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奥歯に2本インプラントとブリッジは出来る?治療法と費用の違いを比較【静岡歯科院長が解説!】

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奥歯のインプラント治療を検討している方の中には、2本のインプラントを使ってブリッジを支える治療法に関心を持たれている方も少なくありません。

実際に、奥歯を2本失った場合、インプラント治療とブリッジ治療のどちらを選ぶべきかで迷うことは多いものです。このような場面で、インプラント2本によるブリッジという治療法は、従来のブリッジとは異なる特徴を持ち、有力な選択肢のひとつとなります。

この記事では、「インプラント2本+ブリッジ」「従来型ブリッジ」「単独インプラント2本」それぞれの治療内容、費用相場、メリット・デメリットを詳しく解説します。

奥歯治療前の重要な検査と準備について

奥歯2本の欠損に対する治療を始める前に、適切な治療方法を選ぶための重要な検査と準備が必要です。これらの事前準備により、安全な治療計画を立てることができます。

口腔内の精密検査

治療前には、レントゲン検査やCT撮影による詳細な検査が行われます。特にインプラント治療を検討する場合、顎の骨の状態(高さ、幅、密度)を立体的に確認することが不可欠です。主な検査項目を見てみましょう。

  • デジタルレントゲン撮影:欠けた部分の周辺の骨の状態確認
  • CT検査:顎の骨の3D評価
  • 歯周組織検査:歯肉の健康状態チェック
  • 咬合検査:噛み合わせの状態確認

全身の健康状態を確認する

安全な治療のために、全身の健康状態を確認します。特に以下の項目については詳しく確認が必要です。

  • 持病の有無(糖尿病、心臓病、骨粗しょう症など)
  • 服用中の薬(特に血液をサラサラにする薬)
  • アレルギー歴
  • 喫煙習慣
  • 過去の手術歴

場合によっては、追加で血液検査が必要となることもあります。

治療計画の立て方

検査結果と現在の状況を総合的に判断し、最適な治療計画を立てます。以下では、治療計画で考慮する要素を紹介します。

  • 口腔内の状態(骨量、歯肉の状態、隣り合う歯の健康状態)
  • 患者自身の希望(治療期間、費用、審美性)
  • 生活スタイル(仕事の状況、通院のしやすさ)
  • 治療のリスクと手術後の予測

治療計画は、複数の選択肢を提示した上で、十分な相談を行いながら決定していきます。また、必要に応じて応急処置や事前治療(歯周病治療など)の計画も含めて検討します。

奥歯2本失ってしまった場合の治療法

奥歯を2本失った場合には、複数の治療選択肢があります。まずは全体的な治療法の概要をご理解いただくことが重要です。

インプラント2本による連結ブリッジ

インプラント2本による連結ブリッジは、失った歯の部分に2本のインプラント体を埋入し、その上に連結された人工歯(3ユニットブリッジ)を取り付けます。周りの健康な歯を削る必要がなく、独立して機能します。

この方法では、通常6〜8ヶ月の治療期間を要し、骨結合の完了後に最終的な補綴物を装着します。かみ合わせの力が効率よく分散され、長く使える治療法として注目されています。

従来型ブリッジ(周りの歯で支える方法)

従来型ブリッジは、欠損部分の両隣にある健康な歯を支台として利用し、連結された人工歯で補う治療法です。保険適用の場合は銀歯、自費診療では見た目が自然なセラミックやジルコニアなどの材料も選べます。

治療期間は2〜4週間程度と短く、手術がないので体への負担が少ないのが特徴です。ただし、支台となる健康な歯を大幅に削る必要があるため、将来的なリスクも考慮する必要があります。

単独インプラント2本埋入(インプラントを2本別々に入れる方法)

失った歯1本につき1本のインプラントを埋入し、それぞれに独立した人工歯を装着する方法です。本来の歯に最も近い形で機能を回復でき、お手入れもしやすいのが特徴です。

各インプラントが独立しているため、万が一のトラブル時にも部分的な対応が可能です。ただし、費用面では最も高額になる傾向があり、治療期間も長くなります。

インプラント2本とブリッジの費用相場と内訳

治療選択において費用は重要な判断材料の一つです。各治療法の詳細な費用相場をご紹介します。

インプラント2本+連結ブリッジの費用

インプラント2本による連結ブリッジの総額は、約80万円〜120万円が一般的な相場です。内訳として、インプラント体1本あたり20〜35万円、アバットメント1本あたり5〜10万円、連結ブリッジ(3ユニット)で30〜50万円程度となります。

使用するインプラントメーカーや上部構造の材質(セラミック、ジルコニアなど)によって費用は変動します。また、顎の骨が足りなくて骨を増やす治療が必要な場合は、さらに10〜30万円ほど追加でかかることがあります。

従来型ブリッジの費用

保険適用のブリッジの場合、3割負担で約2万円〜3万円程度です。銀歯による補綴となりますが、機能面では十分な回復が期待できます。

自費診療でのセラミックブリッジは、1ユニットあたり10万円〜15万円程度で、3ユニットブリッジでは総額30万円〜45万円が相場です。見た目が自然で丈夫なのが特徴で、金属アレルギーの心配もありません。

単独インプラント2本の費用

単独インプラント2本の場合、総額は約100万円〜160万円となります。1本あたり50万円〜80万円が相場で、それぞれに土台と人工の歯が必要になるためです。

メンテナンス性や機能面では最も優れていますが、費用面では最も高額になります。また、2回の外科処置が必要になるため、治療期間も長くなる傾向があります。

インプラント2本とブリッジのメリット・デメリット比較

各治療法には特有のメリットとデメリットがあります。ご自身の状況に合った最適な治療法を選ぶため、詳しく比べてみましょう。

インプラント2本+連結ブリッジの特徴

インプラント2本による連結ブリッジの最大のメリットは、隣接する健康な歯を削る必要がないことです。また、単独インプラント2本と比較して費用を抑えながら、十分な機能回復が可能です。咬合力の分散も効率的に行われます。

デメリットとしては、外科処置が必要で治療期間が長くなることが挙げられます。また、連結されているため、将来的なメンテナンス時には全体的な対応が必要になる場合があります。骨量が不足している場合は、骨造成などの追加処置が必要になることもあります。

従来型ブリッジの長所と短所

従来型ブリッジの大きなメリットは治療期間が短く手術が必要ないことです。保険適用であれば費用負担も軽く済みます。また、技術的に確立された治療法で、多くの歯科医師が対応可能です。

主なデメリットは、健康な支台歯を大幅に削る必要があることで、将来的に支台歯にトラブルが生じるリスクがあります。また、失った歯の部分の顎の骨が徐々に減っていき、顔の形が変わったり、食べ物が詰まりやすくなったりする心配があります。

ブリッジ治療は保険適用の場合、比較的短期間で機能回復できます。しかしその反面、見た目の自然さには限界があります。見た目を特に重視する場合は、自費診療でのセラミックブリッジやジルコニアブリッジの選択をご検討ください。

単独インプラント2本の利点と課題

単独インプラント2本の最大の利点は、最も自然な歯に近い機能回復が可能なことです。清掃しやすく、それぞれが独立しているため、万が一のトラブル時も部分的な対応が可能です。

課題としては費用が一番高くなることと、2か所の手術が必要で治療期間が長くなることです。また、十分な骨量が2箇所で必要になるため、骨造成が必要になるケースも多くなります。

どんな方にどの治療法が向いているか

最適な治療法の選択には、患者さまの口腔内状況や全身状態、ライフスタイルなど様々な要素を総合的に判断する必要があります。

骨量と歯肉の状態

インプラント治療を選択する場合、十分な骨量と健康な歯ぐきが必要です。骨の高さ、幅、密度を詳細に検査し、必要に応じてCT撮影で立体的に確認します。

骨量が不足している場合は、骨造成や上の奥歯の特殊な手術(サイナスリフト)などの追加処置により改善可能なケースもあります。歯周病がある場合は、インプラント治療前に歯周治療を完了させることが重要です。

隣接歯の状態と年齢

従来型ブリッジを検討する際は、支台となる隣接歯の健康状態が重要な判断材料になります。大きな虫歯や歯周病がある歯は、ブリッジを支える歯として適さないことがあります。

若い患者さまで隣接歯が健康な場合は、将来的なリスクを考慮してインプラント治療を優先的に検討することが推奨されます。一方、高齢の患者さまで外科処置のリスクが高い場合は、ブリッジが適している場合もあります。

患者さまの希望と生活スタイル

治療期間、費用、メンテナンス性など、患者さまの価値観や生活スタイルに合わせた選択が重要です。長期的な視点での費用対効果や、定期的なメンテナンスへの取り組みなども考慮する必要があります。

審美性を重視される場合は、自費診療での選択肢が中心となります。しっかり噛めることを一番大切にされる方には、インプラント治療がお勧めです。

まとめ

奥歯2本の欠損に対する治療選択肢には、それぞれ明確な特徴があります。インプラント2本による連結ブリッジは、健康な歯を守りながら費用を抑えた治療が可能で、従来型ブリッジは短期間で機能回復できる利点があります。インプラントを2本別々に入れる方法は最も理想的な機能回復が期待できますが、費用と治療期間がかかります。

最適な治療法の選択には、骨量、隣接歯の状態、年齢、希望、予算など様々な要素を総合的に検討することが重要です。それぞれの治療法のメリット・デメリットを十分に理解し、歯科医師としっかりと相談して決定することをお勧めします。

静岡歯科では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。