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小児矯正はいつ始めるべき?時期や装置の特徴を詳しく解説!

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子どもの歯並びが気になるものの、「小さいうちはまだ早いのでは?」「本当に矯正を始めるタイミングなのだろうか?」と悩む保護者の方は少なくありません。成長期の子どもは顎の骨が柔軟であるため、大人の矯正に比べて治療の選択肢が多く、歯並びや噛み合わせをより理想的な状態に導きやすいメリットがあります。一方で、誤った時期に始めてしまうと長期的に矯正が必要になり、費用や負担が大きくなる場合もあります。

小児矯正とは

小児矯正は、子どもの成長段階である乳歯から永久歯へ生え替わる時期を利用して行う矯正治療のことです。大人になってからの矯正ももちろん可能ですが、子どものころは顎骨の成長をある程度コントロールできる点が大きなメリットとなります。

大人の場合、顎の成長が既に終わっているため「歯を動かす」ことが中心の矯正となりますが、子どもはまだ骨格が発達途中なので「顎の発育を促進したり抑制したりする」ことで、歯が並ぶための土台を整えやすいのです。そのため、適切な時期に小児矯正を行うと、大人になってから本格的に矯正を行う場合でも治療期間が短くなる場合や、より良い治療結果が得られる可能性があります。

小児矯正の目的

大人の矯正と比べて、子ども向けの矯正治療には次のような目的があります。

  • 顎の成長を正常に誘導し、歯が正しい位置に生えるようサポートする
  • 不正咬合(かみ合わせの異常)を改善し、顎や顔貌全体への悪影響を防ぐ
  • 歯並びの乱れに起因する口呼吸や発音障害などの機能異常を改善する
  • 永久歯列への移行をスムーズにし、将来的な矯正負担を減らす

適切な時期に小児矯正を開始することで、子どもの成長を最大限に活かした治療が可能になります。歯並びが気になる方は、早めに受診し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

小児矯正を始める時期の目安

小児矯正には「一期治療」と「二期治療」という考え方があります。一期治療はおおよそ5~7歳頃から始まり、顎や骨格の成長を利用して歯がキレイに並ぶための土台づくりを行う段階です。二期治療は、永久歯がほぼ生えそろう小学校高学年~中学生頃にかけて行われる本格的な矯正で、歯列を整えながら理想的な咬み合わせを目指します。

ただし、反対咬合(受け口)など明らかに歯並びに問題がある場合は3歳前後から検診を行い、ムーシールドなどの装置で治療を始めることもあります。早期に始めることで顎の発育異常を抑え、よりスムーズな治療を実現できる可能性が高まります

小児矯正を早めに行うメリット

小児矯正を早期にスタートするメリットには以下のような点があげられます。

  • 骨格の成長を利用できるので、歯を抜かない矯正が可能になりやすい
  • 歯並びの崩れによる発音障害や顎関節症などを予防しやすい
  • 結果的に大人になってから矯正を行う場合でも治療がスムーズになる
  • 不正咬合に起因する口呼吸や睡眠障害などのリスクを軽減できる

開始時期が遅れるリスク

開始時期が遅くなった場合、次のようなリスクが生じる可能性があります。

  • 顎の成長が終わっているため、抜歯を伴う可能性が高くなる
  • 歯列や骨格に与える影響が限定的となり、治療が長期化する
  • 口呼吸や姿勢の悪化などの問題が慢性化し、改善が難しくなる
  • 費用や通院回数の増加につながりやすい

子どもの成長具合によって最適なタイミングは変わりますが、気になる症状がある場合は早めに相談してみましょう。

不正咬合の種類

小児矯正を検討するにあたり、代表的な不正咬合の種類を知っておくことは重要です。

  • 叢生(そうせい): 歯の生えるスペースが足りず、歯が重なり合って生える状態
  • 開咬(かいこう): 奥歯を噛み合わせても前歯が噛み合わず、隙間ができる状態
  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ): 上顎が過度に前に出ていて、いわゆる“出っ歯”の状態
  • 反対咬合(はんたいこうごう): 下の歯が上の歯より前に出ている“受け口”の状態

これらの不正咬合は、歯並びや見た目の問題だけでなく、噛む・話す・呼吸するなどの機能面にも悪影響を及ぼすことがあります。特に子どもの時期は、口呼吸や悪い姿勢が習慣化しやすいので注意が必要です。

小児矯正で用いられる装置の特徴

小児矯正では、顎の成長を正しく促すための装置が用いられます。以下のような装置が代表的です。

床矯正装置

取り外しが可能なプレートタイプの装置で、顎を横方向に拡大したり、歯の位置をコントロールしたりします。おもに乳歯から永久歯への生え替わり時期に使用し、顎を広げることで歯がきれいに並ぶための土台づくりを行います。

急速拡大装置(RME)

上顎に装着し、顎全体を横に広げるための装置です。骨性の固定式装置であるため、子どもでも確実に拡大力を得やすい点がメリットです。短期間で歯列を拡大し、叢生の予防や鼻腔の容積を増やす効果が期待できます。

リンガルアーチ

下顎の歯列を左右に連結するワイヤー状の装置で、歯が内側や外側へ移動するのをコントロールします。装置は歯の裏側(舌側)に装着されるので、比較的目立ちにくく、子どもも負担が少ない特徴があります。

ムーシールド

3歳前後から装着可能な、反対咬合(受け口)の治療に使われるトレーニング用マウスピースです。就寝時に装着し、筋肉のバランスを整えることで舌を正しい位置に誘導しながら反対咬合を改善していきます。取り外しができるため、小さなお子さまにも負担が少なく取り入れやすい治療法です。

マウスピース矯正

近年、子どもから大人まで幅広く利用されるマウスピース型の矯正装置は、取り外しが可能で衛生管理がしやすい点が魅力です。大人用のマウスピース矯正と比べると、成長期の顎を考慮したデザインになっていることが多く、クリニックによってはオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。

裏側矯正(リンガル矯正)の特徴

歯の裏側に矯正装置をつける「裏側矯正(リンガル矯正)」は、表からは装置がほとんど見えないため、審美面を重視する方に選ばれやすい方法です。小児矯正では装置の種類が固定式・取り外し式それぞれありますが、裏側矯正も選択肢の一つとして検討されることがあります。

ただし、裏側矯正は表側の装置よりも技術難易度が高く、装着や調整に専門的な技術が必要となるため、費用が高くなったり、通院回数が増える可能性があります。また、歯の裏側に装置をつけると舌が当たりやすく、違和感が生じやすいため、慣れるまでの話しづらさなども考慮する必要があるため、専門家と十分に相談しながら検討すると良いでしょう。

小児矯正の流れ

小児矯正は、以下のようなステップで行われるのが一般的です。

  1. カウンセリング:現在の悩みや治療に対する希望、子どもの生活習慣などをヒアリング
  2. 精密検査:レントゲン撮影や歯型の採取、顎関節のチェックなどを行い、口腔内の状態を詳細に分析
  3. 治療計画の説明:検査結果に基づいて具体的な治療方針・期間・費用などを歯科医から説明
  4. 矯正装置の装着・通院:最適な装置を装着し、1~3か月に一度の頻度で通院して調整を行う
  5. 保定期間:装置を外した後、歯や顎の位置を安定させるために保定装置を装着し、後戻りを防止

大人の矯正治療と共通する部分も多いですが、子ども特有の骨格成長や乳歯から永久歯への移行スケジュールを考慮しながら進めていく点が大きな違いです。

小児矯正によくある質問

Q1:何歳から始めると良いの?

不正咬合の種類や程度にもよりますが、5~7歳頃から始めるのが理想とされています。反対咬合など明らかに噛み合わせの問題が認められる場合は、3歳前後でも検診を受けることが推奨されます。

Q2:治療期間はどれくらいかかる?

一期治療が1~2年程度で、その後は定期的な観察を行いながら、永久歯が生えそろった段階で二期治療に移行する場合があります。総合的には、小学校高学年から中学生くらいまで定期的な通院と管理が必要です。

Q3:スポーツや楽器の演奏に支障はある?

装置の種類によっては若干の違和感が生じる場合もありますが、基本的には日常生活に大きな影響を与えません。むしろ噛み合わせの改善によって呼吸機能が向上し、スポーツ時のパフォーマンスに良い影響がでることもあります。楽器の演奏についても、装置に慣れてくればほとんど支障なく続けられるでしょう。

Q4:費用はどのくらいかかるの?

矯正治療は保険適用外となるのが一般的で、クリニックや治療内容によって大きく異なります。小児矯正は一期治療と二期治療に分かれる場合があり、それぞれの治療費が必要です。装置の種類や通院期間によっても変わるので、具体的な費用を把握したい方はクリニックでカウンセリングを受けると良いでしょう。

小児矯正の費用目安

治療内容 費用(税込) 管理料
一期治療 330,000円~385,000円 月3,300円
二期治療 385,000円~440,000円 月3,300円

これらはあくまでも目安です。お子さまの口腔内の状態によっては使用する装置が変わったり、追加治療が必要になる場合もあります。費用や治療期間の詳細はクリニックで直接確認しましょう。

まとめ

小児矯正は、顎の成長を活かした治療であり、正しい時期に始めることで長期的に見た大きなメリットが得られます。不正咬合は見た目だけでなく、噛む・話す・呼吸するといった機能面にも影響を及ぼすため、子どもの成長を妨げないよう早期に対処することが大切です。親御さんの判断だけでは「まだ大丈夫」と様子見してしまいがちですが、気になる症状があればぜひ歯科医に相談し、適切な治療計画を立てましょう。

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。