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抜歯後のインプラントはいつが最適?痛みや腫れを抑える手術方法とタイミング【日本歯科名古屋院長が解説!】

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インプラント治療は失った歯を補う手段として高い人気がありますが、抜歯を伴う場合、いつ埋め込むべきか、痛みや腫れをどう抑えるかなど、疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

抜歯後のインプラントはいつが最適?タイミングの重要性

インプラント治療を検討する際、まず気になるのは「抜歯をしたらすぐにインプラントを入れたほうがいいのか、それとも少し待ったほうがいいのか」という点です。結論から言えば患者さんの口腔内環境や骨の状態、全身疾患の有無などにより最適なタイミングは異なるため、一概に“これが正解”というものはありません。しかし一般的には以下の2つに分類されます。

1. 即時埋入

抜歯と同時、あるいは抜歯して間もない時期にインプラントを埋め込む方法を「即時埋入」と呼びます。骨量が十分で抜歯窩(歯を抜いたあとの穴)が感染していない場合に選択されます。最大のメリットは治療回数や治療期間の短縮、さらに抜歯からインプラント埋め込みまでの間に歯茎や骨が大きく変化しにくいことです。

一方で骨や歯茎の状態が悪いと、初期固定(インプラントをしっかりと骨に固定させること)が難しくなり、インプラント周囲炎などのリスクが高まることがあります。そのため、即時埋入を選択できるかどうかは術前検査で十分な診断を行ったうえで判断されます。

2. 待時埋入

待時埋入は抜歯をした後、一定の治癒期間を設けてからインプラントを埋入する方法です。抜歯窩が落ち着き、感染リスクが低下したタイミングで手術を行うため、適応範囲が広く、骨や歯茎が再生する時間を確保できるメリットがあります。重度の歯周病や大きな感染巣がある場合には待時埋入が選ばれることが多いです。

ただし治癒に数か月以上かかるケースもあり、その分治療期間が長引きやすくなります。さらに抜歯後に骨が吸収する速度が速い方の場合は、計画時よりも骨量が減ってしまい、追加の骨造成などが必要になることもあります。

抜歯が必要になる場合

インプラント治療を行う際、主に以下のような状況で抜歯を選択することがあります。

  • 重度の虫歯(歯冠や歯根まで広範囲に侵され、修復が困難な場合)
  • 進行した歯周病(歯を支える骨や歯茎が大きく損なわれている場合)
  • 歯が破折し、修復治療ができないほどのダメージを受けている場合
  • ブリッジや差し歯なども不可能なほど歯周組織が傷んでいる場合

このような場合には、歯を残しておくこと自体がリスクとなり得ます。特に歯周病が原因で骨が吸収している状況では、インプラント治療前に抜歯を含む適切な処置が不可欠です。

痛みや腫れを抑えるためのポイント

インプラント治療に対して、「手術が痛そう」「術後に腫れたり痛んだりするのでは」と心配される方は多いと思います。たしかに外科手術である以上、ある程度の傷や体への負担は避けられません。しかし近年の歯科医療では麻酔技術や手術技術の進歩により、痛みや腫れを最小限に抑えられることも増えています。対策として以下のようなポイントが挙げられます。

1. 術前の検査と診断

インプラント手術の成功と術後の快適さを左右するのが、術前検査と診断です。3D画像診断(CTスキャン)やデジタルシミュレーションを活用することで神経や血管の位置、骨量・骨密度の把握、歯茎の状態まで正確に把握できます。これらの情報をもとに適切な埋め込み位置や角度を決定し、手術時のトラブルリスクや痛みを最小限に抑えることが可能です。

2. 麻酔技術と鎮静法の活用

局所麻酔だけでなく、静脈内鎮静法や笑気麻酔などを組み合わせることで、患者さんの緊張や不安を和らげ、術中の痛みを感じにくくすることができます。特に歯科恐怖症がある方や、長時間の手術が必要な方にはこのような麻酔法が有効です。

3. ミニマルインベイシブな手術手技

近年は歯茎を大きく切開しないフラップレス手術やガイデッドサージェリーなど、身体への負担を減らす手術手技が普及しています。小さな切開ですむため組織へのダメージが少なく、術後の腫れや痛みが軽減され、早く治りやすいメリットがあります。ただしこの方法は骨量や歯茎の状態が一定の基準を満たしている必要があり、すべての症例に適用できるわけではありません。

即時埋入と待時埋入のメリット・デメリット比較

埋め込みのタイミング メリット デメリット
即時埋入
  • 治療期間の短縮
  • 骨や歯茎の形態を維持しやすい
  • 手術回数が少ない
  • 骨や歯茎の状態によってはリスクが高まる
  • 初期固定が得られない場合、失敗リスクが高い
待時埋入
  • 幅広い症例に対応可能
  • 抜歯窩の感染リスクが低減
  • 骨や歯茎が安定するまで待てる
  • 治療期間が長期化しやすい
  • 手術回数が増えることもある
  • 抜歯後の骨吸収が進むと追加処置が必要

どちらの方法にもメリット・デメリットが存在するため患者さんのニーズや口腔内状況、歯科医師の技術や治療方針を総合的に考慮することが大切です。とくに即時埋入は治療期間を短縮できる一方で高度な技術を要し、骨量が不十分な場合などは適用できないこともあります。

まとめ

抜歯後のインプラント治療は大きく「即時埋入」と「待時埋入」の2つの選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。痛みや腫れを抑えながら、長く安定したインプラントライフを送るためには、歯科医師の診断だけでなく、患者さん自身が情報を収集し、納得できる治療プランを立てることが欠かせません。

もし一度インプラントを断られた場合でも、骨造成や特殊な手術方法などで対応できる場合があります。また、術前・術中・術後の痛みや不安を和らげるための麻酔方法やケアも充実していますので、まずは専門医に相談してみることをおすすめします。インプラント治療は決して怖いものではなく、適切な手術とメンテナンスによって生活の質を大きく向上させる可能性があります。ぜひ前向きに検討してみてください。

日本歯科名古屋では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。