必要です。

口内炎や粘膜の傷

八重歯が大きく飛び出している場合、唇や頬の粘膜、舌を傷つけやすいという問題もあります。口内炎ができやすい方や、同じ場所に繰り返し傷ができる方は、八重歯が原因の可能性がありますので、一度歯科医院で相談してみましょう。

八重歯矯正でよくある質問

Q1:八重歯は必ず抜歯が必要ですか?

必ずしも抜歯が必要とは限りません。歯列を広げる床矯正(拡大床)や歯の側面を削ってスペースをつくる方法(IPR)などで、抜歯を回避できる場合もあります。ただし重度の症例の場合、バランスの良い噛み合わせを実現するために抜歯が選択されることも少なくありません。

Q2:子供のうちに八重歯を直したほうがいい?

子供の場合、顎の成長を利用して歯列拡大がしやすいメリットがあります。将来的に抜歯をしなくても済む可能性が高くなるため、早期の矯正治療は有効です。一方で、永久歯が生え揃うタイミングや骨格形成の進み具合を考慮しなければならないため、適切な時期については歯科医院で相談するのが最適です。

Q3:マウスピース矯正で八重歯は本当に治る?

マウスピース矯正(インビザラインなど)は幅広い症例に対応可能で、八重歯矯正にも用いられています。ただし、骨格に大きなズレがある場合や重度の不正咬合の場合は、ワイヤー矯正のほうが効率的な場合もあります。治療方針は歯科医が総合的に判断しますので、まずはカウンセリングを受けてみることをおすすめします。

まとめ

八重歯の矯正治療を検討する際には、治療方法や期間、費用など複数のポイントを総合的に把握しておくことが重要です。八重歯は日本では「可愛らしい」と捉えられることがありますが、海外では必ずしもそうではなく、さらにむし歯・歯周病リスクの高まりや口内炎の原因になることもあります。

八重歯矯正の方法は、それぞれ特徴や費用面で違いがあるため、担当医と十分に相談しながら検討しましょう。費用がネックになる場合は、デンタルローンなどを活用して計画的に支払う方法もあります。

日本歯科静岡では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。