結論:インプラント手術後の抜糸は、一般的に術後1〜2週間ほどで、歯科医師が傷の治り具合を確認してから行います。溶ける糸(吸収性の糸)を使った場合は、抜糸のための通院が不要なこともあります[1]。抜糸までの間は、傷口を清潔に保ち、刺激を避けて過ごすことが大切です。
この記事では、インプラント手術後の経過、抜糸のタイミングと方法、抜糸前後のケア、受診したほうがよい症状を解説します。
インプラント手術後の経過
手術後しばらくは、痛みや腫れ、内出血が出ることがありますが、多くは次第に治まります[2]。
| 時期 | 主な状態 | 過ごし方のポイント |
|---|---|---|
| 手術当日 | 麻酔が切れると痛みが出ることがある。少量の出血 | 安静にし、処方された薬を指示どおり服用する |
| 術後数日 | 腫れや内出血が出ることがある[2] | 軟らかい食事を選び、傷口を刺激しない |
| 術後1〜2週間 | 傷口が閉じていく | 傷の状態を確認し、抜糸を行う |
| 治癒期間 | インプラントが骨と結合していく[3] | 指示どおり通院し、清潔を保つ |
腫れの程度は手術の内容によって異なり、内出血で顔の一部が紫色になることもあります[2]。気になる場合は、治療を受けた歯科医院に相談しましょう。
インプラントの抜糸のタイミングと方法
抜糸は、術後1〜2週間ほどを目安に、傷の治り具合を見て行います。治りの早さには個人差があるため、時期は歯科医師が判断します。
抜糸の流れ
- 歯科医師が傷口の治り具合を確認する
- 傷口が閉じていれば、糸を切って取り除く
- 抜糸後に、感染や異常がないかを確認する
抜糸は数分程度で終わることが多く、引っ張られるような感覚がある程度です。不安な方は事前にお伝えください。
溶ける糸(吸収性縫合糸)を使う場合
インプラント手術では、時間がたつと自然に溶ける糸が使われることもあります。溶ける糸は、なくなるまでに数週間かかることがあります[1]。その場合でも、傷の確認のための通院は必要です。どの糸を使うかは、手術の内容に応じて決めます。
抜糸までの過ごし方とケア
抜糸までの間は、傷口を清潔に保ちながら、刺激を与えないことが大切です。
口の中を清潔に保つ
術後数週間は、手術した部分をできるだけ清潔に保つことが勧められています[1]。翌日からは、洗口液やぬるま湯でやさしくうがいをする方法があります[1]。手術当日は強いうがいを控えましょう。傷口の周りの歯磨きは、歯ブラシが直接当たらないよう注意し、歯科医師の指示に従ってください。
傷口を触らない
指や舌で傷口を触ると、出血や感染の原因になります[4]。糸が気になっても、自分で引っ張ったり切ったりしないでください。
食事に気をつける
術後数日は、熱すぎる物、辛い物、硬い物、とがった物を避けることが勧められています[4]。おかゆ、スープ、ヨーグルト、軟らかく煮た料理など、噛む力をあまり使わない物を選びましょう。手術した側で噛まないようにすると安心です。
飲酒・激しい運動・喫煙を控える
飲酒は出血の原因になることがあるため控えましょう[4]。手術当日は安静にし、激しい運動は避けます[4]。喫煙は感染や傷の治りの遅れにつながることがあります[4]。インプラントでは、喫煙が長期的な成功率を下げる可能性も指摘されています[5]。
処方された薬を指示どおりに使う
抗菌薬が処方された場合は、感染を防ぐために指示された期間は飲み切りましょう[1]。痛み止めも、用法・用量を守って服用してください。
抜糸後のケア
抜糸後も、傷口が落ち着くまでは丁寧なケアを続けましょう。
- 傷口の周りはやわらかい歯ブラシでやさしく磨く
- 歯科医師から指示された洗口液を使う
- しばらくは硬い物や刺激の強い物を控える
- 指示された通院日に受診し、治り具合を確認してもらう
治療が終わった後も、インプラントを長く使うには毎日の清掃と定期的なメンテナンスが必要です[6]。定期検診の頻度は口の状態によりますが、一般的には3ヶ月から半年ごとです[6]。
早めに受診したほうがよい症状
次のような症状がある場合は、次の予約を待たずに歯科医院へ連絡してください[4][5]。
- 数日たってから痛みが急に強くなった
- 出血が止まらない
- 発熱や体調不良がある
- 傷口が開いた、糸が早く取れてしまった
- インプラントが緩んでいる感じがする
- 唇やあご、舌のしびれが続く
出血したときは、清潔なガーゼなどを噛んで傷口を圧迫する方法があります[1][4]。それでも止まらない場合は、すぐに連絡してください。
インプラント治療の内容とリスク
インプラント治療は、外傷や腫瘍でアゴの骨を失った場合などを除き、健康保険が適用されない自由診療です[2]。義歯を入れるまでの目安は、下アゴで2〜3ヶ月程度、上アゴで4〜6ヶ月程度とされています[2]。日本歯科グループの公式サイトでは、インプラント1本あたりの費用を15万〜45万円(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)としており、インプラントの種類や上部構造の素材によって異なります(レントゲン・CTスキャン・手術代を含む)。詳しくは日本歯科グループのインプラント治療ページをご覧ください。
主なリスク・副作用として、術後の痛み・腫れ・内出血、感染、神経への影響によるしびれ、インプラントの緩みや脱落、インプラント周囲炎があります[1][2][5]。
日本歯科札幌では、手術後の過ごし方やケアの方法についてご説明しています。使用する糸の種類や抜糸の時期は手術内容によって異なるため、詳しくは各院にお問い合わせください。インプラントの初回相談は0円です。術後に気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
よくある質問
インプラント手術の抜糸はいつですか?
一般的に、術後1〜2週間ほどで傷の治り具合を確認してから行います。治りの早さには個人差があるため、時期は歯科医師が判断します。溶ける糸を使った場合は、抜糸が不要なこともあります。
抜糸は痛いですか?
抜糸は数分程度で終わることが多く、糸を引かれる感覚がある程度です。傷の状態によって感じ方は異なります。不安な方は事前にお伝えください。
糸が取れてしまったらどうすればいいですか?
抜糸前に糸が取れた場合は、自己判断せず歯科医院へ連絡してください。傷口の状態を確認し、必要な対応を行います。傷口が開いている、出血が続く場合は早めに受診しましょう。
抜糸までの間、歯磨きはしてもいいですか?
手術した部分以外は、普段どおり歯磨きをして口の中を清潔に保ちましょう。傷口の周りは歯ブラシが直接当たらないよう注意します。具体的な方法は歯科医師の指示に従ってください。
参考情報
- Cambridge University Hospitals NHS「Insertion of dental implants」
- 公益社団法人 日本口腔インプラント学会「よくある質問」
- 公益社団法人 日本口腔インプラント学会「インプラント治療の流れ」
- Oxford Health NHS「Oxfordshire Community Dental Service – Mouth care after surgery」
- U.S. Food and Drug Administration「Dental Implants: What You Should Know」
- 公益社団法人 日本口腔インプラント学会「インプラントのお手入れ」