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インプラントを使った出っ歯治療で手軽に歯並びを整える方法

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出っ歯(上顎前突)の悩みは、見た目だけでなく、噛み合わせの不調からくる口腔トラブルにもつながる可能性があります。従来はワイヤー矯正やマウスピース矯正が代表的な治療法でしたが、近年注目を集めているのが「インプラントを併用した矯正治療」です。外科的アプローチを伴うため「怖い」「費用が高い」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし実際には、重度の出っ歯でも抜歯を回避できたり、治療期間を大幅に短縮できたりと、多くのメリットがあります。

この記事では、インプラント治療を検討している方や、他院で治療を断られた方、インプラント治療に不安を感じている方に向けて、インプラント矯正の基礎からメリット・デメリット、流れや費用目安などをわかりやすく解説します。ぜひ最後までお読みいただき、理想の歯並びに近づくための一歩を踏み出してください。

出っ歯(上顎前突)とは?

「出っ歯」と呼ばれる状態は、医学的には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれます。これは、上顎の前歯が下顎の前歯に比べて過度に前に突出している噛み合わせの不正を指します。
出っ歯の主な原因には、大きく分けて以下の2つがあります。

遺伝的要因

歯の大きさや顎の骨格など、遺伝によって出っ歯になりやすい骨格が形成される場合があります。特に上顎骨が前方に大きく成長しやすい家系では、子どもも同じ症状を示す可能性が高いです。

生活習慣

指しゃぶりや爪かみ、口呼吸は、上顎前突を引き起こしやすい習慣です。小児期の指しゃぶりは、上の前歯を前に押し出し、結果として出っ歯を助長することがあります。また口呼吸による唇の筋力低下も、歯列の乱れにつながる要因の一つです。

従来の主な出っ歯治療法

出っ歯の矯正方法として、以下の治療が広く知られています。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを簡単に整理します。

マルチブラケット法(ワイヤー矯正)

歯の表面に金属やセラミックのブラケット(装置)を装着し、ワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく方法です。

  • 治療期間:2~3年
  • 費用:60~80万円
  • メリット:幅広い症例に対応でき、矯正効果が高い
  • デメリット:装置が目立ちやすい、食事や歯磨きがしにくい

マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着し、一定期間ごとに新しいマウスピースに交換することで徐々に歯を動かしていく方法です。

  • 治療期間:6カ月~2.5年
  • 費用:40~90万円
  • メリット:見た目が目立ちにくく、取り外しが可能
  • デメリット:適応できる症例に制限がある、装着時間を守らないと効果が出にくい

外科手術や抜歯を伴う方法

顎の骨格自体に大きな原因がある場合や、歯並びのスペースが極端に足りないケースでは、抜歯や外科手術を選択する場合もあります。

  • メリット:骨格レベルでの矯正が必要な重度症例にも対応
  • デメリット:体への負担が大きい、費用が高額になりやすい、入院が必要な場合もある

インプラントを使った出っ歯治療とは?

上記のような従来の矯正方法でも出っ歯は改善できますが、「抜歯は避けたい」「できるだけ短期間で治したい」というニーズに応えるケースも多いのが実情です。そのような時に注目されるのが、インプラントを併用した矯正治療です。近年では「インプラントアンカー矯正」「インプラント矯正」とも呼ばれています。

インプラント矯正の仕組み

通常のインプラント治療は、失った歯の代わりとして人工歯根を顎骨に埋入し、その上に人工の歯冠を装着します。一方、矯正目的で使用される「インプラントアンカー」は、歯を動かすための“固定源”として利用される点が大きく異なります。

インプラントアンカーを顎骨に埋入し、それを支点にしてゴムやワイヤーをかけることで、特定の歯だけを効率的に動かせます。治療後は、必要に応じてインプラントアンカー自体を除去することもできます。

インプラント矯正のメリット

インプラントを使った出っ歯治療は、以下の通りです。

  • 抜歯を回避できる可能性:従来の方法では抜歯が必要なケースでも、インプラントアンカーによって歯を動かすスペースを確保しやすくなります。
  • 治療期間の短縮:インプラントアンカーを用いると効率的に力をかけられるため、約3~8カ月で効果を得られるケースもあります。
  • ピンポイント矯正が可能:特定の歯を後ろに下げたり、上顎を狭めたりすることができ、治療計画が立てやすい。
  • メンテナンスが比較的容易:矯正器具がシンプルになり、日々の清掃負担が軽減されます。
  • 重症例への対応:ワイヤー矯正のみでは対応が難しかった重度の上顎前突にも、外科手術を回避できる可能性が広がります。

インプラント矯正のデメリット

メリットが多い一方で、以下のリスクや注意点もあります。

  • 外科的処置が必要:インプラントアンカーを埋入するには小規模な手術が必要になります。
  • 費用が高額になる傾向:インプラント費用に加えて矯正費用もかかり、トータルコストが上がることが多いです。
  • 炎症リスク:清掃不良や体質によってインプラント周囲炎のリスクがあります。
  • 対応医院が限定的:インプラントと矯正に精通した歯科医師が在籍するクリニックでなければ対応が難しい場合があります。

インプラントを使った出っ歯治療の具体的な流れ

インプラントアンカーを用いた出っ歯治療の流れを、ステップごとに解説します。

カウンセリングと検査

まずは歯科医院でカウンセリングを行い、レントゲン撮影や口腔内スキャンを実施します。患者さんの要望(抜歯を避けたい、短期間で治したい)や骨格的な問題点を確認し、治療計画を立案します。

インプラントアンカー埋入

治療計画に基づき、顎骨にインプラントアンカーを埋め込みます。局所麻酔で行われることが一般的で、手術時間は数十分程度です。必要に応じて抜歯や骨の再生処置(骨移植)を同時に行うこともあります。

矯正治療の開始

インプラントアンカーが安定した段階で、ワイヤーやゴムを用いて歯を動かします。動かす歯や方向が明確なため、ピンポイントで強い力をかけられます。

メンテナンスと経過観察

矯正中は定期的に通院し、装置の調整や口腔内のクリーニングを受けます。ブラッシング指導を受けながら、インプラント周辺の清掃を徹底しましょう。インプラント周囲の炎症や緩みを早期に発見し、適切に対処することが重要です

インプラントアンカーの除去

歯列移動が完了したら、インプラントアンカーを除去します。埋入時と同様、短時間の外科的処置で行われ、その後は保定装置(リテーナー)を装着して矯正後の歯並びを安定させます。

他院で治療を断られた方へ

「骨が薄い」「症状が重い」「抜歯しても難しい」などの理由で、他院で出っ歯矯正を断られてしまった方でも、インプラント矯正なら治療できる可能性があります。顎の骨が薄くても骨移植や再生療法を併用することでインプラントアンカーを埋入できるケースがあるためです。

ただし、すべての症例にインプラント矯正が適用できるわけではなく、全身状態や顎の骨の形状によっては難しい場合もあります。いくつかのクリニックでセカンドオピニオンを受け、慎重に検討することをおすすめします。

治療費用と期間の目安

インプラント矯正の費用は、従来の矯正費用にインプラント埋入費用が加わり、比較的高額になる傾向があります。以下は一例です。

治療項目 費用目安
精密検査・診断 3~5万円
インプラント埋入 1本 5~10万円
矯正施術 総額 50~80万円
合計 60~100万円以上

治療期間は症例によって異なりますが、インプラント矯正では3~8カ月程度で顕著な変化が現れることがあります。ただし、骨の状態や歯の動き方によっては、さらに期間が延びる場合もあります。

インプラント矯正が向いている人・向いていない人

インプラント矯正を検討するにあたり、向き不向きの条件を確認しましょう。

向いている人

  • 抜歯を避けたい、または顎のスペースが少ない症例
  • 外科手術を避けつつ、重度の出っ歯を改善したい
  • 短期間での矯正効果を求めている
  • インプラントを清潔に保ち、メンテナンスができる
  • 一定の費用を負担できる

向いていない人

  • 全身疾患などで外科的処置が大きなリスクとなる方
  • インプラント埋入が不可能なほど顎の骨が脆弱な方
  • 適切な口腔ケアを継続できない方
  • コストを極力抑えたい、または保険適用を希望する方

インプラント矯正に対する不安と対処法

外科処置を伴うとなると、不安を感じる方も多いでしょう。ここではよくある不安点と、その対処法についてまとめます。

手術に対する恐怖

局所麻酔で痛みは最小限ですが、不安な方には静脈内鎮静法など、リラックスしやすい環境を提供するクリニックもあります。事前の説明を十分に受け、不安な点は納得いくまで質問しておきましょう。

費用面の負担

インプラント矯正は保険適用外が基本のため、高額になりやすい治療です。
医療費控除やデンタルローンの利用、支払い計画を立てることで経済的負担を分散できます。また複数の歯科医院でカウンセリングを受け、費用の見積もりを比較することも大切です。

治療後のトラブルリスク

インプラント周囲炎や矯正による歯根吸収など、リスクを完全には避けられません。定期的なメンテナンスと正しいブラッシング、フロス、歯間ブラシの使用が不可欠です。トラブル発生時に迅速に対応できる体制が整っているかどうか、歯科医院選びの段階で確認しましょう。

まとめ

インプラント矯正は、「抜歯なしで重度の出っ歯を改善したい」「短期間で歯並びを整えたい」といった要望をお持ちの方にとって大きな可能性を秘めた治療法です。。しかし、外科処置や費用面に関する課題もあります。
しかし最近では、インプラントと矯正に精通した専門医が増え、骨移植など先進的技術を組み合わせた治療が可能になっています。
他院で治療が難しいとされた方や、従来の矯正治療で満足できなかった方も、セカンドオピニオンとしてインプラント矯正を検討してみてください。複数の歯科医院でカウンセリングを受け、最適な治療方法を見つけましょう。

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。