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インプラント後に歯茎を押すと痛いのはなぜ?原因と対処法・受診の目安

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結論:インプラント手術後に歯茎を押して痛むのは、多くの場合、手術による一時的な炎症や治りかけの組織への刺激が原因です。時間とともに落ち着くことがほとんどですが、痛みが長引く、強くなる、ぐらつくといった場合は感染などの可能性があります。自己判断せず、早めに歯科医院へご相談ください。

この記事では、痛みの主な原因、ご自宅での対処法、受診したほうがよいサインを順に説明します。

インプラント後に歯茎を押すと痛む主な原因

押したときの痛みの原因は、主に「手術後の炎症」「骨との結合の途中」「歯茎の腫れ」の3つです。

  • 手術による一時的な炎症
  • インプラントと顎の骨の結合がまだ進んでいない
  • 歯茎の腫れや、押すことによる刺激

手術による一時的な炎症

インプラント手術では、人工歯根を顎の骨に埋め込むために歯茎を切開します。そのため、術後しばらくは周りの組織に炎症が起こります。これは傷が治る過程で起こる自然な反応です。炎症がある部分を押すと、圧力がかかって痛みを感じます。

インプラントと骨の結合が進んでいない

インプラントは、顎の骨としっかり結合(オッセオインテグレーション)して初めて安定します。結合には期間が必要で、下顎で2〜3か月、上顎で4〜6か月程度が目安とされています[1]。結合の途中で強い力がかかると、違和感や痛みが出ることがあります。

歯茎の腫れや押すことによる刺激

手術の後は、組織が回復しようとして歯茎が腫れることがあります。腫れている部分を指や舌で何度も押すと、刺激で炎症が長引くことがあります。気になっても、触りすぎないことが大切です。

自宅でできる痛みへの対処法

手術直後の痛みには、処方された痛み止めを指示どおりに使い、患部を刺激しないことが基本です。インプラント手術後は、一般的な痛み止めで対応できることが多いとされています[2]。

処方された痛み止めを使う

痛み止めは、担当医の指示どおりに服用しましょう。抗菌薬(抗生物質)が処方された場合は、感染予防のため最後まで飲み切ることが大切です[2]。自己判断で量を増やしたり、途中でやめたりしないでください。

歯茎を押さない・触らない

痛みの確認のために押すことは控えましょう。食事は手術した側を避け、やわらかいものを選ぶと刺激を減らせます。

冷やす

術後の腫れには、頬の外側から冷たいタオルなどで軽く冷やす方法があります。冷やしすぎは血行を悪くするため、短時間にとどめます。腫れが引いた後の温め方などは、担当医の指示に従ってください。

口の中を清潔に保つ

手術した部分は、術後数週間はできるだけ清潔に保つことが大切です[2]。ブラシが傷に強く当たらないよう、やさしく磨きましょう。うがい薬などは、指示されたものを使います。

出血したとき

帰宅後に少し出血した場合は、清潔なガーゼを丸めて、しっかり10分以上押さえると止まりやすいとされています[2]。止まらない場合は歯科医院へ連絡してください。

早めに受診したほうがよいサイン

次のような症状がある場合は、感染や結合不良などの可能性があるため、早めに歯科医院へ連絡してください。

  • 日がたつにつれて痛みや腫れが強くなる
  • 膿が出る、嫌なにおいや味がする
  • インプラントがぐらつく感じがする
  • 発熱がある
  • 唇やあごのしびれが続く

米国食品医薬品局(FDA)は、インプラントがぐらつく、または痛む場合はすぐに歯科医師に伝えるよう案内しています[3]。インプラントの不具合は、感染や治癒の遅れと関係することがあります[3]。

治療から時間がたって押すと痛む場合

治療後しばらくたってから歯茎が痛む場合は、インプラント周囲の炎症が疑われます。インプラントの周りの歯茎だけに炎症がある状態を「インプラント周囲粘膜炎」といい、早期なら改善が期待できます[4]。炎症が骨まで進んだ「インプラント周囲炎」は、インプラントを失う原因になります[1]。

歯茎が赤い、押すと痛い、歯磨きで出血するなどがサインです[4]。歯周病の既往、清掃不足、喫煙、糖尿病はリスクを高めます[4]。症状の原因は歯科医師が診察して判断しますので、気になったら受診してください。

痛みを防ぐためのメンテナンス

インプラントを長く使うには、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスが欠かせません[1]。

  • 歯と歯茎の境目を丁寧に磨く
  • 歯間ブラシやデンタルフロスを使う
  • 3か月〜半年ごとを目安に定期健診を受ける[5]
  • 喫煙している方は、減煙や禁煙を検討する[1]

まとめ

インプラント後に歯茎を押して痛むのは、手術後の炎症や骨との結合の途中であることが主な原因です。通常は時間とともに落ち着きますが、痛みが長引く場合や、腫れ・膿・ぐらつきがある場合は早めの受診が必要です。

日本歯科札幌では、術前の疑問や不安をうかがいながら、患者さまのご希望に沿ったインプラント治療計画をご提案しています。術後に気になる症状があるときも、お気軽にご相談ください。インプラント治療(自由診療)の流れや費用、リスクについては、日本歯科グループのインプラント治療のページでもご案内しています。

よくある質問

手術後、押すと痛いのはいつまで続きますか?

手術による炎症の痛みは、時間とともに軽くなるのが一般的です。期間には個人差があります。日に日に痛みが強くなる場合は、早めに歯科医院へ連絡してください。

痛いかどうか確かめるために押してもいいですか?

押すことは控えてください。刺激によって炎症が長引くことがあります。気になる症状は、診察で確認してもらいましょう。

痛み止めが効かないときはどうすればいいですか?

自己判断で量を増やさず、歯科医院に連絡してください。感染など別の原因がないか、診察で確認する必要があります。

治療から何年もたって歯茎が痛むのはなぜですか?

インプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎などの炎症が考えられます。進むと骨が吸収され、インプラントを失う原因になります。早めに受診してください。

参考情報

  1. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「よくあるご質問」
  2. Cambridge University Hospitals NHS「Insertion of dental implants」
  3. U.S. Food and Drug Administration「Dental Implants: What You Should Know」
  4. American Academy of Periodontology「Peri-Implant Diseases」
  5. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「インプラントのお手入れ」