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マウスピース矯正の効果は?仕組み・適応・期間と注意点を解説【静岡歯科】

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結論:マウスピース矯正は、歯の移動量が比較的少ない症例で、1日の長い装着時間を守れる場合に歯並びの改善が期待できる治療です。一方で、骨格的な問題がある症例など、マウスピースだけでは対応が難しいケースもあります[1]。向いているかどうかは、精密な検査をもとに歯科医師が判断します。

この記事では、マウスピース矯正で歯が動く仕組み、期待できる効果、期間の目安、リスクや費用の考え方を、患者さん向けにわかりやすく解説します。

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製の装置(アライナー)を順番に交換しながら、歯を少しずつ動かす矯正治療です。

主な特徴は次のとおりです[1]。

  • 透明で目立ちにくい
  • 自分で取り外せるため、食事や歯磨きがしやすい
  • 金属を使わないため、金属アレルギーのある方も使える
  • 診療時間が比較的短い

段階的に歯を動かす仕組み

治療では、今の歯並びから目標の歯並びまでを細かく分け、少しずつ形の違うマウスピースを順に使います。1枚で動かす量はごくわずかです。一般的な資料では、1回の移動量は最大0.3mm程度、1枚を約2週間使うとされています[3]。交換の間隔は治療計画によって異なります。

デジタル技術を使った治療計画

口の中のスキャンやレントゲンなどの検査をもとに、コンピューター上で歯の動きを計画します。治療前に、歯並びの変化の予測をイメージとして確認できるのも特徴です。ただし、予測どおりに歯が動くとは限らず、途中で計画を調整することもあります。

マウスピース矯正で歯が動く仕組み

歯が動くのは、歯の根を包む「歯根膜(しこんまく)」という薄い組織と、周りの骨が少しずつ作り変えられるためです。

  • マウスピースが歯を押すと、押された側で骨が吸収される
  • 反対側では新しい骨が作られる
  • このくり返しで、歯がゆっくり目標の位置へ移動する

矯正治療は、歯やあごの骨に少しずつ力をかけて動かす治療であり、一般的に歯を削って差し歯にするものではありません[2]。弱い力を長い時間かけ続けることが大切なため、マウスピース矯正では装着時間がとても重要になります。

マウスピース矯正で期待できる効果

マウスピース矯正が得意とするのは、歯の移動量が少ない症例です。日本矯正歯科学会は、軽度の叢生(そうせい:歯のデコボコ)、軽度のすきっ歯、軽度の後戻りなどを例に挙げています[1]。

歯並びの状態 マウスピース矯正の考え方
軽度のすきっ歯 適応となりやすい。隙間が閉じると食べ物も挟まりにくくなる
軽度のデコボコ・八重歯 スペースを作りながら段階的に並べる。程度により期間が変わる
軽度の出っ歯 歯の傾きの改善で口元の印象が変わることがある
治療後の軽い後戻り 適応となりやすい
骨格的な問題がある症例・小児 マウスピースのみでは適さないとされる[1]

見た目だけでなく噛み合わせにも関わる

不正咬合(ふせいこうごう:歯並びや噛み合わせの乱れ)は、見た目だけの問題ではありません。噛みにくさ、歯周病、口臭、あごの関節への負担につながることがあります[2]。また、噛む力が均等にかからないと、歯のすり減りや欠けの原因になることもあります[3]。矯正で噛み合わせを整えることは、こうした負担を減らすことにもつながります。

効果を実感できる期間の目安

変化を感じる時期や治療期間は、歯並びの状態や年齢、装着時間によって大きく変わります。

  • 軽度のすきっ歯や軽いねじれ:数か月で変化に気づく方もいる
  • 簡単な症例の治療期間:半年程度で済むこともある[2]
  • 一般的な不正咬合:装置を使う期間は2~3年程度かかることが多い[2]
  • 成人:歯が動きにくく、期間が長くなることがある[2]

治療計画の段階で、期間の目安を歯科医師からご説明します。

治療後は「保定」が必要

歯を動かした直後は、元の位置へ戻ろうとする「後戻り」が起こりやすい時期です。そのため、リテーナー(保定装置)を使って歯並びを安定させます。日本矯正歯科学会は、1年以上はできるだけ毎日保定装置を使う必要があるとしています[2]。

マウスピース矯正のメリットとデメリット

マウスピース矯正には利点がある一方、患者さん自身の協力が結果を大きく左右します。

項目 マウスピース矯正 ワイヤー矯正
見た目 透明で目立ちにくい 装置が見えやすい(裏側装置もある)
取り外し 自分でできる できない
食事 外して食べられる 粘着性の食べ物などに注意が必要[2]
歯磨き 普段どおり磨きやすい 装置まわりに汚れが溜まりやすい[2]
効果の安定性 装着時間に大きく左右される[1] 装置が固定されているため装着忘れがない
適応範囲 移動量の少ない症例が中心[1] 幅広い症例に対応しやすい

痛みや違和感について

新しいマウスピースに替えた直後は、締めつけ感や軽い痛みが出ることがあります。多くは数日で落ち着きますが、感じ方には個人差があります。矯正治療全般でも、装置を入れた直後は痛みや圧迫感が出ることが知られています[2]。

主なリスク・副作用

  • 装着時間が足りないと、計画どおりに歯が動かない、期間が延びる
  • 症例によっては、マウスピースだけでは十分な結果が得られない[1]
  • 治療の途中で、ワイヤー装置の併用や計画の変更が必要になることがある
  • 装置をつけたまま糖分をとると、むし歯のリスクが高まる
  • 治療後に保定装置を使わないと、後戻りが起こる[2]

費用について

マウスピース矯正は保険が適用されない自由診療です[2]。費用は症例の難しさや使う枚数によって異なります。日本歯科グループのマウスピース矯正の料金は次のとおりです。

コース 公式サイトでの目安 価格(税込) 平均治療期間
4回コース まずはお試しで考えている方 107,800円 1ヶ月程度
8回コース 軽度のガタつきがある方 231,000円 1〜2ヶ月程度
12回コース 軽度のガタつき、出っ歯・すきっ歯などを改善したい方 352,000円 3〜4ヶ月程度
18回コース 中度のガタつきがある方 517,000円 4〜6ヶ月程度
24回コース 中度のガタつきがある方 660,000円 5〜9ヶ月程度
30回コース 重度のガタつきがある方 880,000円 10ヶ月程度

(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)治療完了までの通院費込みのパッケージ料金ですが、通院費込みは標準的な治療の範囲に限られ、マウスピースの紛失・破損による再作成や追加の装置が必要な場合は別途費用がかかることがあります。治療に伴い軽い痛みが出る場合があります。どのコースが適するか、マウスピース矯正が適応できるかは検査・診断で判断します。

効果を高めるためのポイント

マウスピース矯正の効果を引き出すうえで最も大切なのは、決められた装着時間を守ることです。

  1. 装着時間を守る:食事と歯磨き以外はつけるのが基本です。日本歯科グループでは1日22時間以上(食事と歯磨きの時以外)の装着をお願いしています。
  2. チューイーを使う:シリコン製の補助具を噛むと、マウスピースが歯にしっかり密着しやすくなります。
  3. 定期的に通院する:歯の動きやマウスピースの適合を確認し、必要に応じて調整します。
  4. マウスピースを清潔に保つ:専用の洗浄剤などで洗い、外したときは専用ケースに保管します。

装置選びと受診先の注意

日本矯正歯科学会は、歯科医師の診察を受けずにネットで購入したマウスピースを自己判断で使うことは、非常に危険だと注意を呼びかけています[1]。医療機器として認められた装置かどうかも、確認したいポイントです[1]。

まとめ

マウスピース矯正は、目立ちにくく取り外せる矯正治療です。軽度のすきっ歯やデコボコなど、移動量の少ない症例では改善が期待できます。ただし、効果は装着時間に大きく左右され、骨格的な問題がある症例には適さないこともあります。

静岡歯科(JR静岡駅から徒歩5分)では、院長・副院長が担当し、検査結果をもとに、マウスピース矯正が向いているか、ほかの方法がよいかをご説明します。初回相談は0円です。料金・流れは日本歯科グループのマウスピース矯正のページでご確認いただけます。不安や疑問がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

よくある質問

マウスピース矯正は本当に歯が動くのですか?

はい。歯根膜と骨の作り変えを利用して、少しずつ歯を動かす治療です。ただし、効果が期待できるのは適応のある症例で、装着時間を守った場合です。向いているかどうかは検査で判断します。

どんな歯並びでもマウスピース矯正で治せますか?

すべての歯並びに対応できるわけではありません。軽度のデコボコやすきっ歯などが中心で、骨格的な問題がある症例や小児には適さないとされています。歯科医師が診察したうえで、適した方法をご提案します。

1日に何時間つける必要がありますか?

食事と歯磨き以外は装着するのが基本で、日本歯科グループでは1日22時間以上の装着をお願いしています。装着時間が短いと、歯が計画どおりに動かず、期間が延びることがあります。具体的な時間は担当の歯科医師の指示に従ってください。

治療が終わったら、もう装置は使わなくてよいですか?

歯を動かした後は、後戻りを防ぐためにリテーナー(保定装置)を使います。少なくとも1年以上は、できるだけ毎日使うことが勧められています。使い方は通院時に確認します。

マウスピース矯正に保険は使えますか?

見た目の改善を目的としたマウスピース矯正は、保険が適用されない自由診療です。費用は症例によって異なるため、お気軽にお問い合わせください。

参考情報

  1. 日本矯正歯科学会「マウスピース型矯正装置による治療に関する見解(ポジションステートメント)」
  2. 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療について」
  3. MSDマニュアル家庭版「不正咬合」