「前歯だけ気になる」「全体矯正は費用や期間が心配」「目立たない矯正がしたい」。こんな方にお勧めなのがインビザラインの部分矯正です。気になる部分だけを透明なマウスピースで治療でき、従来の矯正より早く効果が期待できます。
この記事では、インビザラインによる部分矯正の治療の流れや費用の目安まで、詳しく解説します。
インビザラインによる部分矯正とは?
部分矯正とは、歯全体ではなく前歯など気になる部分だけを治す矯正方法です。インビザラインでは透明なマウスピースを使用して、見た目を重視する方や軽い歯並びの乱れを短期間で改善したい方に適しています。
部分矯正が向いている症例
インビザラインによる部分矯正は、以下のような症例に適しています。
- 軽度の前歯の凸凹(叢生)
- 軽度の出っ歯
- 前歯の隙間(すきっ歯)
- 前歯の軽いねじれや傾き
- 過去に矯正治療を受けた後の後戻り
ただし、部分矯正は軽度〜中度の症例のみが対象となり、重度の不正咬合や奥歯の噛み合わせに問題がある場合は、別の治療法をお勧めする場合があります。
インビザライン部分矯正のメリット
インビザラインによる部分矯正には、以下のようなメリットがあります。
メリット | 詳細 |
---|---|
審美性に優れている | 透明なマウスピースなので、装着していても目立ちにくい |
治療期間が短い | 全体矯正の半分程度の期間(3〜12ヶ月程度)で治療できる |
費用が抑えられる | 全体矯正よりも費用を抑えることができる |
取り外し可能 | 食事や歯磨き時に取り外せるので衛生的 |
快適な装着感 | ワイヤー矯正と比較して痛みや違和感が少ない |
特に人前に出る機会の多い方にとって、目立たない矯正方法というのは大きな魅力となっています。食事制限もないため、生活スタイルを大きく変えることなく矯正治療が可能です。
インビザライン部分矯正の注意点
メリットがある一方で、以下のような制限もあります。
注意点 | 詳細 |
---|---|
治療できる症状に制限がある | 重度の不正咬合や複雑な症例には適さない |
噛み合わせ全体の調整は難しい | 見た目の改善が主目的で、機能的な問題の解決には限界がある |
装着時間の管理が必要 | 1日20〜22時間の装着が必要で、自己管理能力が求められる |
IPR(歯の削合)が必要な場合がある | 歯を移動するスペースを確保するために、歯を少し削る必要がある場合がある |
全体矯正が必要な場合もある | カウンセリングの結果、全体矯正をお勧めする場合もある |
部分矯正は全ての歯並びの問題を解決できるわけではなく、あくまでも軽度〜中度の症例における審美性改善が主な目的となります。奥歯の位置関係や深刻な噛み合わせの問題がある場合は、全体矯正が必要になる可能性が高いでしょう。
インビザライン部分矯正の費用
インビザラインによる部分矯正の費用は、選択するプランやクリニックによって異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。
プラン | 費用相場 | 治療期間 |
---|---|---|
インビザライン・エクスプレス | 20万円〜40万円 | 約3〜6ヶ月 |
インビザライン・ライト | 30万円〜60万円 | 約6〜9ヶ月 |
インビザライン Go | 35万円〜50万円 | 約6〜12ヶ月 |
これらの費用には、以下の要素が含まれていることが一般的です。
- 初診料・検査費
- 治療計画立案費
- マウスピース製作費
- 定期的な調整・経過観察費
ただし、クリニックによっては追加で保定装置代や診断料が別途かかる場合もあるため、初回相談時に総額と内訳を必ず確認しましょう。
治療の流れ
インビザラインの部分矯正は、次の順序で進めていきます。
- 初回カウンセリング・検査
- 口腔内診査、レントゲン撮影
- 部分矯正が可能かどうかの判断
- 治療計画の立案
- 3Dスキャンで精密な口腔内のデータを取得
- コンピューターシミュレーションで最終的な歯並びを確認
- マウスピースの製作・装着開始
- オーダーメイドのマウスピースを製作
- 装着方法や注意点の説明
- 定期的な通院・経過観察
- 約1〜2ヶ月ごとの通院
- 治療の進み具合の確認
- 治療終了・保定期間へ
- 最終的な歯並びの確認
- 保定装置(リテーナー)の装着
治療を成功させるには、マウスピースを1日20〜22時間しっかり装着することと定期的な通院による適切な管理にあります。自己管理ができない場合、治療が長引いたり、望む結果が得られない場合があります。
部分矯正と全体矯正の違い
部分矯正と全体矯正の主な違いを理解しておくことで、自分に適した治療法を選択する参考になります。
比較項目 | 部分矯正 | 全体矯正 |
---|---|---|
治療範囲 | 前歯など目立つ部分のみ | 上下全ての歯を対象 |
治療期間 | 約3〜12ヶ月 | 約1年半~3年 |
費用 | 20万円〜60万円程度 | 60万円〜100万円程度 |
目的 | 見た目の改善が中心 | 審美性と機能性(噛み合わせ)の改善 |
対応できる症例 | 軽度〜中度の症例 | 軽度〜重度まで幅広く対応 |
部分矯正は主に見た目の改善を目的としており、噛み合わせの根本的な問題を解決するには全体矯正が必要になるケースが多いです。
部分矯正が向いている人・向いていない人
以下のようなケースは、インビザラインによる部分矯正が適している可能性が高いです。
- 前歯だけが気になる
- 軽度〜中度の歯並びの乱れである
- 噛み合わせは良好
- 抜歯の必要がない
- 以前の矯正治療後の後戻り
一方、以下のようなケースでは全体矯正が勧められることが多いです。
- 歯並びが大きく乱れている
- 顎の位置関係に問題がある(受け口、出っ歯など)
- 奥歯の噛み合わせに問題がある
- 抜歯が必要なケース
- 顎の形や成長に問題がある
最終的な判断は矯正歯科医による専門的な診断が必要です。無理に部分矯正を選択するよりも、長期的な歯の健康を考慮した適切な治療法を選ぶことが重要です。
まとめ
インビザラインによる部分矯正は、前歯など気になる部分の軽い歯並びを直したい方にお勧めです。全体矯正と比較して、治療期間の短縮やコスト削減ができるというメリットがあります。
ただし、全ての症例に適応するわけではありません。噛み合わせに問題がある場合や重度の不正咬合の場合は、全体矯正が必要になることもあります。まずは専門家による適切な診断を受け、自分の状態に最も適した治療法を選択することが大切です。
静岡歯科では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。