セラミック矯正がやばい?知らないと後悔するリスクと対策を解説
歯の見た目が気になる方にとって、短期間で歯並びを整えられる「セラミック矯正」は魅力的かもしれません。ですが「セラミック矯正はやばい」「情報不足で後悔する」といった声も多く、治療結果に不満を持つ患者さんもいます。
この記事では、セラミック矯正にまつわるリスクや対策について詳しく解説していきます。治療を検討している方、あるいは他の治療方法と迷っている方は、まずは正しい情報を知ることが大切です。
セラミック矯正とは何か
セラミック矯正とは、歯を削ってその上にセラミック製の被せ物を装着し、歯の形や大きさ、並びを整える方法です。従来のワイヤー矯正やマウスピース矯正のように歯を動かすのではなく、「歯の表面を修正する」ことで見た目を改善します。
歯の見た目を短期間で整えられる
ワイヤー矯正やマウスピース矯正では、歯そのものを動かすため、一般的に1~2年ほどの期間を要します。一方、セラミック矯正は、歯を削り被せ物を装着するだけなので、通常、数週間から数か月で治療を完了できます。結婚式や就職活動、成人式など「どうしても早く歯を綺麗にしたい」という患者さんには、メリットがある治療です。
セラミック矯正とセラミック治療の違い
「セラミック矯正」と「セラミック治療」は名前が似ているため、混同されやすい治療方法ですが、実際には大きく目的や内容が異なるため、明確に区別する必要があります。
セラミック治療は虫歯などの補綴が目的
セラミック治療とは、虫歯や歯の欠損箇所にセラミックの詰め物や被せ物を使って機能を回復する治療を指します。保険適用の銀歯やレジン(プラスチック)よりも見た目や耐久性に優れており、再び虫歯になるリスクを軽減できる点でも魅力的です。あくまでも欠損した箇所を補い、本来の咬合機能を取り戻すのが主な目的ですが、保険適用外の自費診療となるため費用は高額になりやすいです。
セラミック矯正は審美的な歯並びの改善が目的
一方、セラミック矯正は審美的に歯並びを整えることを主な目的としています。被せ物の厚みを確保するため、歯質を削る場合もあります。「見た目を最優先する代わりに、歯を削る」というリスクを伴う点は、通常の「セラミック治療」とは異なります。
セラミック矯正がやばいと言われる理由
「セラミック矯正は危険」「絶対に避けるべき」という意見は、主にセラミック矯正のデメリットを指していることが多いです。
健康な歯を削るリスクがある
セラミック矯正の最大のリスクは、健康な歯を削る必要があることで、抜髄(歯の神経を抜く)が避けられないほどに削ることもあります。一度削った歯や神経は元には戻せず、歯の寿命が短くなる可能性が高いです。また、歯を大きく削るほど、将来的な再治療のリスクも高まります。
噛み合わせの問題が起こる可能性
セラミック矯正を優先するあまり、噛み合わせの調整がおろそかになると、将来的に重大な問題を引き起こす可能性があります。例えば、被せ物の高さが適切でなく咬合不全が生じると、顎関節への負担や歯周病リスクの増加など、健康面にも悪影響を及ぼすことがあります。
虫歯や口臭の原因になることがある
セラミック矯正の被せ物と歯の間に隙間が生じたり、適合が不十分だったりすると、そこから細菌が侵入し二次虫歯や歯周病リスクが高まります。さらに、汚れが溜まりやすくなると「口臭の原因」にもなるため、見た目だけでなく口腔内全体の健康管理がより重要となります。
期待通りの見た目にならないリスク
セラミック矯正はきれいな歯並びを実現できる治療ですが、歯科医師や歯科技工士の技術レベルによっては、色や形が思い通りにならない場合もあります。大きく歯を削ってしまったにもかかわらず、理想の仕上がりが得られず「やり直したい」「後悔した」という声があるのも事実です。
上顎前突もセラミック矯正で解決できる?
近年、上顎前突、いわゆる「口ゴボ」に悩む方が増加しています。上顎前突は歯並びだけでなく骨格が原因であることが多いため、セラミック矯正では根本的な解決に至らない場合もあります。
上顎前突の原因と治療方法
上顎前突の場合、上顎や下顎の骨格が前方に突出していたり、歯の傾きが原因になっていることがあります。歯列を後方に移動させる必要がある場合は、マウスピース矯正やワイヤー矯正、外科手術が適しているケースもあり、セラミック矯正だけでは十分な改善が難しいことが多いです。
セラミック矯正はあくまでも表面的なアプローチであり、歯を動かさないため「口元の骨格全体を整える」ことは難しいです。上顎前突に悩んでいる場合は、まずは精密検査を受け、適切な治療法を選択することが大切です。
セラミック矯正の適応条件
ここまでセラミック矯正のリスクやデメリットを解説してきましたが、「絶対に避けるべき」と決めつけるべきではありません。以下のような条件に当てはまる方はセラミック矯正が適している場合もあります。
セラミック矯正に適した患者 | セラミック矯正に不向きな患者 |
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治療方法は、患者さんそれぞれの口腔状態とライフプランを総合的に考慮して選択する必要があります。もし、歯並びの根本的な改善が必要な場合はワイヤー矯正やマウスピース矯正が適している場合も多くあります。
セラミック矯正を成功させるためのポイント
セラミック矯正は大きなリスクを伴うものの、高い技術と専門知識を持つ歯科医師・歯科技工士が担当すれば、短期間で美しい口元を得ることができます。以下に、セラミック矯正を成功させるためのポイントを紹介します。
歯科医師の実績とカウンセリングを重視する
セラミック矯正の成功は、歯科医師の診断力と技術力に左右されます。「症例写真の確認」「詳細なカウンセリングの実施」など、信頼できる歯科医師を選ぶことが大切です。カウンセリングの段階で、デメリットや他の矯正方法との比較も含めて詳しく説明してくれる歯科医院を選ぶと、不満を抱くリスクを減らすことができます。
必要に応じてマウスピース矯正などを組み合わせる
歯列の著しい不正や神経保存を希望する場合は、短期間のマウスピース矯正を先に行い、その後セラミック矯正で細部の見た目を整える方法もあります。現在は、複数の矯正方法を組み合わせて、歯を極力削らない治療法をとる歯科医院も増えてきています。
治療後のメンテナンスをしっかり行う
セラミック矯正で人工の被せ物を入れた後も、残った天然歯の部分は、再び虫歯になるリスクや歯周病のリスクがあります。「定期的な歯科検診やクリーニング」「正しいブラッシング」などアフターケアを徹底することで、セラミックの耐久性と口腔内の健康を長期的に維持できます。
セラミック矯正後の問題
「審美性の不一致」「虫歯や口臭の発生」など、治療結果に不満を持つ患者さんも少なくありません。その場合、やり直し治療は可能ですが、非常に高い技術と精密な検査が必要になります。
根本的な原因を正確に診断する
まず、現在の被せ物を取り外し、虫歯や咬合異常の有無を精査します。場合によっては、歯の神経を残せるかどうかの判断を慎重に行わなければなりません。再治療時には費用もかさむため、できるだけ最初に信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。
まとめ
セラミック矯正は、歯を削ることによって、噛み合わせのトラブルや虫歯、口臭などの新たな問題を引き起こす場合があります。しかし、短期間で見た目を大きく改善できる魅力もあるため、歯科医師や歯科技工士の技術を厳選しながら、メリットとリスクのバランスを正しく判断することが重要になります。治療前には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正との比較検討をしっかり行い、担当医に不安や疑問を遠慮なく相談しましょう。
日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。