結論:歯のブリッジの主なデメリットは、支えにする両隣の歯を削ること、その歯の神経に影響が出ることがあること、支えの歯が虫歯や歯周病になりやすいことの3つです[2]。一方で、固定式で取り外しが要らず、多くの場合健康保険で治療できるという利点もあります[1]。入れ歯やインプラントと比べ、ご自身の歯の状態に合う方法を選ぶことが大切です。
この記事では、ブリッジのデメリットとメリット、耐久性の目安、入れ歯・インプラントとの違いを解説します。
歯のブリッジとは:両隣の歯を支えにする固定式の治療
ブリッジは、歯を失った場所の両隣の歯を支えにして、人工の歯を橋渡しのように固定する治療です[1][2]。
主な種類は次の2つです[2]。
- 従来型のブリッジ:支えの歯を削って被せ物をかぶせ、その間に人工の歯をつなげます。
- 接着ブリッジ:隣の歯の裏側に小さな金属の羽を接着して支えます。歯をほとんど、またはまったく削らずに済みますが、適応できる条件が限られます。
ブリッジの主なデメリット
ブリッジのデメリットは、主に「支えの歯」への負担に関するものです。
健康な歯を削る必要がある
従来型のブリッジでは、被せ物をかぶせるために支えの歯を削ります。英国の大学病院の患者向け資料でも、従来型ブリッジは支えの歯にとって負担が大きく、形を変えることがあると説明されています[2]。削った歯は元に戻りません。
支えの歯の神経に影響が出ることがある
同じ資料では、従来型ブリッジのおよそ10〜15%で支えの歯の神経が回復できない損傷を受け、根管治療(歯の根の治療)が必要になることがあるとされています[2]。
支えの歯が虫歯・歯周病になりやすい
被せ物の境目に虫歯ができたり、支えの歯が歯周病になったりすることがあります[2]。人工の歯の下は汚れがたまりやすく、通常の歯ブラシだけでは届きにくい場所です。
接着ブリッジは外れることがある
接着ブリッジで最も多いトラブルは、接着が外れることです。多くの場合、歯をきれいにして付け直すことで対応できます[2]。また、支えの歯が少し灰色っぽく見えることがあります[2]。
ブリッジのメリット
ブリッジには、固定式で違和感が少なく、多くの場合保険で治療できるというメリットがあります。
- 取り外しが要らない:入れ歯と違い、口の中に固定されています[1]。
- 手術が要らない:インプラントのように骨に人工歯根を入れる手術は行いません。
- 噛み合わせの安定:見た目と噛む機能を回復し、噛み合わせを安定させる助けになります[2]。
- 保険が使える場合が多い:部位や設計、材料によっては自由診療になります。
ブリッジの耐久性の目安
英国の大学病院の資料では、従来型ブリッジの約80%が10年以上、接着ブリッジの約80%が5年以上使えるとされています[2]。
ただし、これは海外の資料に基づく一つの目安で、多くの場合は小さなトラブルへの対応を含みます[2]。実際にどのくらい使えるかは、支えの歯の状態、噛み合わせ、毎日の清掃、定期検診の受診などで変わります。
ブリッジ・入れ歯・インプラントの比較
歯を失ったときの主な選択肢は、ブリッジ・入れ歯・インプラントの3つで、それぞれに利点と注意点があります。
| 項目 | ブリッジ | 入れ歯 | インプラント |
|---|---|---|---|
| 固定方法 | 隣の歯で支えて固定[1] | 取り外し式[1][3] | あごの骨に人工歯根を入れて固定[1] |
| 隣の歯への影響 | 支えの歯を削る[2] | ブリッジより削る量が少ない[3] | 隣の歯を削る必要がない[4] |
| 手術 | 不要 | 不要 | 必要[4] |
| 対応できる範囲 | 両隣に支えの歯が必要 | 1本から全部の歯まで対応できる[3] | 骨の量が足りないと難しい[4] |
| 保険 | 多くの場合適用 | 保険と自由診療がある | 自由診療[1] |
日本歯科医師会は、歯を失ったまま入れ歯などで補わずにいると、認知症や転倒のリスクが高まるとの報告があると紹介しています[5]。どの方法を選ぶにしても、歯を失ったままにせず、歯科医師と相談することが大切です。
入れ歯を検討する場合
入れ歯は取り外して清掃でき、広い範囲の欠損にも対応しやすい方法です[1][3]。自由診療では、留め具が目立ちにくいものや、磁石を利用するものなどもあります。ただし、自由診療の入れ歯でも調整や修理は必要で、材料によっては修理が難しい場合もあります。日本歯科グループの診療メニューでは、自費の入れ歯を165,000円〜、自費のブリッジを110,000円〜(いずれも公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)と案内しています。
インプラントを検討する場合
インプラントは自由診療で、手術を伴う治療です。一般的には次のような点を理解しておきましょう。
- 標準的な治療内容・期間:検査・診断、インプラントを埋める手術、骨と結合するまでの治癒期間、人工歯の装着、メインテナンスの順に進みます。治療期間は比較的長めです[4]。
- 主なリスク:手術に伴う痛み・腫れ・出血・合併症、インプラント周囲の感染、人工歯の破損などがあります。全身の状態によっては治療がうまくいかないこともあります[4]。
- 費用:自由診療のため全額自己負担で、比較的高額です[4]。日本歯科グループの公式サイトでは、インプラント1本あたりの費用を、インプラントの種類(バイオテム・ネオデント・ストローマン)と上部構造の材質に応じて15万〜45万円(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)と案内しています。この料金にはレントゲン・CTスキャン・手術代が含まれ、骨造成などが必要な場合は別途費用がかかります。保証期間はインプラントの種類により1年・5年・10年です。初回相談は0円です。詳しくは日本歯科グループのインプラント治療のページをご覧ください。
日本口腔インプラント学会は、10年間持ったインプラントは95%という報告がある一方、100%の成功ではないと説明しています[4]。治療後は定期的なメインテナンスが欠かせません[6]。
ブリッジを長持ちさせるためのポイント
ブリッジを長く使うには、支えの歯を守る毎日の清掃と定期検診が欠かせません[2]。
- ふだんどおり歯ブラシで磨く
- 人工の歯の下にフロスを通し、歯ぐきに沿って清掃する(方法は歯科医師・歯科衛生士に教わる)[2]
- 定期検診で、支えの歯や被せ物の境目、噛み合わせを確認してもらう
- 噛むと痛い、浮いた感じがする、食べ物が詰まりやすくなったなどの変化は早めに相談する
静岡歯科(静岡市葵区追手町2-15 MRKビル3階、JR東海道線「静岡駅」より徒歩5分)では、ブリッジ・入れ歯・インプラントそれぞれのメリットとリスクを、お口の状態に合わせてご説明しています。歯を失ってお困りの方は、お気軽にご相談ください。医院の詳細は静岡歯科のページをご覧ください。
よくある質問
ブリッジは何年くらい使えますか?
英国の大学病院の資料では、従来型ブリッジの約80%が10年以上使えるとされています。ただし、支えの歯の状態や清掃、定期検診によって変わります。長く使うには毎日のケアが大切です。
ブリッジのために削った歯は大丈夫ですか?
削った歯は元に戻らず、神経に影響が出て根管治療が必要になることがあります。被せ物の境目から虫歯になることもあるため、定期的なチェックが大切です。削ることに不安があれば、事前に歯科医師に伝えてください。
健康な歯を削らないブリッジはありますか?
接着ブリッジは、歯をほとんど削らずに隣の歯に接着して支える方法です。ただし、歯のない位置や噛み合わせなど適応できる条件が限られ、外れることもあります。診察で適応を確認します。
ブリッジとインプラントはどちらがよいですか?
一概にどちらがよいとは言えません。隣の歯の状態、骨の量、全身の状態、手術への考え方、費用などで適した方法が変わります。それぞれのメリットとリスクを比べて、歯科医師と相談して決めましょう。
ブリッジは保険で作れますか?
多くの場合、健康保険で作ることができます。ただし、欠損の場所や本数、使う材料によっては自由診療になります。治療前に保険の範囲と費用を確認してください。