結論:骨造成後の腫れは術後2日目ごろが最も強く、抜糸を行う7〜10日後ごろには楽になってくることが多いとされています[1]。痛みは多くの場合、一般的な痛み止めで抑えられます[1]。痛みが日に日に強くなる、発熱や膿がある、しびれが続く場合は、感染などの可能性があるため早めに担当の歯科医院へ連絡してください。
この記事では、骨造成後の痛みと腫れの経過、自宅でできる対処法、注意したい症状と受診の目安を解説します。
骨造成とは
骨造成は、インプラントを適切な位置に埋入できるよう、顎の骨の量を増やす処置です[1]。日本歯科医学会の指針では、骨の高さや幅が足りない場合に行われ、合併症のリスクを高める処置でもあるとされています[2]。
- 主な方法:骨誘導再生法(GBR)、ブロック骨移植、骨の幅を広げる方法などがあります[1]。
- 移植材:自分の骨のほか、人工の骨補填材などが使われます[1][2]。
- 時期:少量の骨造成はインプラントの埋入と同時に行い、範囲が広い場合は埋入の少なくとも4ヶ月前に行います[1]。
骨造成後の痛みと腫れの経過
骨造成後の痛みと腫れは最初の数日が強く、1〜2週間かけて落ち着いていくのが一般的な経過です。
| 時期 | 主な状態 | 過ごし方 |
|---|---|---|
| 手術当日 | 麻酔が切れると痛みが出始める | 指示どおり痛み止めを飲む。布で包んだ保冷剤で冷やす |
| 1〜3日目 | 腫れは2日目ごろが最も強い[1]。あざが出ることもある[1] | 安静にし、柔らかい食事にする |
| 4〜7日目 | 痛みと腫れが少しずつ和らぐ | 無理をせず、指示されたケアを続ける |
| 7〜10日目ごろ | 抜糸。このころには楽になってくることが多い[1] | 指示に沿って通常の生活に戻していく |
経過には個人差があり、骨造成の範囲や方法によっても変わります。上の表はあくまで目安です。
あざや腫れについて
骨造成の後は、顔に腫れやあざが出ることがあります[1][3]。見た目に驚くかもしれませんが、多くは時間とともに引いていきます。人と会う予定がある場合は、手術日程を決める際に考慮しておくと安心です。
骨が定着するまでの期間
痛みが落ち着いた後も、骨が作られる過程は続きます。移植材は自分の骨が作られる足場になり、骨ができるまで4〜12ヶ月かかることがあるとされています[1]。ブロック骨移植では、インプラントを埋入するまで通常4〜6ヶ月治癒を待ちます[1]。インプラントを埋入する時期は、レントゲンなどで骨の状態を確認して決めます。
骨造成後の痛みを和らげる対処法
術後の痛みと腫れは、痛み止めの正しい使い方、冷却、安静で和らげられます。
痛み止めと抗菌薬
- 痛み止めは、麻酔が切れる前から飲み始めるよう案内している医療機関もあります[3]。
- 処方された量と間隔を守って飲みます。自己判断で増やしたり、市販薬を併用したりしないでください。
- 抗菌薬は感染のリスクを下げるために処方されます[3]。指示どおり最後まで飲み切りましょう。
冷やす
英国の公的病院の案内では、術後6時間の間、布で包んだ保冷剤を1時間ごとに10分間当てるとしています[3]。氷を直接肌に当てないでください[3]。冷やす期間や方法は、担当医の指示に従いましょう。
食事
食事は普通にとれることが多いですが、柔らかい物を勧められることもあります[3]。手術した側で噛まないようにし、熱すぎる物や刺激の強い物は控えましょう。
口腔ケア
手術部位は指や舌で触らないようにします。英国の公的病院の案内では、術後1週間は手術部位を磨かず、指示された洗口剤でうがいをするとしています[3]。具体的なケア方法は担当医の指示に従ってください。
生活上の注意
- 術後24時間は飲酒を控える[3]
- 仕事は1〜2日後から再開できることが多い[3]
- 激しい運動は控え、十分に休む
- 喫煙は骨造成がうまくいかないリスクを高めるとされています[1]。禁煙をおすすめします。
注意したい痛みと受診の目安
痛みが和らがずに強くなる場合や、発熱・膿・しびれがある場合は、通常の経過とは異なる可能性があります。
感染が疑われる症状
骨造成後の合併症として、感染や移植した部分の露出、移植の失敗などが挙げられています[1]。次のような症状があれば、早めに連絡してください。
- 数日たっても痛みが和らがず、むしろ強くなっている
- 発熱、悪寒、体調が悪い[4]
- 膿が出る、腫れや赤みが広がる
- 傷口から骨補填材や膜が見えてきた
神経への影響が疑われる症状
まれに、下顎・頬・あご・唇・舌に、長引くしびれや違和感が出ることがあります[1]。麻酔が切れた後もしびれが続く場合は、早めに担当医へ伝えてください。
出血が止まらない場合
清潔なガーゼなどを丸めて傷に当て、30分以上しっかり噛んでも出血が止まらない場合は、救急を受診するよう案内されています[3]。上顎の骨造成では、鼻血が出ることもあります[1]。
夜間や休日の連絡方法は、手術前に確認しておきましょう。不安な症状があるときは、自己判断せずに連絡してください。
骨造成を含むインプラント治療の費用とリスク
骨造成を含むインプラント治療は、原則として保険適用外の自由診療です。日本歯科グループの骨造成の費用は、GBR(上顎や下顎の骨が少ない場合)10万円、サイナスリフト(上顎の骨が特に薄い場合)15万円で、インプラント本体の費用(1本あたりバイオテム15万円〜、ネオデント25万円〜、ストローマン35万円〜。上部構造が銀・プラスチックの場合、レントゲン・CTスキャン・手術代込み)とは別にかかります(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)。詳しくは日本歯科グループのインプラント治療ページをご覧ください。初回相談は0円です。
主なリスクとして、インプラントの手術時の神経損傷や出血、術後のインプラント周囲炎などが挙げられています[2]。英国の大学病院の案内では、骨造成の軽度の合併症は約30%で起こり、重いものはまれとしています[1]。治療前に、方法・期間・リスクについて十分な説明を受けましょう[5]。
まとめ
骨造成後の腫れは術後2日目ごろがピークで、抜糸を行う7〜10日後ごろには楽になってくることが多いとされています。痛み止めを指示どおり飲み、冷却や安静、柔らかい食事で過ごしましょう。痛みが強くなる、発熱や膿、しびれがある場合は、早めに担当の歯科医院へ連絡してください。
日本歯科グループでは、検査結果をもとに治療計画を立て、治療の流れや保証内容、見積もりをご説明しています。骨が足りないと言われて不安な方も、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
骨造成後の痛みはいつまで続きますか?
腫れは術後2日目ごろが最も強く、抜糸を行う7〜10日後ごろには楽になってくることが多いとされています。経過には個人差があり、骨造成の範囲や方法でも変わります。痛みが強くなる場合は早めに連絡してください。
骨造成後に顔にあざが出ても大丈夫ですか?
骨造成の後は、顔に腫れやあざが出ることがあります。多くは時間とともに引いていきます。ただし腫れが広がる、発熱があるなどの場合は、担当医に連絡してください。
骨造成後はいつインプラントを入れられますか?
少量の骨造成はインプラントと同時に行うこともあります。範囲が広い場合は、骨が作られるまで数ヶ月以上待つことがあります。時期はレントゲンなどで骨の状態を確認して歯科医師が判断します。
骨造成後にたばこを吸ってもよいですか?
喫煙は骨造成がうまくいかないリスクを高めるとされています。傷の治りや骨の形成のためにも、禁煙をおすすめします。禁煙が難しい場合は、担当医に相談してください。