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インプラント治療の「仮歯」とは?役割とメリットを解説

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インプラント治療中の見た目や機能面に不安や疑問を持つ方は少なくありません。しかし、仮歯の適切な活用により、その不安を軽減できる場合があります。

インプラント治療における仮歯の重要性

仮歯とは何か

仮歯とは、その名のとおり最終的な人工歯が装着されるまでの間、一時的に取り付けられる歯のことです。インプラントだけでなく、一般の歯科治療(被せ物やブリッジなど)でも使用されることがあります。特にインプラント治療では、埋め込んだインプラント体(フィクスチャー)と周囲の骨がしっかり結合するまでの期間をサポートする重要な役割を担います

なぜ仮歯が重要なのか

仮歯が重要とされる理由は、以下のように多岐にわたります。

  • 治療期間中の審美性(見た目の美しさ)を保ち、周囲からの視線を気にせず生活できる
  • インプラントと骨が結合する過程で、歯茎(軟組織)が適切な形状に形成されるようサポートする
  • 咀嚼・発音機能を一時的に補い、患者さんの負担を軽減する
  • 治療部位を保護し、細菌感染や外部刺激から守る

インプラント治療を断られた経験がある方でも、仮歯を活用しながら骨量や歯茎の状態を調整することで治療が可能になる場合があります。諦める前に、専門の歯科医師に相談してみることをおすすめします。

仮歯の基本的な役割

機能的役割

インプラント治療で使用される仮歯は、機能面で重要な役割を果たします。

  • 審美性の維持: 前歯など目立つ部位にインプラントを入れた場合、仮歯を装着しておくことで自然な見た目を保ちやすくなります。
  • 発音の保持: 歯の欠損があると正しい発音がしづらくなることがありますが、仮歯で歯列を補うことで発音をサポートします。
  • コミュニケーションの維持: 見た目と発音の両面がサポートされるため、人と会話するときの心理的負担が軽減されます。

保護機能

仮歯には以下のような保護機能があります。

  • 細菌感染の防止: インプラント治療後は、人工の歯根の周囲がデリケートな状態です。仮歯を被せることで外部からの細菌侵入を最小限に抑えます。
  • 外部刺激からの保護: 食事や歯磨きなど、口腔内では常に物理的な刺激が加わります。仮歯があることで治療部位を直接的な刺激から守ります。
  • 治療部位の安定化: まだ骨と結合途中のインプラントに対し、適切なかみ合わせを保つためにも仮歯が重要です。

仮歯の装着期間と管理方法

装着期間の目安

インプラントと骨が結合する期間を考えると、3〜6ヶ月程度が仮歯の装着期間の目安となります。これは骨質や治療部位、全身状態などによっても変動します。

  • 標準的な期間: 3〜6ヶ月
  • 即日装着可能なケース: 骨の状態が良好で、十分な初期固定(インプラントが骨にしっかりと締まっていること)が得られる場合
  • 個別の状況による調整: 骨密度の低い方や、全身的な疾患をお持ちの方はより長期になることも

装着条件

仮歯を装着するためには、以下のような条件があります。

  • 骨の状態: 骨量・骨密度が十分であるか
  • 初期固定の安定性: インプラント体がしっかりと固定されているか
  • 全身状態: 糖尿病などの持病や服用している薬の種類によっては結合期間が変動

日常生活での注意点

食事制限

仮歯装着中は、まだインプラントと骨が安定していない段階です。過度な負担をかけるとトラブルの原因になりますので、以下のように食事内容を工夫しましょう。

  • 避けるべき食品:
    • 硬い食べ物(せんべい、硬いナッツ類など)
    • 粘着性の高い食品(ガム、キャラメルなど)
    • 極端に熱い・冷たい飲食物(知覚過敏を引き起こす可能性がある)
  • 推奨される食品:
    • 柔らかい食品(豆腐、煮物、やわらかく煮込んだ肉・野菜など)
    • 流動食やペースト食(治療直後など特にデリケートな時期)

日常的ケア

仮歯を装着している間も歯磨きやメンテナンスは欠かせません。ただし、強いブラッシングで仮歯をぐらつかせないように注意が必要です。

  • 優しい歯磨き: 柔らかめのブラシを使い、強くこすりすぎないように注意する
  • 定期的なチェック: 装着後も数週間ごとに歯科医院で状態を確認してもらうことが望ましい
  • 異常にはすぐに対応: 痛みやぐらつき、破損などの異常があれば早めに歯科医師へ相談

よくある不安

インプラント治療にはさまざまな不安がつきものです。仮歯に関してよくある質問や不安を紹介します。

  • 仮歯が取れてしまわないか: 取れにくい素材や接着剤が使われますが、もし取れてしまった場合は早めに歯科医院へ。
  • 費用面の負担: 仮歯の費用はクリニックによって異なります。相談時に詳細を確認し、納得したうえで治療を進めましょう。
  • 痛みや違和感: インプラント周囲が定着していない時期のため多少の違和感はありますが、激しい痛みが続く場合は専門家に相談が必要です。

即時負荷と仮歯

即時負荷とは

即時負荷とは、インプラントを埋め込んだ当日に仮歯を装着し、すぐに咀嚼機能を回復させる治療法です。オールオンフォーなどの特殊な治療法で用いられることがあり、患者さんの骨の状態や全身状態によって適応が決まります。

即時負荷のメリット・デメリット

メリット デメリット
  • 治療期間中も歯がある状態で生活できる
  • 見た目の不安を軽減できる
  • 複数本同時に治療可能な場合も
  • 骨の状態によっては適応できない
  • 術後の管理が難しくなる
  • インプラントが安定する前に負荷をかけるリスク

即時負荷は治療期間の短縮や見た目の改善など多くのメリットがありますが、慎重な術前診断が不可欠です。特に、一度骨量不足と診断され断られた方の場合は、骨造成やサイナスリフトなどの追加治療が必要になる場合もあります。

仮歯のトラブルと対策

破損・脱落

仮歯は樹脂(プラスチック系素材)で作られることが多く、硬度は最終的な被せ物(セラミックやジルコニアなど)よりも低い傾向にあります。硬い食べ物や無理な力が加わると、破損・脱落が起こりやすいため注意が必要です。 破損や脱落が起きたら、自己判断せず歯科医院で調整してもらいましょう。

違和感や痛み

仮歯を装着した直後は多少の違和感を覚える場合がありますが、激しい痛みがある場合は要注意です。

  • 考えられる原因: 仮歯の噛み合わせ不良やインプラント周囲の炎症
  • 対策: 噛み合わせ調整やクリーニングで症状が改善する場合が多いです。痛みが続く場合はすぐに受診しましょう。

変色や汚れ

仮歯は着色しやすい素材を使用している場合があり、コーヒーや赤ワイン、喫煙などによって変色が生じることがあります。これは一時的なものなので、最終的な被せ物に差し替えれば改善しますが、美容面が気になる場合は歯科医院で相談するとよいでしょう。

まとめ

インプラント治療における仮歯は、単なる「一時的な歯」にとどまらず、審美性や機能面、そしてインプラント周囲の組織を守る上で非常に大切な役割をになっています。仮歯を適切に活用することで、治療期間中も快適に過ごせるだけでなく、最終的なインプラントの仕上がりを高めることにもつながります。

一度インプラント治療を断られた方も、骨造成や即時負荷などさまざまな選択肢を検討すれば、インプラント治療が可能になる場合があります。まずは専門の歯科医院で詳細な検査とカウンセリングを受け、仮歯をはじめとした治療プランについて納得のいくまで相談しましょう。インプラント治療は高額な投資ですが、それに見合った価値が得られるかどうかは患者さんの理解と協力、そして歯科医師の技術やフォローアップによって大きく変わります

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。