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インプラントが向いている人とは?おすすめできるケースと注意点

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結論:インプラントは、周りの健康な歯を削りたくない方、しっかり噛めることを重視する方、治療後のお手入れと定期的な通院を続けられる方に向いている治療です。一方で、全身の病気、顎の骨の量、喫煙、歯周病などによっては慎重な判断が必要です[1][2]。向いているかどうかは、歯科医師の検査と診察で判断します。

本記事では、インプラントが向いているケース、治療前に確認する条件、入れ歯・ブリッジとの比較、注意が必要なケースを解説します。

インプラントが向いているケース

インプラントが向いているのは、主に「周りの歯を守りたい」「しっかり噛みたい」「取り外しの手間を避けたい」という希望がある方です。ご自身の希望と照らし合わせて確認してみてください。

周りの健康な歯を削りたくない方

インプラントは、残っている歯を削ったり、装置をかけたりしないため、周りの歯への負担が少ない治療です[1]。ブリッジでは失った歯の両隣の歯を削って支えにする必要がありますが、インプラントは骨に埋めた人工歯根だけで支えます[3]。

部分入れ歯の金属のバネが見えるのが気になる場合も、インプラントなら取り外し式の装置を使わずに済みます。見た目を整えやすい点もメリットとされています[1]。

しっかり噛めることを重視する方

インプラントは骨に固定されるため、しっかりと強く噛めることがメリットとされています[1]。入れ歯で噛みにくさを感じている方や、食感を楽しみたい方にとって選択肢になります。発音が安定しやすい点も挙げられています[1]。

ただし、噛む感覚は自分の歯とは異なり、食べ物が詰まりやすいこともあります[1]。

長く安定して使いたい方

日本口腔インプラント学会は、10年間もったインプラントが95%あったという報告を紹介しています[1]。ただし、すべてが長持ちするわけではなく、かぶせ物が壊れることもあります。長く使うためには、治療後のメンテナンスが重要です[1][4]。

インプラント治療前に確認したい条件

治療前には「全身の健康状態」「口の中と顎の骨の状態」「生活習慣と年齢」の3つを確認します。

全身の健康状態

インプラントは外科手術を伴うため、全身の状態が治療の結果に影響します[1]。日本口腔インプラント学会は、次のような場合は注意が必要としています[2]。

  • 循環器疾患、呼吸器疾患
  • 糖尿病
  • 骨粗しょう症
  • 腎臓や肝臓の機能障害
  • 服用中の薬によっては適さない場合がある

持病のある方は、主治医と連携して治療計画を立てます。妊娠中・授乳中の方や成長期の方は、治療の時期を慎重に検討します。

口の中の状態と顎の骨

インプラントを支えるには、十分な量の顎の骨が必要です。骨が十分にないと治療が難しくなります[1]。歯を失ってから時間がたつと、骨がやせていることがあります。

骨が足りない場合は、骨を増やす処置を行うことで治療できる場合があります[5]。その分、治療期間は長くなります。歯周病がある場合は、先に歯周病の治療を行うことが勧められています[2]。

生活習慣と年齢

喫煙者はインプラントの残存率が低いことが知られており、減煙・禁煙をしてから治療を受けることが勧められています[2]。喫煙は治りを遅らせ、長期的な経過にも影響します[6]。

年齢については、顎の骨の成長が終わる18歳前後からが目安です。一般的な上限年齢はなく、高齢の方でも全身の状態や骨の状態を確認したうえで検討できます。

インプラントと入れ歯・ブリッジの比較

歯を失ったときの主な治療法は、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つで、それぞれにメリットとデメリットがあります[3]。

項目 入れ歯 ブリッジ インプラント
周りの歯への影響 バネをかける歯に負担 両隣の歯を削る 削らない
取り外し 必要 不要 不要
噛む力 弱くなりやすい 自分の歯に近い しっかり噛める
治療期間 比較的短い 比較的短い 長め
外科手術 不要 不要 必要
保険 保険適用あり 保険適用あり 原則自由診療

表の内容は、日本口腔インプラント学会の説明をもとにした一般的な比較です[3]。

入れ歯との比較

入れ歯は、保険適用であれば比較的安価で、治療期間も短めです[3]。一方で、取り外しの手間があり、噛む力が弱くなりやすく、バネをかける歯に負担がかかります[3]。手術を避けたい方や、全身の状態から手術が難しい方には、入れ歯が適していることもあります。

ブリッジとの比較

ブリッジは固定式で取り外す必要がなく、噛み心地も自分の歯に近いとされています[3]。ただし、両隣の健康な歯を削る必要があり、支える歯への負担が大きくなります[3]。支える歯が十分にある場合にしか行えない点にも注意が必要です。

費用の考え方

入れ歯やブリッジは保険診療で作れる場合がありますが、インプラントは原則として自由診療です[2]。

日本歯科グループの公式サイトでは、インプラント1本あたりの費用(レントゲン・CTスキャン・手術代を含む)を、インプラントの種類と上部構造(人工歯)の材質ごとに次のように掲載しています(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)。

インプラントの種類(保証) 銀・プラスチック ジルコニア セラミック
ストローマン(10年保証) 35万円 40万円 45万円
ネオデント(5年保証) 25万円 30万円 35万円
バイオテム(1年保証) 15万円 20万円 25万円

骨が不足している場合の骨造成(GBR 10万円、サイナスリフト15万円)、コンピューターガイド(6万円)、静脈麻酔(9万円)は別途費用です(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)。初回相談は0円で、詳しくは日本歯科グループのインプラント治療のページをご覧ください。

入れ歯やブリッジの費用は材料や本数によって変わるため、詳しくは各院にお問い合わせください。どの治療法でも、長く使うには定期的なメンテナンスが必要です。

インプラントで注意が必要なケース

次のようなケースでは、インプラントが難しいか、特別な配慮や前処置が必要になります。当てはまっても治療ができないとは限らないため、まずはご相談ください。

体の病気による制限

  • 血糖値のコントロールが難しい糖尿病(感染のリスクが高まる)[6]
  • 心臓や血管の病気(主治医との連携が必要)[2]
  • 骨粗しょう症、またはその治療薬を服用中[2]
  • 免疫を抑える薬を服用中、放射線治療を受けたことがある

口の中の条件による制限

  • 歯周病がある(先に歯周病の治療が必要)[2]
  • 骨の量や質が大きく不足している(骨を増やす処置で期間が長くなる)[5]
  • 強い歯ぎしりや食いしばりがある

歯ぎしりは、歯や修復物を欠けさせたり、すり減らせたりする原因になります[7]。インプラントにも負担がかかるため、マウスピースの使用や噛み合わせの調整で対応します[7]。

通院やお手入れが難しい場合

インプラントは天然の歯より感染に弱く、お手入れ次第で感染することがあります[1]。定期的なメンテナンスに通えない方や、セルフケアが難しい方は、長く使うことが難しくなる可能性があります。メンテナンスの頻度は、3か月〜半年ごとが一般的です[4]。

主なリスク・副作用

インプラントには、外科処置に伴う痛み、腫れ、出血、合併症の可能性があります[1]。そのほか、神経への影響によるしびれ、感染によるインプラントのぐらつき・脱落などのリスクもあります[6]。手術への不安が強い方は、静脈内鎮静などの方法を使えるかも含めて相談しましょう。

まとめ

インプラントは、周りの健康な歯を削りたくない方、しっかり噛みたい方、通院とお手入れを続けられる方に向いている治療です。一方で、全身の病気、骨の量、喫煙、歯周病などによっては慎重な判断が必要です。入れ歯やブリッジとも比べ、ご自身の希望と状態に合う方法を選びましょう。

日本歯科札幌では、検査結果と患者さまのご希望を踏まえ、インプラント・入れ歯・ブリッジを含めた治療法をご説明し、治療計画をご提案しています。どの方法が合うか迷っている方も、まずはご相談ください。

よくある質問

インプラントに向いているかどうかは、どうやって分かりますか?

歯科医院での問診、口の中の診察、レントゲンやCTなどの検査、必要に応じた血液検査で判断します。全身の病気や服用中の薬も確認します。お薬手帳を持参してご相談ください。

インプラントは何年くらい使えますか?

日本口腔インプラント学会は、10年間もったインプラントが95%あったという報告を紹介しています。ただし、すべてが長持ちするわけではなく、かぶせ物が壊れることもあります。長く使うには、毎日のお手入れと定期的なメンテナンスが大切です。

入れ歯とインプラント、どちらがよいですか?

どちらにもメリットとデメリットがあり、一概には言えません。インプラントはしっかり噛める一方、手術が必要で費用も高めです。入れ歯は手術が不要で保険で作れる場合があります。ご希望と口や全身の状態から、歯科医師と相談して選びましょう。

骨が少ないと言われましたが、インプラントはできませんか?

骨を増やす処置を行うことで、治療できる場合があります。ただし、その分治療期間が長くなり、処置に伴うリスクもあります。骨の状態を検査したうえで、歯科医師が可能な方法をご説明します。

歯ぎしりがあってもインプラントはできますか?

歯ぎしりや食いしばりは、インプラントや人工歯に負担をかけることがあります。マウスピースの使用や噛み合わせの調整などで対応する場合があります。歯ぎしりを指摘されたことがあれば、相談時にお伝えください。

参考情報

  1. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「インプラントのメリット・デメリット」
  2. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「よくあるご質問」
  3. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「入れ歯やブリッジとの違いは」
  4. 公益社団法人日本口腔インプラント学会「インプラントのお手入れ」
  5. Cambridge University Hospitals NHS「Bone grafting for dental implants」
  6. U.S. Food and Drug Administration「Dental Implants: What You Should Know」
  7. National Institute of Dental and Craniofacial Research「Bruxism」