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インプラント後に痛み止めが効かない!対処法と受診の目安を紹介【日本歯科静岡院長が解説!】

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インプラント手術後に処方された痛み止めを服用しても痛みが治まらず、不安を感じている方は少なくありません。通常であれば痛み止めによって痛みは軽減されるはずですが、効果が感じられない場合にはいくつかの原因が考えられます。

この記事では、インプラント後に痛み止めが効かない原因と適切な対処法、そして歯科医院への受診タイミングについて詳しく解説します。適切な知識を身につけることで不安を解消し、早期の問題解決につなげましょう。

インプラント手術後に痛み止めが効かないときは

インプラント手術後に痛み止めが効かないと感じる場合、まずは基本的な知識を理解することで適切な判断につながります。

通常の術後痛と異常な痛みの違い

インプラント手術後3-4日間は中程度の痛みを感じるのが一般的です。この痛みは徐々に軽減していくのが正常な経過です。一方で、痛みが増強したり、性質が変化したりする場合は要注意です。

痛み止めの効果が出るまでの時間

一般的な鎮痛剤は服用後30分から1時間程度で効果が現れ始めます。2時間経過しても全く効果を感じない場合は、何らかの問題が隠れている可能性があります

インプラント手術後に痛み止めが効かない原因

インプラント手術後に痛み止めが効かない場合、複数の原因が考えられます。適切な対応のためには、まずその原因を正しく理解することが重要です。

感染症による炎症の進行

インプラント周囲の感染症は、痛み止めが効かない最も深刻な原因の一つです。手術部位に細菌が侵入すると、炎症が広がり、通常の鎮痛剤では痛みを抑えることが困難になります。感染症の兆候には、手術部位の腫れの拡大、膿の排出、発熱などがあります。

感染症による痛みは時間の経過とともに悪化する傾向があり、市販の痛み止めや処方された薬剤では対応できません。抗生物質による治療が必要となり、深刻な場合はインプラントを取り除く必要が出てくることもあります。

神経への影響による痛み

インプラント手術中に神経(下顎神経や上顎洞周辺の神経)に影響が及ぶと、神経に痛みが発生することがあります。この種の痛みは通常の鎮痛剤では効果が限定的で、専門的な治療が必要になります。

神経性疼痛は電気が走るような鋭い痛みや、持続的な痺れを伴うことが特徴です。症状が長期間続く場合や、痛みの性質が一般的な術後疼痛と異なる場合は、神経損傷の可能性を疑う必要があります。

不適切な噛み合わせによる負荷

インプラントの位置や高さが適切でない場合、噛み合わせに問題が生じ、継続的な痛みの原因となることがあります。この痛みは食事時や歯ぎしりの際に特に強くなり、通常の痛み止めでは完全に解消されません。

噛み合わせの問題による痛みは、インプラント周囲の組織に過度な負荷をかけ、長期的にはインプラントの安定性にも影響を与える可能性があります。早期の調整が重要です。

痛み止めが効かない時の対処法

痛み止めが効かない状況では、自己判断による対応ではなく、安全で効果的な方法を選択することが重要です。適切な対処法を知ることで、症状の悪化を防ぎ、回復を促進できます。

冷やして痛みを和らげる

手術から48時間以内であれば、氷嚢やアイスパックを使用した冷却が効果的です。15分間の冷却と15分間の休憩を繰り返すことで、腫れと痛みを軽減できます。ただし、直接肌に氷を当てることは避け、必ずタオルなどで包んで使用してください。

冷却は血管収縮による腫れの抑制と、神経の感受性低下による痛みの軽減効果があります。逆に48時間後は温めることが効果的な場合もありますが、必ず医師に相談してください。

安静と正しい姿勢の維持

激しい運動や重い物を持つことは避け、十分な休息を取ることが大切です。また、頭部を心臓より高い位置に保つことで、血流の改善と腫れの軽減が期待できます。睡眠時には枕を高くして、上体をやや起こした状態で休むことをおすすめします。

特に術後3日間は、できるだけ手術した側を下にして寝ることは避けましょう。また、急激な体位変換も血圧の変動を引き起こし、術部の出血リスクを高める可能性があるため注意が必要です。

ストレスは痛みを強く感じさせる原因となるため、十分な休息とリラックスできる環境を整えることも大切です。

絶対にしてはいけない対処

処方薬の用量を自己判断で増やしたり、市販の痛み止めを併用することは危険です。特に薬の使用量を自己判断で変えることは、肝臓や腎臓に重大な影響を及ぼす可能性があります。不安がある場合は必ず医師に相談してください。

患部を強く押したり、マッサージしたりすることも炎症を悪化させる原因となります。うがい薬や市販の口腔洗浄剤の使用も、医師の許可なく行うべきではありません。

痛み止めが効かないときの受診の目安

痛み止めが効かない状況の中でも、特に緊急性の高い症状があります。これらの症状を見逃すと、重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、早期の受診が不可欠です。

緊急受診が必要な症状

38度以上の発熱、顔が著しく腫れる、膿の排出、呼吸困難や嚥下困難などの症状が現れた場合は、緊急受診が必要です。これらは重篤な感染症や血管・神経への影響を示している可能性があります。

また、痛みが日に日に強くなる場合や、手術から1週間以上経過しても痛み止めが全く効かない状況も、歯科医による早急な評価が必要です。時間外であっても、緊急連絡先に相談してください。

特に夜間や休日に症状が悪化した場合の対応について、あらかじめ主治医に確認しておくことをお勧めします。多くの歯科医院では緊急時の連絡方法や対応可能な医療機関のリストを提供しています。

2週間を目安とした受診タイミング

一般的にインプラント手術後の痛みは、1〜2週間で徐々に軽減していきます。2週間を過ぎても強い痛みが継続している場合は、何らかの合併症が発生している可能性が高いため、受診が推奨されます。

痛みの性質の変化も重要な指標です。鈍痛から鋭い痛みに変わったり、痺れを伴うようになった場合は、神経損傷の可能性があるため、早期の診断と治療が必要です。

受診時に伝えるべき重要な情報

歯科医院を受診する際は、症状の詳細な記録を準備しておくことが重要です。服用している薬剤の名称、用量、服用頻度、痛みの部位、痛みが強くなるタイミング、他の症状の有無などを具体的に伝えてください。

症状の経過を時系列で記録しておくことで、医師がより正確な診断と適切な治療方針を決定できます。写真で腫れの状態を記録することも、診断の助けになる場合があります。

痛み止めが効かないときの歯科医による治療

痛み止めが効かない場合の治療は、原因に応じて個別化されたアプローチが必要です。歯科医による詳細な診断と、科学的根拠に基づいた治療が症状改善の鍵となります。

原因を特定するための検査

レントゲン撮影やCT検査により、インプラントの位置や周囲組織の状態を精密に評価します。血液検査では感染症の有無や炎症の程度を確認し、適切な治療方針の決定に役立てます。

神経損傷が疑われる場合は、知覚テストや電気診断法によって神経の状態を詳しく調べます。。これらの検査結果を総合的に判断することで、最適な治療計画を立案できます。

原因別の治療戦略

感染症が原因の場合は、抗生物質の投与や感染部位の洗浄、場合によってはインプラントの一時的な除去が必要になることがあります。神経損傷による痛みには、神経ブロック注射や特殊な鎮痛剤の使用が検討されます。

噛み合わせの問題が原因の場合は、インプラント上部構造の調整や、必要に応じて再製作が行われます。これらの治療は専門的な技術と経験を要するため、インプラント歯科医による治療が推奨されます。

原因 主な症状 治療方法
感染症 発熱、腫れ、膿 抗生物質、洗浄処置
神経損傷 痺れ、電撃痛 神経ブロック、特殊鎮痛剤
噛み合わせの異常 食事時の痛み、持続的な痛み 人工歯の調整や作り直し

長期的なフォローアップの重要性

痛みが改善した後も、定期的なフォローアップが必要です。インプラント周囲炎の予防や、長期的な安定性の確保のため、歯科医による継続的な管理が重要です。

患者さま自身も、日常的な口腔ケアの徹底と、異常を感じた際の早期相談を心がけることで、トラブルの予防と早期発見が可能になります。

まとめ

インプラント後に痛み止めが効かない場合は、感染症、神経損傷、噛み合わせ異常などの深刻な原因が隠れている可能性があります。自己判断による薬剤の増量や市販薬の併用は危険です。代わりに冷却や安静など安全な方法で対応し、症状を詳しく記録することが大切です。

発熱や顔面の腫れ、膿の排出などの症状がある場合は緊急の受診が必要です。2週間以上痛みが継続する場合も歯科医による評価を受けるべきです。受診時には服用薬剤や症状の経過を詳細に伝えることで、適切な診断と治療につながります。

日本歯科静岡では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。