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オールオン6とは?オールオン4との違いやメリット・デメリットを徹底比較

Human teeth and Dental implant. 3d illustration

総入れ歯やブリッジに代わる選択肢として、近年注目を集めているオールオン6治療。失った歯を固定式のインプラントで回復できるこの治療法は、自然な噛み心地と見た目を実現できます。本記事では、オールオン6の特徴や類似治療法のオールオン4との違い、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。適切な治療法選択のための情報をわかりやすくお届けします。

オールオン6とは?インプラント治療における新たな選択肢

オールオン6は、歯をすべて失った方やほとんどの歯を失った方のための革新的なインプラント治療法です。この方法では、片顎(上あごまたは下あご)に6本のインプラントを埋入し、それらを土台として人工歯(ブリッジ)全体を支えるシステムとなっています。

オールオン6では、6本のインプラントで上下どちらかの歯全体(12〜14本分)を支えられるため、1本ずつインプラントを入れる従来の方法と比べて、治療期間が短く、費用も抑えられます。

このアプローチは、総入れ歯の不快感や不安定さに悩む方々にとって理想的な解決策となり得ます。特に、インプラントによって顎の骨に直接固定されるため、従来の入れ歯のような「浮き」や「ずれ」がなく、より自然な噛み心地を実現します。

オールオン6の基本構造

オールオン6の構造は以下のように構成されています。

  • 上下どちらかの顎に6本のチタン製の人工歯根を入れる
  • インプラント上部にアバットメント(連結部品)を装着
  • アバットメント上に固定式のブリッジ(人工歯)を装着

この構造により、天然歯に近い見た目と機能性を実現しながら、高い耐久性と安定性を確保しています。また、オールオン6治療は、骨量が比較的少ない方でも治療できる可能性が高く、骨造成手術を回避できるケースも多いことが特徴です。

オールオン4とオールオン6の違いを徹底比較

名前の通り、オールオン4とオールオン6の主な違いはインプラントの本数にあります。しかし違いは本数にとどまらず、治療を受けられる条件や期待できる効果も異なります。

比較項目 オールオン4 オールオン6
インプラント本数 片顎に4本 片顎に6本
適応条件 比較的骨量が十分ある場合 骨量が少ない場合でも対応可能
かかる力の分散 4点での支持 6点での支持(力がより広く分散される)
安定性 良好 より高い安定性
治療費 比較的低コスト やや高額
治療期間 比較的短期 ほぼ同等(症例により異なる)

インプラント本数による影響

オールオン4は片顎に4本のインプラントを埋入するのに対し、オールオン6は6本を埋入します。本数が増えることにより以下のような違いが生じます。

  • 噛む力の分散効果が向上
  • 構造全体の安定性が増す
  • 各インプラントにかかる負担が軽減
  • 長期的な耐久性向上が期待できる

特に強く噛む方や歯ぎしりの習慣がある方には、噛む力をより広く分散できるオールオン6が推奨されるケースが多いです。インプラント1本あたりにかかる負担が少なくなることで、長期的な成功率向上にも寄与します。

骨量と治療適応条件の違い

顎の骨量に関しては、両治療法で適応条件に違いがあります。

  • オールオン4:比較的骨量が十分ある患者さんに適しています
  • オールオン6:骨量が少ない場合でも、インプラントの配置を工夫することで対応可能なケースが多い

骨量が不足している場合、オールオン4では骨造成手術が必要になるケースがありますが、オールオン6ではインプラントの埋入位置や角度を工夫することで骨造成を回避できる可能性が高まります。これにより、オールオン6は治療による体への負担を抑えながら、より確実な結果を得られる可能性があります。

オールオン6のメリット

オールオン6治療には、従来の総入れ歯や他のインプラント治療法と比較して、次のような利点があります。

高い安定性と耐久性

オールオン6の最大の特徴は、その優れた安定性と耐久性にあります。

  • 6本のインプラントで支えるため、噛む力を効率よく分散
  • 固定式のため、入れ歯のようなズレや外れの心配がない
  • インプラント1本あたりの負担が軽減されることで、長期的な耐久性が向上し、将来的なトラブルリスクが低減
  • 強い咬合力でも安定した噛み心地を維持

特に強く噛む方や歯ぎしりの習慣がある方にとって、この安定性はとても重要です。

骨量不足にも対応可能

オールオン6は、骨量が少ない患者さんにも適用できる可能性が高い治療法です。

  • インプラントの配置と角度を工夫することで、骨量の少ない部位を避けた埋入が可能
  • 多くの場合、骨造成手術を回避できる
  • 6本のインプラントを最適な位置に分散配置することで、骨密度の低い部位への過度な負担を防止

このように、オールオン6は骨量の制約を受けにくい治療法であるため、他の治療法では適応が難しいと言われた方にも希望をもたらします。

審美性と機能性の両立

オールオン6は、自然な見た目と使い心地の良さを両方実現できます。

  • 固定式のため、入れ歯特有の違和感がない
  • 天然歯に近い見た目と噛み心地を実現
  • 発音の明瞭さが向上
  • 食事の味わいを十分に楽しめる

れらの特長により、毎日の生活がより快適になります。

オールオン6のデメリット

多くのメリットがあるオールオン6ですが、考えておくべき注意点もいくつかあります。

外科手術に伴うリスク

オールオン6は外科的処置を伴うため、以下のようなリスクや懸念事項があります。

  • 手術に伴う痛みや腫れ
  • 感染リスク
  • 全身疾患(糖尿病など)がある場合、適応が制限される可能性
  • 治療完了までに数か月の期間を要する

これらのリスクは、適切な術前診断と経験豊富な医師による治療によって最小化できますが、完全に排除することはできません。

定期的なメンテナンスの必要性

オールオン6は一度装着すれば終わりではなく、長期的なメンテナンスが必須です。

  • 定期的な専門的クリーニングが必要
  • 適切なセルフケアが欠かせない
  • きちんとメンテナンスを受けないと、インプラント周囲炎などの問題が起きやすくなる
  • 長期的な通院の時間的・経済的コミットメントが必要

これらのメンテナンスは、治療結果を長期間維持するために不可欠な要素です。

オールオン4のメリット・デメリット

オールオン6と比較する上で、オールオン4の特徴も理解しておくことが重要です。

オールオン4のメリット

  • 費用がオールオン6より抑えられる傾向にある
  • インプラント本数が少ないため、手術時間が比較的短い
  • 多くの場合、即日に仮歯の装着が可能
  • 総入れ歯と比較して固定式のため安定性が高い
  • 適切な症例選択とメンテナンスを行えば、長期間にわたって良好な状態が期待できる

オールオン4のデメリット

  • オールオン6と比較すると、インプラント1本あたりの負担が大きい
  • 骨量が少ない場合、治療を受けられない可能性がある
  • 将来的にインプラントの1本が問題を起こした場合、全体の安定性に影響する可能性が高い
  • オールオン6と同様に、定期的なメンテナンスが必須

オールオン4は、特に骨量が十分あり、強い咬合力をかけない患者さんにとって、コストパフォーマンスの高い選択肢となります。

どんな人に向いている?選択基準の解説

オールオン6とオールオン4、どちらが自分に適しているのか検討する際の基準について解説します。

オールオン6が向いている方

以下のような条件に当てはまる方は、オールオン6が特に適している可能性があります。

  • 顎の骨量が少ない
  • 強く噛む傾向がある、または歯ぎしりの習慣がある
  • より高い安定性と耐久性を求める
  • 多少費用がかかっても、長く使える治療を選びたい
  • 将来的なトラブルリスクをできるだけ低減したいと考えている

オールオン4が向いている方

一方、次のような方にはオールオン4がおすすめです。

  • 顎の骨量が比較的十分ある
  • 治療費をできるだけ抑えたい
  • 咬合力が特に強くない
  • できるだけシンプルな治療を希望する
  • 定期的なメンテナンスを継続できる

最終的な治療法の選択は、歯科医師による詳細な診査・診断と、そして患者の希望や予算を考え合わせて決めていきます。

治療の流れとアフターケア

オールオン6の治療の流れと、治療後の注意点について説明します。

治療の流れ

オールオン6の治療プロセスは、通常以下のステップで進行します。

  1. 初診相談・検査:CTスキャンなどによる骨量評価と治療計画立案
  2. インプラント埋入手術:部分麻酔で6本のインプラントを埋入
  3. 仮歯装着:多くの場合、手術当日または数日以内に仮歯を装着
  4. 治癒期間:3〜6か月程度、骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)を待つ
  5. 最終補綴物装着:永久的な人工歯(ブリッジ)の装着
  6. 定期メンテナンス:3〜6か月ごとの定期検診

治療開始から最後の人工歯を付けるまでは通常4〜8か月ほどかかりますが、骨の状態や体の具合によって変わることがあります。

治療後のケア

オールオン6の長期的な成功のためには、以下のようなアフターケアが重要です。

  • 専門的クリーニング:3〜6か月ごとの定期検診でのプロフェッショナルケア
  • 日々のホームケア:専用ブラシやフロスを使った適切な清掃
  • 定期的なX線検査:骨の状態やインプラント周囲の健康状態の確認
  • 必要に応じた調整や修理:小さな問題は早期に対処することで大きなトラブルを防止

適切なケアによって、オールオン6は10年以上使い続けることができます。

まとめ

オールオン6は、上下どちらかの顎に6本のインプラントを入れて歯全体を支える新しい治療法です。オールオン4より安定性が高く長持ちする特徴があり、最初の費用は高めですが長く使うことで満足度も高くなります。治療選択の際は、口腔内状態、骨量、予算、ライフスタイルなどを考慮し、経験豊富な歯科医師と相談の上で判断することをお勧めします。

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。