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矯正って本当に痛い?痛みの原因と対処法を理解して不安を減らそう【日本歯科名古屋院長が解説!】

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歯列矯正を検討する際、多くの方が「痛みが怖い」という不安を抱えています。実際に「矯正治療は痛い」というイメージは広く浸透しており、痛みを理由に治療を躊躇してしまう方も少なくありません。近年では「痛みの少ない矯正治療」というフレーズをよく目にするようになりましたが、本当に痛みのない矯正治療は存在するのでしょうか?

矯正治療の種類による痛みの違いや、効果的な対処法を知ることで、治療に対する不安を和らげ、前向きに矯正治療に取り組めるようにしましょう。

矯正治療は本当に痛いの?

矯正治療を考える上で、最も気になるのが痛みの程度です。結論から言えば、矯正治療には多かれ少なかれ痛みを伴います。しかし、その痛みは耐えられないほどのものではなく、個人差もあります。

矯正治療における痛みの実態

矯正治療は歯を動かす処置であるため、完全に痛みをゼロにすることはできませんが、現代の矯正技術では痛みを最小限に抑える工夫がされています。数十年前の矯正治療と比較すると、痛みの程度は大幅に軽減されています。

多くの患者さんが心配される「耐えられないほどの激痛」は、現代の矯正治療では基本的にはありません。特に経験豊富な矯正専門医が行う治療であれば、痛みのコントロールも適切に行われるため、安心して治療を受けることができます。

痛みの感じ方の個人差

矯正治療における痛みの感じ方には個人差があります。同じ治療を受けても、ほとんど痛みを感じない方もいれば、より強く痛みを感じる方もいます。以下のような要因で痛みの感じ方が変わってきます。

  • 痛みに対する個人の感受性
  • 矯正治療の種類と方法
  • 歯の移動量と速度
  • 患者さんの年齢と口腔内の状態

矯正治療で痛みが生じる原因

矯正治療で痛みが生じる原因は大きく分けて2つあります。これらを理解することで、痛みへの対処法も明確になります。

歯が動くことによる痛み

矯正治療の第一の目的は歯を適切な位置に動かすことです。この過程で痛みが生じます。

歯が動く際には、歯を支える歯槽骨という骨の吸収と再生が繰り返されることで、少しずつ歯の位置が変わっていきます。この過程でプロスタグランジンE2という痛みの原因物質が分泌され、痛みを引き起こします

矯正装置が原因で生じる痛み

矯正治療では、矯正装置そのものによる痛みを感じることもあります。矯正装置が口腔内の粘膜、頬、舌などに接触することで、擦れや傷がつき、痛みや不快感が生じることがあります。この痛みは歯の移動による痛みとは異なり、矯正装置の形状や位置が原因で生じます。

装置による痛みは治療方法によって異なり、ワイヤー矯正とマウスピース矯正では大きく違いがあります。

矯正方法別の痛みの特徴

ワイヤー矯正の痛み

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。以下のような痛みが生じる可能性があります

  • ブラケットやワイヤーが頬や唇の内側に当たって痛む
  • ワイヤーの端が口内に刺さり痛みを引き起こす
  • 裏側矯正の場合、装置が舌に当たり痛みや違和感がある

特に治療初期は、口腔内の組織が矯正装置に慣れていないため、違和感や痛みを強く感じることがあります。また、ワイヤーは一度に比較的大きな力で歯を動かすため、歯の移動による痛みも強く感じる傾向があります。

裏側矯正の痛み

裏側矯正(リンガル矯正)は、歯の裏側に装置を取り付ける方法です。見た目に配慮した矯正方法として人気があります。

一方で、舌は非常に敏感な器官であるため、裏側の矯正装置に舌が触れると、表側矯正よりも強い痛みや不快感を感じやすくなります。また、発音にも影響を与えることがあり、慣れるまでに時間がかかる場合があります

近年は裏側矯正の装置も小型化・改良が進んでいますが、完全に不快感をなくすことは難しく、装置に慣れるための期間が必要です。

マウスピース矯正の痛み

マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明な樹脂製のマウスピースを使用して歯を動かす方法です。以下のような特徴があります。

  • 一度に歯を動かす距離が小さいため、歯の移動による痛みは比較的軽度
  • 表面が滑らかなため、口腔内の組織に当たって痛むことは少ない
  • 着脱が可能なため、どうしても痛い場合は一時的に外すことができる

マウスピース矯正でも痛みが全くないわけではありませんが、多くの場合、ワイヤー矯正と比較して痛みの程度は軽いとされています。

矯正方法 歯の移動による痛み 装置による痛み 痛みへの対処のしやすさ
表側ワイヤー矯正 強め 頬・唇に接触 対処法あり
裏側ワイヤー矯正 強め 舌に接触(特に不快) 慣れが必要
マウスピース矯正 比較的軽度 少ない 一時的に取り外し可能

痛みのタイミングと持続期間

矯正装置を装着してから、通常は以下のようなサイクルで痛みが現れます

期間 痛みの状態
装着直後〜2日目 徐々に痛みが出始める
2〜3日目 痛みのピーク
4〜7日目 痛みが徐々に軽減
1週間後以降 ほとんど痛みを感じなくなる

矯正装置の調整を行うたびに、この痛みのサイクルが繰り返されますが、治療が進むにつれて痛みの程度は徐々に軽減していきます。治療開始から3〜6ヶ月程度で、調整後の痛みはほとんど気にならなくなるという患者さんが多いです。

痛みへの効果的な対処法

矯正治療の痛みに対しては、いくつかの対処法があります。

歯の移動による痛みへの対処

歯が動くことによる痛みに対しては、以下のような方法が効果的です。

  • 冷たいドリンクや冷たい食べ物を摂取する(血流を抑え、痛みを和らげる)
  • 必要に応じて市販の鎮痛剤を服用する(医師の指示に従うこと)
  • 柔らかい食べ物を中心に食事する(特に痛みが強い時期)
  • 矯正装置の調整は、痛みが少ない時間帯に行うようにスケジュールを組む

痛み止めの服用は一時的な対処法として有効ですが、長期間にわたって服用することは避けるべきです。痛みのピークは数日で過ぎ去ることが多いため、その間の短期的な使用にとどめましょう

矯正装置による痛みへの対処

装置が口腔内に接触することによる痛みには、以下のような対処法があります。

ワイヤー矯正の場合

  • 医療用シリコンやワックスを痛みのある部分に貼る
  • デュラシールやコモンベースレジンで装置の角や尖った部分を覆う
  • 飛び出したワイヤーは自分で切らず、必ず歯科医院で調整してもらう
  • 口腔内洗浄液で炎症を抑える

マウスピース矯正の場合

  • アライナー(マウスピース)の縁が当たって痛む場合は歯科医に調整してもらう
  • アタッチメント(歯に付ける小さな突起)が頬に当たって痛む場合も、形状の調整が可能

いずれの場合も、痛みが強く続く場合は我慢せずに担当医に相談することが大切です。適切な調整によって多くの痛みは軽減できます。

痛みを軽減するための矯正治療の選び方

自分に合った矯正方法の選択

痛みへの不安が強い場合は、治療方法の選択が重要です。

  • 痛みに敏感な方は、比較的痛みが少ないマウスピース矯正を検討する
  • 舌の感覚が敏感な方は、裏側矯正よりも表側矯正やマウスピース矯正が向いている
  • 複雑な歯並びの問題がある場合は、ワイヤー矯正の方が効果的な場合もあるため、専門医と相談する

痛みの感じ方には個人差があるため、ご自身の痛みへの感受性や生活スタイルに合った矯正方法を選ぶことが、治療をストレスなく続けるためのポイントになります。歯並びの状態や治療の目的も考慮して、最適な方法を選びましょう

信頼できる矯正専門医の選び方

痛みを最小限に抑えた治療を受けるためには、以下のようなポイントを参考に、経験豊富な矯正専門医を選ぶことも重要です。

  • 矯正治療の実績や症例数が豊富な医師を選ぶ
  • 痛みへの対処法についての説明が明確な医院を選ぶ
  • 無料カウンセリングなどで、事前に痛みへの対応方針を確認する
  • 患者の声や口コミも参考にする

まとめ

矯正治療には確かに痛みを伴いますが、現代の治療技術の進歩により、その痛みは数十年前と比べて大幅に軽減されています。歯が動くことによる痛みは避けられないものの、一時的なものであり、多くの場合は数日で軽減します。また、装置による痛みには効果的な対処法があります。

矯正方法の選択肢も増え、従来のワイヤー矯正だけでなく、比較的痛みの少ないマウスピース矯正など、ご自身の状態や希望に合わせた選択が可能になっています。痛みへの不安から矯正治療を躊躇している方も、現代の矯正治療を知り、適切な対処法を学ぶことで、前向きに治療に臨むことができるでしょう。

日本歯科名古屋では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのマウスピース矯正を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。