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事故で歯が折れたらどうする?治療法とすぐやるべき応急処置を解説

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事故で歯が折れた場合、その瞬間はパニックになりがちですが、適切な応急処置と迅速な歯科受診が歯の保存可能性を大きく左右します。本記事では、歯が折れた際の正しい対処法から専門的な治療オプション、さらには長期的な解決策としてのインプラント治療まで、歯の損傷への対処法を体系的に解説します。突然のアクシデントに備えて、ぜひ参考にしてください。

事故で歯が折れた!まず何をすべき?

歯の損傷は日常生活の中で予期せず起こりうるものです。交通事故やスポーツ中の衝突、転倒など、様々な場面で歯が折れることがあります。このような緊急時に適切に対応するための初期対応をご紹介します。

即座に行うべき5つの応急処置

事故直後は動揺しやすいですが、以下の手順に従って落ち着いて対処しましょう。

  1. 冷静に状況を確認する
  2. 折れた歯の破片を探して保管する
  3. 口内の出血をコントロールする
  4. 痛みや腫れに対処する
  5. すぐに歯科医院に連絡する

折れた歯の正しい保存方法

折れた歯や抜けた歯は適切に保存することで、再接着や再植の可能性が高まります。以下の方法で保存しましょう。

保存液 保存可能時間 注意点
牛乳 約24時間 常温の新鮮な牛乳が理想的
生理食塩水 1~2時間 薬局で購入可能
唾液 短時間のみ 自分の口の中か清潔な容器に唾液を入れる
歯の保存液 24~72時間 専用品(歯科医院や一部薬局で入手可能)

水道水による保存は避けてください。水道水の成分が歯根膜細胞にダメージを与え、再植の成功率を下げる恐れがあります。

出血と痛みのコントロール方法

事故後は出血や痛みを伴うことが多いため、以下の方法で対処しましょう。

  • 清潔なガーゼやハンカチで出血部位を軽く押さえる
  • 氷や冷たいタオルを患部の外側から当てて腫れを抑える(10分間当てて5分休む)
  • 口内の異物は常温の水で優しくすすぐ
  • 市販の鎮痛剤を服用する(アスピリンは出血を助長する可能性があるため避ける)

出血が30分以上続く場合や激しい痛みが続く場合は、歯科医院または救急医療機関を受診してください。頭部への強い衝撃を伴う事故の場合は、歯の治療前に脳震盪などの重篤な症状がないか確認が必要です。

歯が折れた際の程度による対処法の違い

歯の損傷は軽度のものから重度のものまで多岐にわたります。損傷の程度によって適切な対処法が異なります。

軽度の欠け(エナメル質のみの損傷)

歯の表面だけが欠けた場合は、以下の対応が一般的です。

  • 痛みがなければ緊急性は低いものの、早めに歯科受診することが望ましい
  • 鋭利な部分があれば歯科用ワックスで保護する
  • 治療法としては、レジン修復(歯科用プラスチック)による修復が主流

中度の損傷(象牙質まで達した欠け)

象牙質まで損傷が及ぶと、歯が温度や刺激に敏感になります。

  • 冷たいもの・熱いものを避け、刺激の強い食べ物や飲み物も控える
  • 可能な限り早く(24時間以内に)歯科医院を受診する
  • 治療法としては、レジン修復やセラミックなどの審美修復、クラウン(被せ物)などが選択肢となる

重度の損傷(神経まで露出・歯根の破折)

神経(歯髄)まで露出するような重度の折れ方をした場合、強い痛みを伴うことが多く、緊急性が高い状態です。以下の対応が必要です。

  • 直ちに(可能であれば事故後30分以内)歯科医院を受診する
  • 応急処置として、露出した歯髄組織の乾燥を防止する
  • 治療法としては、根管治療(神経を除去する治療)とクラウンの装着、または抜歯とインプラントなどの補綴処置が検討される

歯科医院での治療オプション

歯科医院では、症状や損傷の度合いに応じて様々な治療法が提案されます。主な治療法を見ていきましょう。

レジン修復(コンポジットレジン)

小~中程度の欠けに対して行われる比較的簡易な治療法です。

  • 歯科用プラスチック(レジン)を欠けた部分に盛り、形を整えて光で硬化させる
  • 1回の治療で完了することが多い
  • 費用が比較的安く、保険適用の場合も多い
  • 平均的な耐久年数は3~5年程度

クラウン(被せ物)による修復

大きな欠けや破折に対して行われる治療法です。

  • 残存歯質を削り、人工の冠(クラウン)を被せる
  • 素材によって金属、セラミック、ハイブリッドなど選択肢がある
  • 通常2~3回の通院が必要
  • 平均的な耐久年数は10~15年程度

根管治療と補綴処置

神経まで達するような深い破折の場合、まず根管治療(歯の神経を除去し、根の内部を消毒して詰める治療)が必要になることがあります。その後、以下の選択肢が考えられます。

  • クラウンによる修復
  • 支台築造(土台を作って歯を補強)してからのクラウン装着
  • 歯の損傷が重度の場合は抜歯後にインプラント、ブリッジ、入れ歯などの処置

再植術(歯が完全に抜けた場合)

事故で歯が完全に抜け落ちた場合、正しい保存方法と早めの治療で歯を元の位置に戻せる可能性があります。

  • 2時間以内の処置が理想的(特に30分以内が成功率が高い)
  • 専用の保存液での保管が重要
  • 再植後は周囲の歯と固定し、経過観察が必要
  • 場合によっては後日根管治療が必要になることもある

再植の成功率は事故から治療までの時間や保存状態、年齢などによって大きく変わります。適切な初期対応が成功の鍵を握っています。

インプラント治療:折れた歯の理想的な長期解決策

重度の歯の損傷で保存が難しい場合、インプラント治療は機能性と審美性を兼ね備えた理想的な選択肢となります。

インプラント治療のメリット

事故で失った歯の代わりにインプラントを選択する利点は多岐にわたります。

  • 本物の歯に近い見た目で、自然な美しさを取り戻せる
  • 本来の歯と同じように噛む力を回復できる
  • 隣接する健全な歯を削る必要がない(ブリッジとの大きな違い)
  • 骨吸収を防ぎ、顔の形を保つのに役立つ
  • 適切なケアで長期間(15~20年以上)使用可能

インプラントは人工歯根を顎の骨に埋入し、その上に人工の歯を装着するため、本物の歯と同じような安定性と使い心地を実現できます。事故で失った歯の機能を最も自然な形で回復できる治療法と言えるでしょう。

インプラント治療の流れ

インプラント治療は通常、以下のステップで進行します。

  1. 初診・診断(CTスキャンなどによる精密検査)
  2. 治療計画の立案と説明
  3. インプラント埋入手術
  4. 骨との結合期間(通常2~6ヶ月)
  5. 上部構造(人工歯)の装着
  6. メインテナンス・定期検診

事故後の状況によっては、骨量が不足している場合に骨移植や骨造成が必要になることもあります。専門医による詳細な診断と計画が重要です。

インプラントと他の治療法の比較

治療法 メリット デメリット 平均耐久年数
インプラント 見た目・機能ともに自然、骨吸収防止 治療期間が長い、初期費用が高い 15~20年以上
ブリッジ 比較的短期間で完成、インプラントより安価 健全な隣在歯を削る、骨吸収が進行 約10年
部分入れ歯 歯を傷つけない、最も安価 着脱の煩わしさ、装着感、噛む力の低下 5~7年

長期的な視点で考えると、インプラントは初期費用は高いものの、耐久性や機能性、メンテナンス面などを含めたトータルコストでは優れた選択肢となります。特に前歯など見た目が重要な部位の損傷では、見た目の自然な回復も重要なポイントです。

まとめ

事故で歯が折れた場合、適切な応急処置と迅速な歯科受診が重要です。折れた歯の保存方法を知っておくことで、再接着や再植の可能性を高められます。損傷の程度によって治療法は異なりますが、特に神経が露出するような重度の損傷では早急な専門的処置が必要です。

歯が保存できない場合や抜歯が必要な場合、インプラント治療は審美性と機能性を兼ね備えた理想的な選択肢となります。インプラントは見た目が自然で噛む力も強く、適切なケアで長期間使用できるメリットがあります。日常生活やスポーツ時の予防策を講じることで、歯が折れる危険性を減らすことも大切です。

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。