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ブリッジの隙間はわざと?食べ物が詰まる原因と正しいケア【日本歯科グループが解説】

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結論:ブリッジの人工歯と歯ぐきの間に小さな隙間ができるのは、歯ぐきを強く圧迫せず、清掃しやすくするための形の工夫によることが多く、それ自体は異常とは限りません。一方で食べ物は詰まりやすいため、フロスや歯間ブラシを使った毎日の清掃と定期検診が大切です。急に詰まりやすくなったときは、早めに歯科医院で確認しましょう。

この記事では、ブリッジに隙間ができる理由、食べ物が詰まる原因、正しいケアの方法、受診の目安について、日本歯科グループが解説します。

ブリッジの隙間はわざと?形が工夫されている理由

ブリッジの人工歯は、歯ぐきを強く押さえつけず、清掃できるように形が工夫されています。そのため、見た目や舌ざわりで「隙間がある」と感じることがあります。

ブリッジは、歯を失った部分の両隣の歯を削ってかぶせ物をつけ、その間に人工歯をつなげて固定する治療です。[2]歯がない部分に入る人工歯を「ポンティック」と呼びます。

歯ぐきを強く圧迫しないため

ポンティックの底の部分は、歯ぐきに軽く触れる程度に調整するのが望ましいとされています。日本補綴歯科学会誌の論文では、強く圧迫すると歯ぐきの炎症や食べかすの停滞につながることが報告されています。[3]

清掃しやすくするため

ポンティックのまわりの形は、歯ブラシなどの清掃器具が届きやすいように整えられます。一方で、すき間が広すぎるのも清掃の面では望ましくないとされ、見た目と清掃しやすさのバランスを考えて設計します。[3]

抜歯後の歯ぐきの変化

歯を抜いた後は、その部分の骨や歯ぐきが時間とともにやせていくことがあります。ブリッジを入れた当初はぴったりでも、年月とともに隙間が目立ってくることがあるのはこのためです。

どの程度の隙間が適切かは、場所や歯ぐきの状態によって異なります。気になる場合は、ご自身で判断せずに歯科医師に確認してもらいましょう。

ブリッジに食べ物が詰まる主な原因

ブリッジに食べ物が詰まる原因は、主に「ブリッジの構造」「時間の経過による変化」「かみ合わせ」の3つに分けられます。

原因 詰まりやすくなる理由
人工歯の下の空間 人工歯と歯ぐきの間に食べかすが入り込みやすい
支えの歯との境目 かぶせ物と歯の境目に食べ物が引っかかりやすい
天然の歯と違う形 歯と歯の間の形が異なり、食べ物の流れ方が変わる

時間の経過による変化

長く使ううちに、支えの歯や歯ぐきが少しずつ変化し、当初はなかった隙間ができることがあります。

  • 支えの歯の新たなむし歯
  • 歯周病などによる歯ぐきのやせ
  • ブリッジのゆるみや破損
  • 周りの歯の移動によるかみ合わせの変化

英国の病院の患者向け資料でも、ブリッジの支えの歯の境目にむし歯ができたり、支えの歯のまわりに歯周病が起きたりすることがあると説明されています。[2]

かみ合わせの問題

かみ合わせのバランスが崩れていると、かんだときに食べ物がブリッジのまわりに押し込まれやすくなることがあります。繊維の多い食べ物で詰まりやすい場合は、かみ合わせの確認も含めて相談するとよいでしょう。

ブリッジの正しいケア方法

ブリッジを長持ちさせるには、歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシを使い、人工歯の下までていねいに清掃することが大切です。

歯ブラシでのみがき方

  • やわらかめ〜ふつうの歯ブラシを使う
  • ブリッジと天然の歯の境目、歯と歯ぐきの境目を意識してみがく
  • 小刻みに動かし、力を入れすぎない
  • 人工歯の下側にも毛先が届くよう、角度を変えて当てる

歯ブラシは歯の表や裏、かむ面の清掃には有効ですが、歯と歯の間の清掃には十分ではありません。[1]

フロス・歯間ブラシの使い方

ブリッジの部分は歯がつながっているため、糸だけのタイプのフロスを、針に糸を通すようにして歯の間に入れて使います。[1]

道具 特徴・使い方
糸通し(フロススレッダー)+フロス 糸通しにフロスを通し、人工歯の下にくぐらせてから、歯ぐきに沿って前後に動かす
ブリッジ用フロス 先端が硬く、通しやすい部分とスポンジ状の部分があるタイプ。人工歯の下をぬぐうように清掃する
歯間ブラシ 人工歯の下や歯と歯の間の隙間が大きい場所に。隙間より少し小さいサイズを選ぶ[1]
ウォーターフロッサー 水流で人工歯の下の食べかすを洗い流す補助的な道具[4]

人工歯の下にフロスを通し、歯ぐきに沿ってぬぐうように動かす方法は、歯科医師や歯科衛生士が実際に教えてくれます。[2]歯間ブラシのサイズ選びも、かかりつけの歯科医院に相談すると安心です。[1]

歯科医院での定期的なケア

セルフケアに加えて、歯科医院で定期的に専門的なクリーニングとチェックを受けましょう。

  • ブリッジのまわりや人工歯の下のクリーニング
  • ブリッジのゆるみや破損の確認
  • 支えの歯のむし歯や歯ぐきの状態の確認
  • 必要に応じたかみ合わせの調整

通院の間隔は、お口の状態に合わせて歯科医師と相談して決めます。

早めに受診したいブリッジのトラブルサイン

次のような症状がある場合は、ブリッジや支えの歯に問題が起きている可能性があるため、早めに歯科医院を受診してください。

  • ブリッジのまわりの歯ぐきが腫れる、出血する
  • かむと痛い
  • 口臭が強くなった
  • ブリッジがぐらつく感じがする
  • 以前より食べ物が詰まりやすくなった
  • 支えの歯が冷たいものでしみる

歯周病は、歯ぐきの腫れや出血から始まり、進行すると歯を支える骨が失われて歯がぐらつくことがあります。[4]支えの歯の状態が悪くなると、ブリッジの作り直しが必要になることもあるため、気になる変化は早めに相談しましょう。

ブリッジの寿命と長持ちさせるコツ

ブリッジを使える期間には個人差がありますが、英国の病院の患者向け資料では、通常のブリッジの約8割が10年以上使えるとされています。[2]

長く使うためには、次の点を意識しましょう。

  • 極端に硬い食べ物をブリッジでかみ切らない
  • 歯ぎしりがある場合は、マウスピース(ナイトガード)について歯科医師に相談する
  • 喫煙は歯周病の大きなリスク因子のため、できるだけ控える[4]
  • 甘い飲食物をとった後は、ていねいに清掃する
  • フロスでブリッジの下まで清掃し、歯ぐきと歯の健康を保つ[2]

ブリッジの支えの歯は、失った歯の分の力も受けるため、負担がかかりやすいことを意識しておきましょう。[5]

ブリッジとインプラントの違い

歯を補う方法には、ブリッジのほかにインプラントや入れ歯があり、それぞれに利点と注意点があります。[5]

ブリッジ インプラント
しくみ 両隣の歯を削って支えにし、人工歯をつなげて固定する あごの骨に人工歯根を埋め、その上に人工歯をつける
主な利点 取り外し不要。比較的短期間で治療が終わる。保険の範囲なら費用を抑えやすい 隣の歯を削らずに済む。残っている歯への負担が少ない
主な注意点 隣の歯を多く削る。支えの歯の負担が大きい 手術が必要。治療期間が長め。自由診療で費用が高め

インプラントも、毎日の清掃と定期的なメンテナンスが欠かせません。インプラントのまわりの骨が失われる「インプラント周囲炎」は、インプラントを失う原因になるとされています。[6]

インプラントを検討する場合に知っておきたいこと(自由診療)

  • 標準的な治療内容:検査(エックス線・CTなど)→埋入手術→骨と結合するまでの待機→人工歯の装着→定期メンテナンス
  • 期間の目安:人工歯を入れるまでの待機期間は、下あごで2〜3か月程度、上あごで4〜6か月程度が目安とされ、骨を補う処置が必要な場合はさらに長くなります。[6]
  • 主なリスク・副作用:手術に伴う腫れや痛み、インプラント周囲炎、部品のゆるみなど。持病や服用中の薬によっては注意が必要な場合があります。[6]
  • 費用:健康保険が適用されない自由診療です。日本歯科グループの公式サイトでは、インプラント1本あたりの費用は、ストローマン(10年保証)35万〜45万円、ネオデント(5年保証)25万〜35万円、バイオテム(1年保証)15万〜25万円(上部構造の材質により異なり、レントゲン・CTスキャン・手術代を含む)と掲載されています(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)。詳しくは日本歯科グループのインプラント治療ページをご覧ください。

食べ物の詰まりが気になる場合も、まずは今のブリッジの状態を確認し、清掃方法の見直しや調整で改善できるかを相談しましょう。ブリッジに食べ物が詰まるときの対処法は、ブリッジに食べ物が詰まる原因と対処法でも詳しく解説しています。

日本歯科グループでのご相談について

ブリッジの隙間や食べ物の詰まりが気になる方は、日本歯科グループの各院(日本歯科札幌・日本歯科豊平・日本歯科名古屋・静岡歯科など)にご相談ください。ブリッジや支えの歯の状態を確認し、清掃方法のアドバイスや、必要に応じた調整・治療法についてご説明します。インプラントなど、ほかの治療法についても特徴やリスクを含めてご案内します。

よくある質問

ブリッジの下に隙間があるのは失敗ですか?

隙間があること自体が、すぐに失敗を意味するわけではありません。ブリッジの人工歯は、歯ぐきを強く押さえつけず、清掃しやすいように形を工夫して作られます。ただし、以前より急に詰まりやすくなった場合は、ブリッジや支えの歯に変化が起きている可能性があるため、歯科医院で確認してもらいましょう。

ブリッジの下は歯ブラシだけで掃除できますか?

歯ブラシだけでは、人工歯の下や支えの歯との境目の汚れは落としにくいです。ブリッジの部分は歯がつながっているため、糸通しを使って通すタイプのフロスや、歯間ブラシなどを組み合わせて清掃します。道具の選び方や通し方は、歯科医院で実際に教えてもらうと安心です。

食べ物が詰まったときは、つまようじで取ってもよいですか?

先のとがったものを強く差し込むと、歯ぐきを傷つけるおそれがあります。まずはうがいをし、フロスや歯間ブラシでやさしく取り除きましょう。取れない、痛みや腫れがあるといった場合は、無理をせず歯科医院に相談してください。

ブリッジは何年くらい使えますか?

使える期間は、支えの歯の状態や清掃、かみ合わせなどによって個人差があります。英国の病院の患者向け資料では、通常のブリッジの約8割が10年以上使えるとされています。長く使うためには、毎日の清掃と定期検診が大切です。

詰まりが気になる場合、インプラントに変えたほうがよいですか?

インプラントは隣の歯を削らずに済む治療ですが、手術が必要で、清掃やメンテナンスも欠かせません。まずは今のブリッジの状態を確認し、調整や清掃方法の見直しで改善できるかを相談しましょう。そのうえで、ほかの治療法も含めて比較することをおすすめします。

参考情報

  1. 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯間部清掃用器具の使い方」
  2. Leeds Teaching Hospitals NHS Trust「Bridges」
  3. 木村好秀「チェアサイドで準備した理想的なポンティック形態を最終補綴装置に移行させるための技工術式」日本補綴歯科学会誌 7(3)(2015)
  4. 米国国立歯科・頭蓋顔面研究所(NIDCR)「Periodontal (Gum) Disease」
  5. 日本口腔インプラント学会「入れ歯やブリッジとの違いは」
  6. 日本口腔インプラント学会「よくあるご質問」