インプラント

無料相談

Menu

マウスピース矯正ができない例って?向かない歯並びのケースと対処法【日本歯科静岡院長が解説!】

220

マウスピース矯正は近年人気が高まっている矯正方法ですが、すべての歯並びの問題に対応できるわけではありません。マウスピース矯正が向かない場合を知ることで、自分に合った矯正方法を選びやすくなります。しかし、テクノロジーの進化により、以前は治療できなかったケースも現在は治療可能になってきています。

この記事では、マウスピース矯正が向かないとされていた症例と、新しい治療法について詳しく解説します。

マウスピース矯正が向かない症例

マウスピース矯正で治療できる範囲は広いものの、次のような場合は従来は難しいとされてきました。ただし、技術の発展により、これまで「できない」とされていた症例でも対応可能になってきているケースが増えています

歯周病が進行している場合

歯周病で歯を支える骨や歯茎が弱っている場合、マウスピースによる力で症状が悪化するリスクがありました。しかし現在では以下のような対策を取ることが可能となっています。

  • 歯周病治療を先行して行い、状態が安定してから矯正を開始
  • 歯の動かし方を慎重に計画する
  • より丁寧な経過観察と専門的なケアを行う

これらの対策により、軽度~中程度の歯周病の方でも、適切な管理下でマウスピース矯正を受けられるケースが増えています

骨格的な問題(顎のズレ・大きさ)

これまで、上下の顎の形が大きくずれている場合は、マウスピースだけでは治療が難しいとされてきました。しかし今では、次のような方法で治療できるようになりました。

  • 他の矯正装置と組み合わせる
  • 治療を段階的に進める
  • 必要に応じて手術と併用する

これにより、これまでマウスピース矯正では難しいとされていた中程度の顎の問題も、他の治療法と組み合わせることで対応できるようになってきました

重度の不正咬合

歯並びが大きく乱れている場合、従来はワイヤー矯正が推奨されていました。現在の進化したマウスピース矯正では以下の技術革新により、より複雑な症例にも対応できるようになってきています。

  • 精密なデジタルシミュレーションによる複雑な移動計画
  • アタッチメント(歯に装着する小さな突起)を効果的に使う
  • 段階的アプローチによる治療

インプラントや差し歯が多い場合

インプラントは基本的に動かせませんが、新しい治療法では工夫して対応できます。

  • インプラントを固定源として利用する
  • 人工歯を考慮した精密な移動計画
  • 必要な部分だけワイヤー矯正を併用する

このような工夫により、インプラントやブリッジがあっても条件が合えばマウスピース矯正ができる場合が増えてきました

埋伏歯(埋まったまま生えていない歯)がある場合

埋伏歯がある場合も従来は難しいとされていましたが、最新のアプローチでは対応できることが増えてきました。

  • 手術で歯を引っ張り出す治療と組み合わせる
  • 段階的な治療計画
  • 複合的アプローチによる対応

マウスピースを長時間付けるのが難しい場合

マウスピース矯正は1日20〜22時間の装着が理想ですが、次のようなサポートにより継続しやすくなっています。

  • 装着時間を記録できるシステム
  • 専用アプリで管理をサポート
  • 歯医者での定期的なチェックと調整

これにより、従来よりも装着管理がしやすくなってきています。

マウスピース矯正が向かない「歯並び」への対応

従来、マウスピース矯正が難しいとされていた歯並びでも最新の治療法で対応できる場合があります。

従来「難しい」とされていたケース その理由 最新の対応法
顎のズレによる出っ歯/受け口 顎全体を大きく動かす必要があるため 補助装置の併用、段階的アプローチ、一部外科処置との組み合わせ
開咬(前歯が合わない) 上下の歯を大きく動かす必要があるため 特殊なアタッチメント、精密な移動計画、複合的アプローチ
過蓋咬合(前歯が深く重なる) 奥歯の噛み合わせを変える必要があるため 前歯部と奥歯部の段階的な調整、精密なデジタルプランニング
抜歯後に大きな隙間がある場合 大規模な歯の移動が必要 計画的な段階移動、アタッチメントを効果的に配置

マウスピース矯正で治療できる範囲はどんどん広がっている

ここ数年でマウスピース矯正の技術は飛躍的に進化し、これまで治療が難しいとされていた症例も、多くの場合で治療できるようになってきました。その背景にある技術的進化には以下のようなことが挙げられます。

  • より精密な3Dシミュレーション技術
  • アタッチメント(小さな突起)の改良
  • 歯を動かす力のコントロール方法の向上
  • より細かな治療計画
  • 補助装置との効果的な組み合わせ

これらの進化により、マウスピース矯正が対応できないケースは年々減少しており、多くの症例で患者さまの希望に沿った目立ちにくい矯正治療が可能になってきています

マウスピース矯正の現在の適応基準

現在は次のような基準で判断します。

  • 軽度〜中程度:ほぼ全てのケースで対応可能
  • 中程度〜重度:症例ごとに検討(多くは対応可能)
  • 極めて重度:他の治療法と組み合わせて対応

自分で判断せずに、まずは歯科医師に相談して最新の治療法について診断を受けることが大切です。

他の治療法との組み合わせ

もし単独のマウスピース矯正が難しい場合でも、以下のような対応が可能です。

  • 部分的なワイヤー矯正との併用治療
  • 補助装置付きのマウスピース矯正
  • 最初はワイヤー、その後マウスピースに切り替える
  • 必要に応じて手術と組み合わせる
  • 特殊なアタッチメントを用いた拡張治療

現在の矯正治療では、「できない」とあきらめるのではなく、「どうすれば治療できるか」を考え、患者さまに合った治療法を提案できます

まとめ

マウスピース矯正で治療が難しい場合もありますが、技術の進歩により、その範囲は年々狭まっています。以前は治療できないとされていた症例も、今では治療できるようになってきました。

最新のマウスピース矯正技術では、アタッチメントの活用や精密なデジタルプランニング、補助装置との併用など、様々な方法により治療できる範囲が広がっています。まずは信頼できる矯正歯科医院で、ご自身に合った治療法について相談されることをおすすめします。

日本歯科静岡では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。