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入れ歯の臭いを防ぐには?原因別の対処法と簡単にできるお手入れポイントを紹介

Acrylic dentures with toothbrush on white background

入れ歯の臭いにお悩みの方は少なくありません。快適に過ごすためには、入れ歯を清潔に保つことが欠かせません。この記事では入れ歯の臭いが発生する原因と、効果的な対処法、さらには毎日簡単にできるお手入れのポイントを詳しく解説します。適切なケア方法を身につけて、いつも清潔で快適な入れ歯ライフを送りましょう。

入れ歯から臭いが発生する主な原因

入れ歯から不快な臭いが発生する原因はいくつかあります。原因を把握することで、適切な対策を取ることができます。

食べカスや汚れの蓄積

入れ歯を使用していると、食事の際に食べカスが付着します。食べカスを十分に取り除かないまま放置すると細菌が繁殖し始め、不快な臭いの原因となります。特に部分入れ歯の場合は、天然歯と入れ歯の隙間に食べカスが溜まりやすく、より注意が必要です。

毎食後の丁寧な洗浄を怠ると、24時間以内に食べカスが分解され始め、硫化水素などの悪臭物質が発生するようになります。この状態が続くと、入れ歯自体に臭いが染み込んでしまうこともあるのです。

細菌やカビの繁殖

口腔内は湿度が高く温かい環境のため、細菌が繁殖しやすい場所です。入れ歯の表面には目に見えない凹凸があり、そこに細菌が定着してバイオフィルムと呼ばれる膜を形成します。このバイオフィルムは通常の水洗いだけでは完全に除去することが難しく、次第に臭いの原因となっていきます。

また、不適切な保管方法(湿った状態での密閉保存など)によって、カビが発生することもあります。カビは特有の不快な臭いを発し、健康被害のリスクも増加します。

入れ歯素材の劣化と吸水性

レジン(プラスチック)製の入れ歯は、使用とともに次第に劣化します。また、レジンには吸水性があるため、唾液や飲食物中の色素や臭い成分を吸収してしまいます。

入れ歯の素材が経年劣化すると表面に微細なひび割れが生じ、そこに汚れや細菌が入り込むことで洗浄が困難になり、臭いの原因となることが医学的に確認されています。このような場合は、入れ歯の作り替えを検討する必要があるかもしれません。

不適合による問題

年月の経過に伴い顎の骨は徐々に変化し、入れ歯が合わなくなることがあります。入れ歯が口腔にしっかりフィットしていないと、食べ物が入れ歯の下に入り込みやすくなり、取り除くことが困難になります。また、不適合により口腔内に炎症が起きることもあり、これも臭いの原因となります。

唾液分泌量の減少

入れ歯を装着すると、唾液腺が圧迫されて唾液の分泌量が減少することがあります。唾液には口腔内を自浄する作用があるため、分泌量が減ると細菌が増殖しやすくなり、口臭や入れ歯の臭いにつながります。また、加齢や薬の副作用で唾液分泌が減ることもあります。

入れ歯の臭いを防ぐ日常のケア方法

入れ歯の臭いを予防するためには、適切な日常ケアが欠かせません。以下に効果的なお手入れ方法をご紹介します。

毎食後の基本的な洗浄

ステップ ポイント
1. 取り外し 食後に入れ歯を外し、水で軽く洗い流す
2. ブラッシング 専用ブラシを使用し、クラスプ周辺や凹凸部分を特に念入りに磨く
3. 洗浄剤使用 中性洗剤や専用クリーナーを使う(一般の歯磨き粉は避ける)
4. すすぎ 洗浄後は十分に水ですすいで洗剤を残さないようにする

入れ歯専用ブラシは天然歯用よりも毛が柔らかく、入れ歯を傷つけにくい設計になっています。そのためできるだけ専用ブラシを使用することが推奨されています。また、一般の歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多く、入れ歯に傷をつける原因となるため避けましょう。

洗浄剤を使った除菌・消臭

日常的なブラッシングだけでは取り除けない細菌やバイオフィルムに対しては、入れ歯洗浄剤を使用すると効果的です。

  • 就寝時など長時間使用しないときは洗浄剤に浸ける
  • 洗浄剤の使用方法や漬ける時間は指示に従う
  • 金属部分のある部分入れ歯は、金属対応の洗浄剤を選ぶ
  • 洗浄後は十分にすすいでから使用する

市販の入れ歯洗浄剤には、酵素タイプ、発泡タイプ、除菌タイプなど様々な種類があり、それぞれ特性が異なります。自分の入れ歯に適したものを選ぶことが重要です。迷った場合は歯科医師や歯科衛生士に相談するとよいでしょう。

正しい保管方法

入れ歯を使用しない時間帯の保管方法も、臭い予防に大きく関わります。

  • 清潔な専用ケースに保管する
  • 乾燥を防ぐため、水または洗浄液に浸けておく
  • 熱湯や漂白剤などは使用しない(変形や劣化の原因)
  • 保管ケースも定期的に洗浄して清潔に保つ

入れ歯は常に適度な湿気を保って保管しましょう。乾燥は素材の変形を引き起こすだけでなく、耐性のある細菌の繁殖リスクも残るためです。

原因別の具体的な対処法

食べカスが原因の場合

食べカスが原因の臭いに対しては、以下の対策が効果的です。

  • 食後すぐに入れ歯を取り外して洗浄する
  • 部分入れ歯の場合は、天然歯との境目を特に丁寧に清掃する
  • 歯間ブラシやデンタルフロスも活用する
  • 外出先では入れ歯専用ウェットティッシュを使用する

食後5分以内に入れ歯を洗浄すると、食べカスが固着する前に効果的に除去できるため、臭いの発生を大幅に抑制できます。外出先でも洗浄する習慣をつけましょう。

細菌繁殖が原因の場合

細菌の繁殖による臭いには、除菌効果のある方法が有効です。

  • 週に1回は入れ歯洗浄剤に一晩浸ける
  • 超音波洗浄器を使用する(家庭用も市販されている)
  • 定期的に歯科医院でのクリーニングを受ける
  • 抗菌作用のあるマウスウォッシュを使用する

素材劣化が原因の場合

入れ歯の素材自体が劣化して臭いの原因となっている場合は、以下の対策を検討しましょう。

  • 歯科医院でクリーニングを受ける
  • 必要に応じて入れ歯の修理や裏打ちを行う
  • 使用年数が長い場合は、新しい入れ歯への作り替えを相談する
  • 金属床など吸水性の低い素材への変更を検討する

レジン製入れ歯は平均的に5〜7年程度で素材の劣化が進むため、定期的な交換が推奨されています。長期間使用している入れ歯で臭いが気になる場合は、素材劣化の可能性を考慮しましょう

不適合が原因の場合

入れ歯が合わないことが臭いの原因になっている場合は、歯科医院での調整が必要です。

  • 定期的な歯科検診を受け、フィット感をチェックしてもらう
  • 違和感を感じたら早めに相談する
  • 必要に応じて調整や裏打ちなどを行う
  • 顎の形状変化が大きい場合は作り直しを検討する

唾液減少が原因の場合

唾液分泌の減少による口腔乾燥が原因の場合は、以下の対策が有効です。

  • こまめなに水分補給をする
  • 無糖ガムを噛んで唾液の分泌を促進する
  • 人工唾液や保湿ジェルを使用する
  • アルコールや辛い食べ物など、口腔を乾燥させる飲食物を控える

唾液量の増加は口腔内を清潔に保ち、入れ歯の臭い軽減に効果があることが確認されています。特に高齢者は意識的に唾液分泌を促す工夫をしましょう。

歯科医院でケアを受ける重要性

自宅でのケアだけでなく、定期的に歯科医院で専門的なケアを受けることも重要です。

定期検診のメリット

  • クリーニングで取り除けない汚れを除去できる
  • 入れ歯のフィット感を確認し、必要に応じて調整できる
  • 口腔内全体の健康状態をチェックできる
  • 入れ歯の素材劣化などを早期に発見できる

定期検診は3〜6ヶ月ごとが目安です。新しい入れ歯の場合は、より頻繁な受診をお勧めします。

歯科医院でできる専門的ケア

歯科医院では特殊な洗浄装置や薬剤を使用したクリーニングが可能で、自宅では除去できない頑固な汚れや細菌も効果的に取り除くことができます。また、微調整や裏打ちなどの処置も行えるため、入れ歯の寿命を延ばす効果もあります。

入れ歯の臭いに悩まないためのインプラント治療

入れ歯のケアや臭いの問題に長期的に悩まされている方には、インプラント治療という選択肢もあります。

インプラントのメリット

項目 入れ歯 インプラント
取り外し 毎日必要 固定式で不要
安定性 ずれることがある 天然歯に近い安定感
臭い問題 ケアを怠ると発生しやすい 通常の歯磨きで対応可能
食べ物の制限 硬いものは避ける必要がある ほぼ制限なく食べられる
メンテナンス 毎日の特別なケアが必要 通常の歯と同様のケア

インプラントは歯根の代わりとなるチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。天然歯に最も近い機能と見た目を再現できる現代の歯科治療です

入れ歯とインプラントの比較

入れ歯とインプラントにはそれぞれメリット・デメリットがあります。インプラントは取り外しが不要で天然歯と同様のケアで済むため、入れ歯特有の臭いの心配がありません。また、食事の味わいや会話の明瞭さなど、生活の質に関わる面でもメリットが大きいと言えます。

インプラント治療は初期費用は高いものの、入れ歯の交換や調整、専用洗浄剤などのコストを考慮すると、経済的にも有利になる可能性があります。また、顎の骨の吸収を防ぐ効果もあるため、口腔内の健康維持という点でも優れています。

まとめ

入れ歯の臭いは適切なケアで予防・改善できますが、継続的な管理に困難を感じる場合は、インプラント治療も選択肢の一つとなります。いずれにしても、詳細や最適な選択肢を知るためには、歯科医師に相談することをおすすめします。

日本歯科グループのクリニックでは、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

今本院長

日本歯科札幌 院長 今本 芳彦

北海道出身。
卒後、自由診療専門のクリニックで研鑽を積む。
10年間、自由診療専門のクリニックで院長として活躍。
北海道でトップクラスのインプラント実績を誇る。
他にもマウスピース矯正、審美治療を得意とする。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。

この記事の監修

早川理事長

日本歯科グループ 代表 早川 好昭

東京都出身。
静岡県で静岡歯科を開業。
高度先進歯科医療クリニックとして日本歯科グループを開設。
同グループとして静岡歯科、日本歯科札幌、日本歯科静岡、日本歯科名古屋などがある。
日本歯科グループの代表として全てのクリニックを統括。

この記事の監修

稲津副院長

日本歯科名古屋 院長 稲津 由美子

大手歯科グループの院長として長年活躍。
その後静岡歯科の副院長として8年間研鑽を積み、日本歯科名古屋の院長に就任。
女性歯科医師として全国でトップクラスのインプラント実績を持つ。
マウスピース矯正と審美治療を得意とする。