歯列矯正のおすすめ支払い方法は?一括・分割払いの賢い選び方を解説
歯並びの乱れを整える歯列矯正は、見た目だけでなく噛み合わせの改善や歯の健康維持など、さまざまなメリットがあります。一方で「まとまった費用が必要」「支払い方法が複雑そう」などの理由から、なかなか治療を始められない方が多いのも事実です。
歯列矯正にかかる費用の目安
歯列矯正に必要な費用は、使用する矯正装置の種類や治療範囲、クリニックの料金設定などによって大きく変わります。一般的には、矯正装置の費用や通院費、保定装置代などを合計すると数十万円から百万円以上になることも少なくありません。主な矯正方法ごとの目安を見てみましょう。
矯正方法 | 費用相場 | 特徴 |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 約20〜100万円 | 透明なマウスピースを装着。取り外しができて目立ちにくい。 |
表側ワイヤー矯正 | 約60〜130万円 | 歯の表面にブラケット・ワイヤーを装着。適応範囲が広い。 |
裏側ワイヤー矯正 | 約100〜170万円 | 歯の裏面にブラケット・ワイヤーを装着。審美性が高い。 |
部分矯正 | 約10〜70万円 | 前歯など、気になる部分のみ矯正。治療期間を短く抑えられる。 |
歯並びの状態によっては部分矯正で十分な場合もありますが、大きく歯を動かす必要がある場合は全体矯正が必要になります。さらに、治療前後に行う検査費や調整費、通院時の処置費用なども含めると高額になるため、支払い方法も重要なポイントになるでしょう。
支払い方法の特徴
歯列矯正の支払い方法は主に「一括払い」「クレジットカードを使った分割」「歯科医院が行う院内分割」「医療ローン(デンタルローン)」の4種類に分けられます。それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分に合った方法を選ぶのが大切です。
一括払い
歯列矯正を一度に支払いできる資金がある方には、一括払いで金利や手数料を抑える方法が最適です。分割払いと異なり、利息や手数料を払わなくて済むため、トータルコストを最小限にできる可能性が高いです。ただし、数十万〜百万円以上の費用を一括で用意するのは大きな負担ですので、資金計画がしっかりと立てられる方のみが選択しやすい方法といえます。
- メリット:金利や手数料の心配がない、総支払額が明確
- デメリット:まとまった資金が必要
クレジットカードを使った分割
クレジットカード会社の分割払いやリボ払いを利用して矯正費用を少しずつ支払う方法です。高額な治療費を複数回に分けて支払うことで負担を分散でき、カードの利用額に応じてポイントを貯められるメリットもあります。ただし、分割手数料やリボ払いの金利が比較的高く、支払い総額が一括払いよりも膨らみがちになる点には注意が必要です。カード会社によっては分割払いの選択肢(3回・6回・12回など)や金利も異なるため、事前に確認しましょう。
- メリット:初期費用の負担を大幅に軽減できる、カードポイントを貯められる
- デメリット:金利や手数料が高め、カードの利用限度額に注意が必要
歯科医院が行う院内分割
クレジットカード会社を通さず、歯科医院が独自に設定している分割プランを利用する場合もあります。クリニック独自の制度なので、クレジットカードを持っていない方や、学生などカード審査を通りにくい方も利用しやすい点がメリットです。院内分割の回数や金利はクリニックによって異なるため、契約前に詳細をしっかりと確認しましょう。クレジットカードの分割よりも金利が低めに設定されることが多く、結果的に支払総額を抑えられる可能性があります。
- メリット:学生や若い社会人も利用しやすい、比較的金利が低い場合が多い
- デメリット:取り扱いのないクリニックもある、分割回数に制限がある場合も
医療ローン(デンタルローン)
銀行や信販会社などで「医療費専用のローン」を組んで支払う方法です。一般の消費者ローンよりも金利が低めに設定されている場合が多く、クレジットカードの分割払いよりもお得になることがあります。ローンの審査を受ける必要はありますが、無理のない範囲で月々の返済額や期間を調整できる点が魅力です。ほかの分割方法よりも最終的な総支払額を安く抑えられることもあるので、特に高額な矯正費用がかかる場合には検討の価値があります。
- メリット:金利が低め、返済期間を柔軟に設定できる
- デメリット:ローン審査が必要、支払いを完了するまでに時間がかかる
トータルフィー制と処置別支払い制
矯正の料金体系は支払い方法だけでなく、「トータルフィー制」と「処置別支払い制」という2種類の設定が存在します。これらは矯正治療の総額表示の仕方や、どの時点で支払いが発生するかが異なるため、支払い計画に大きく関わります。
トータルフィー制
検査費用、矯正装置代、調整費用、保定装置代など、矯正に必要な項目をすべて含んだ総額をあらかじめ提示する料金体系を指します。途中で追加費用が発生しにくいので、総支払額が明確になりやすいのがメリットです。ただし、何が料金に含まれるかは歯科医院によって異なるため、契約前に「保定装置は含まれているのか」「再診料は含まれるのか」などをしっかりと確認する必要があります。
処置別支払い制
矯正装置の装着や調整、保定など、各治療ステップごとに費用を支払う方法です。治療が進むたびに支払いが発生するため、まとまったお金が不要というメリットがあります。しかし、治療期間が想定よりも延びた場合、処置費用が増える可能性があり、合計でいくらかかるのかが読みづらい点には注意しましょう。
歯列矯正の費用を抑えるコツ
高額になりがちな歯列矯正の費用をできるだけ抑えたいと考える方は多いはずです。費用を節約するポイントをいくつか紹介します。
医療費控除を活用する
歯列矯正は審美目的だけでなく、かみ合わせや機能改善を目的としている場合、医療費控除の対象になります。医療費控除を適用すると、年間の医療費が一定額(10万円など)を超えた際に、確定申告で税金の一部が還付されます。実質的に治療費の負担が数万円単位で軽減されることがあるため、大きな節約に繋がるでしょう。詳しい手続きや必要書類は税務署の公式サイトなどを参照しましょう。
モニターキャンペーンを利用する
歯科医院によっては「症例写真の提供」や「SNSでの体験談公開」などを条件に、治療費を割引してくれるモニターキャンペーンが行われることがあります。費用が大幅に安くなる場合もある一方で、過去には悪質な業者による詐欺まがいの事例が報告されたこともあるため、注意が必要です。モニター契約を結ぶ際は、クリニックの評判や担当医師の実績などを事前にしっかりと確認しておきましょう。
軽症なら部分矯正を検討する
すべての歯を動かさなくても良い場合は、部分矯正を選択することで治療期間が短縮され、費用も大幅に抑えられる可能性があります。前歯だけ歯並びが気になる方、すき間を少し埋めたい方などは部分矯正を提案しているクリニックを探してみましょう。ただし、噛み合わせや奥歯の位置にも影響が及ぶ場合は全体矯正が必要となるため、歯科医師の診断によっては部分矯正が難しいこともあります。
よくある質問
Q1:どのクリニックを選べばいい?
歯科矯正は自由診療であり、治療費や治療スタイルはクリニックによって大きく差があります。「矯正専門医が在籍しているか」「料金プランの内訳が明確に提示されているか」「アフターケアの体制が整っているか」などを判断材料にしましょう。また、無料カウンセリングやセカンドオピニオンを利用して、複数の医院の話を聞き比べるのもおすすめです。
Q2:ローンの完済にはどれくらいかかる?
分割払いの回数や金利によって変わるため一概にはいえませんが、一般的には1年〜3年程度で完済するプランが多く見られます。なかには5年~10年以上かけて少しずつ支払う場合もあります。ご自身の毎月の返済可能額を試算し、無理のない範囲で返済計画を立てましょう。
Q3:歯列矯正の費用は保険が効かないの?
通常の歯列矯正は自由診療で、保険が適用されません。ただし、先天的な顎の変形や重篤なかみ合わせ異常など、特定の症例においては保険が適用されることがあります。保険適用になるかどうかは専門医による診断が必要なので、不安な方は事前に相談してみましょう。
まとめ
歯列矯正を始めるにあたって、費用面の負担や支払い方法は大きな懸念点です。一括払いは総額を抑えられる反面、まとまった資金が必要となります。一方、分割払いは月々の負担を小さくできますが、金利や手数料がかかるため最終的な支払額は増える傾向にあります。自分の収入やライフスタイル、矯正方法の種類などを踏まえながら、無理のない支払いプランを選択してください。
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