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マウスピース矯正で噛み合わせは良くなる?治療中・後の変化を解説【日本歯科名古屋院長が解説!】

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マウスピース矯正は見た目が目立ちにくく、取り外し可能という特徴から人気の矯正方法です。多くの方が歯並びの改善を目的に治療を検討しますが、「マウスピース矯正でも噛み合わせも良くなるのか」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、マウスピース矯正が噛み合わせに与える影響や治療中・治療後の変化について詳しく解説します。歯並びだけでなく、機能面でも効果的な矯正治療を受けるための参考にしてください。

マウスピース矯正で噛み合わせは改善できる?

結論から言うと、マウスピース矯正で噛み合わせは改善できる可能性が高いです。ただし、症例の難易度や使用するマウスピース矯正システムによって効果に差があります。

マウスピース矯正は単に見た目の改善だけでなく、適切な噛み合わせの獲得を目指した包括的な治療計画に基づいて行われます。歯並びと噛み合わせは密接に関連しているため、歯の位置を整えることで自然と噛み合わせも改善されるケースが多いのです。

マウスピース矯正で改善できる噛み合わせの問題

マウスピース矯正では以下のような噛み合わせの問題を改善できる可能性があります。

  • 軽度から中程度の開咬(上下の歯が閉じても前歯が接触しない状態)
  • 軽度から中程度の過蓋咬合(上の前歯が下の前歯を深く覆う状態)
  • 軽度のクロスバイト(上下の歯の咬み合わせが逆になっている状態)
  • 歯列の狭窄による咬合の不調和
  • 前歯の出っ歯や受け口による咬合の問題

特に最新のマウスピース矯正システムでは、前歯だけでなく奥歯まで含めた全体的な噛み合わせのコントロールが可能になっています。

マウスピース矯正で噛み合わせが良くなる理由

精密な治療計画とシミュレーション

マウスピース矯正では、治療開始前に3Dスキャンやレントゲン、場合によってはCT撮影などの精密な検査を行います。これらのデータをもとに、コンピューター上で歯の動きをシミュレーションし、理想的な噛み合わせに導くための詳細な計画を立てます。

歯科医師は噛み合わせの状態を細かく分析し、上下の歯列がどのように噛み合うべきかを考慮したうえで、段階的な移動計画を作成します。この精密な計画に基づいてマウスピースが製作されるため、噛み合わせの改善が期待できるのです。

奥歯まで対応可能なマウスピース

以前のマウスピース矯正は前歯の見た目の改善が主な目的でしたが、現在の最新システムでは奥歯を含めた全ての歯の位置調整が可能になっています。奥歯の位置は噛み合わせを決定する重要な要素であり、これをコントロールできることで、より効果的な噛み合わせの改善が実現します。

補助装置の併用

必要に応じて、以下のような補助装置を併用することで、より効果的に噛み合わせを改善できます。

  • 顎間ゴム:上下の歯の関係を調整するためのゴム
  • アタッチメント:歯の回転や複雑な動きをサポートするための突起物
  • 精密なカット形状:噛み合わせに配慮した特殊なマウスピースのカット

これらの補助的な装置や工夫を組み合わせることで、マウスピース単体では難しかった噛み合わせの調整も可能になります。

マウスピース矯正中の噛み合わせの変化

マウスピース矯正による噛み合わせの改善はすぐには実現しません。治療の過程でさまざまな変化が生じることを理解しておくことが重要です。

治療初期の変化

マウスピース矯正を始めると、以下のような変化を感じることがあります。

症状 原因 対処法
違和感・不快感 マウスピースの厚みや存在感 通常1週間程度で慣れる
噛み合わせが合わない感覚 歯の移動開始による一時的なズレ 計画通りに進めば自然と改善
食事の際の違和感 歯の感覚の変化 柔らかい食事から始める
発音の変化 口腔内の環境変化 練習により徐々に改善

これらの初期症状は多くの場合一時的なものであり、治療が進むにつれて自然と改善していきます。

治療中期の変化

治療の中期になると、計画的に歯を移動させるため、一時的に噛み合わせが悪化したように感じることがあります。これは最終的な噛み合わせを実現するための過程であり、必ずしも問題があるわけではありません。

例えば以下のような状況が生じる可能性があります。

  • 特定の歯だけが接触する感覚
  • 左右の噛み合わせのバランスの変化
  • 開咬のような状態が一時的に生じる

このような変化は治療計画の範囲内であることが多いですが、強い違和感や痛みがある場合は歯科医師に相談することが大切です。

一時的に噛み合わせが悪化する理由

マウスピース矯正中に噛み合わせが一時的に悪化する主な理由は以下の通りです。

  1. 歯の移動過程によるズレ:理想的な位置に向けて段階的に移動するため、過程で一時的なズレが生じます
  2. マウスピースの厚み:装着中は上下の歯の間にマウスピースが入るため、自然な噛み合わせとは異なります
  3. 歯の挺出や圧下:奥歯の高さを調整する際に一時的な開咬が生じることがあります
  4. 自己管理不足:指示通りの装着時間を守らないと計画通りに進まず、問題が長引くことがあります

これらの一時的な悪化は、最終的な噛み合わせを実現するために必要な過程である場合が多いです。歯科医師の指示に従い、推奨される装着時間(通常1日20時間以上)を守ることが重要です。

噛み合わせを効果的に改善するためのポイント

適切な歯科医院・矯正歯科医の選択

マウスピース矯正による噛み合わせの改善には、経験豊富な歯科医師の診断と治療計画が不可欠です。以下のポイントに注目して医院を選びましょう。

  • マウスピース矯正の症例数が豊富
  • 噛み合わせの問題に対応した実績がある
  • 詳細な検査と診断を行ってくれる
  • 治療計画をしっかり説明してくれる

噛み合わせの問題は見た目の改善より専門性が求められるため、単に安価なマウスピース矯正を選ぶのではなく、噛み合わせに配慮した治療を提供できる医院を選ぶことが大切です。

治療の指示を守ることの重要性

噛み合わせの改善には患者さま自身の協力が重要です。

守るべきこと 理由
1日20時間以上の装着 十分な歯の移動と噛み合わせの調整のため
規則的なマウスピース交換 計画通りの段階的移動を実現するため
適切な清掃 歯の健康と装置の効果を維持するため
定期的な通院 進捗確認と必要に応じた調整のため

特に噛み合わせの改善を目指す場合、医師の指示に従った装着が不可欠です。

補助的な治療の活用

噛み合わせの改善のために、以下のような補助的な治療を組み合わせることもあります。

  • IPR(歯の隣接面の削合):歯のサイズを調整して噛み合わせを改善
  • 咬合調整:治療後に細かい噛み合わせを調整する処置
  • 筋機能療法:口腔周囲筋のトレーニングで噛み合わせをサポート

マウスピース矯正だけでなく、これらの補助的なアプローチを併用することで、より理想的な噛み合わせの実現が可能になります。

マウスピース矯正で噛み合わせが改善しない場合

すべての症例でマウスピース矯正により噛み合わせが改善するわけではありません。以下のような場合は注意が必要です。

マウスピース矯正の限界

  • 重度の骨格的な不調和がある場合(手術適応の症例)
  • 大きな前後的なズレ(重度の受け口や出っ歯)
  • 顎関節に問題がある場合
  • 歯が大きく傾斜しているケース

これらの場合は、ワイヤー矯正との併用や外科的矯正が必要になることがあります。

噛み合わせに問題が生じた場合の対処法

治療中に噛み合わせに問題を感じたら、以下のような対応を検討しましょう。

  1. 担当医に相談:異常な違和感や痛みは早めに報告する
  2. 治療計画の見直し:必要に応じて計画調整が行われることも
  3. 補助装置の追加:顎間ゴムなどの追加で対応できる場合も
  4. 治療法の変更:場合によってはワイヤー矯正への変更や併用も検討

矯正治療中の噛み合わせの変化に不安を感じたら、自己判断せずに必ず担当医に相談することが重要です。治療の途中経過として正常な場合もあれば、調整が必要な場合もあります。

マウスピース矯正後の噛み合わせの安定

マウスピース矯正で得られた良好な噛み合わせを維持するためには、治療後のケアも重要です。

保定装置の重要性

矯正治療後は「後戻り」を防ぐために保定装置の装着が必要です。マウスピース矯正の場合、多くは最終段階のマウスピースあるいは専用のリテーナー(保定装置)を使用します。

保定期間の目安は以下の通りです。

  • 初期(治療終了後1年程度):夜間を含め可能な限り長時間
  • 中期(1〜2年):就寝時のみ
  • 長期(それ以降):週に数回の就寝時装着

保定装置の使用を怠ると、せっかく改善された噛み合わせが後戻りしてしまう可能性があります。特に噛み合わせの改善を主な目的とした症例では、保定期間を十分に確保することが重要です。

定期的なメンテナンスの必要性

噛み合わせは時間の経過とともに微妙に変化する可能性があります。以下のようなメンテナンスを行いましょう。

メンテナンス内容 頻度 目的
定期検診 半年〜1年に1回 噛み合わせの確認と調整
保定装置の状態確認 定期検診時 装置の劣化や適合状態の確認
口腔衛生管理 日常的に 歯周病予防による噛み合わせの安定維持

これらのケアを継続することで、マウスピース矯正で得られた良好な噛み合わせを長期的に維持することができます。

まとめ

マウスピース矯正は適切な計画と管理のもとで行われれば、噛み合わせの改善にも効果を発揮します。最新のシステムでは前歯だけでなく奥歯まで含めた全体的な調整が可能になり、機能的にも優れた結果を得られるようになっています。

ただし、マウスピース矯正中は歯の移動に伴い一時的に噛み合わせが変化することを理解し、担当医の指示に従った装着と定期的な通院が重要です。また、治療後の保定期間をしっかり守ることで、改善された噛み合わせを長期的に維持することができます。

噛み合わせの問題は見た目だけでなく、顎関節の負担や頭痛、肩こりなど全身の健康にも影響を与える可能性があります。マウスピース矯正を検討する際は、単に見た目の改善だけでなく、噛み合わせの機能面についても担当医としっかり相談しましょう。

日本歯科名古屋では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。