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ブリッジの隙間はわざと?食べ物が詰まる原因と正しいケア方法を解説【日本歯科静岡院長が解説!】

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「歯がないところをブリッジで治療したのに、食べ物が詰まる」「わざと隙間を作っているの?」という疑問をお持ちの方は少なくありません。実は、ブリッジの隙間には理由があり、また適切なケア方法を知ることで快適に使用することができます。この記事では、ブリッジの隙間ができる仕組みから、食べ物が詰まる原因、そして日常での正しいケア方法まで詳しく解説します。長期的に快適なブリッジライフを送るためのポイントをご紹介します。

ブリッジの隙間はなぜできるのか?

ブリッジ治療を受けた方の多くが気になるのが、ブリッジと歯茎の間にできる隙間です。この隙間は単なる製作ミスではなく、きちんとした理由があって作られています。

解剖学的な理由による隙間

ブリッジの人工歯と歯茎の間に隙間ができるのは、口腔内の自然な形態に合わせるための配慮に基づいています。健康な歯茎は、歯の根元にぴったりと沿った形状をしていますが、歯を失った部分の歯茎は平坦になりがちです。ブリッジのポンティック部分をこの平坦な歯茎に完全に密着させてしまうと、清掃性が悪くなり、かえって炎症を引き起こす原因になることがあります。

治癒過程での変化

抜歯後、その部位の骨や歯茎は徐々に痩せていきます。歯科医師はこの変化を考えてブリッジの形を決めています。特に抜歯直後は、今後の歯茎の退縮を考慮して、わざと小さな隙間を残すことがあります。これにより、将来的に歯茎が痩せても、見た目の違和感を最小限に抑えられるのです。

機能性と審美性のバランス

ブリッジの設計では、見た目の自然さだけでなく、咀嚼機能や発音のしやすさなども考慮されます。見た目のために隙間を完全になくすよりも、長く快適に使えることや掃除のしやすさを考えて、適度な隙間を残すことが多いです。この隙間があることで、専用のフロスなどを使った清掃が可能になり、結果的にブリッジの寿命を延ばすことにつながります。

食べ物が詰まる主な原因とは

ブリッジ装着後に食べ物が詰まりやすくなるのにはいくつかの理由があります。これらを理解することで、より効果的な対策が可能になります。

設計上の特性

ブリッジは本来、失った歯の機能を回復するために作られますが、その構造上いくつかの特徴があります。

特性 食べ物が詰まる理由
ポンティック下部の空間 人工歯の下部と歯茎の間に小さな空間があり、ここに食べ物が入り込みやすい
支台歯との接合部 ブリッジと支台歯の境界部分に微細な段差があることがあり、食べ物が引っかかりやすい
歯と歯の間の形状 天然歯とは異なる形状のため、食べ物が通常とは違う動きをして詰まりやすくなる

経年変化による問題

ブリッジを長く使っているうちに、土台となる歯や周りの歯茎が少しずつ変化して、当初はなかった隙間ができることがあります。特に以下のような変化が起こりやすいです。

  • 土台の歯に新しくできた虫歯による傷み
  • 歯茎の退縮による隙間の拡大
  • 咬合力による小さな変形やズレ
  • 周囲の天然歯の移動による噛み合わせの変化

不適切な噛み合わせ

リッジの噛む面が正しく調整されていないと、食べ物を噛んだ際にブリッジ周辺に過剰な力がかかります。これにより食べ物が押し込まれるように詰まりやすくなります。特に硬い食べ物や繊維質の多い食べ物を食べる際に顕著です。

ブリッジの正しいケア方法

ブリッジを長持ちさせ、食べ物詰まりのストレスを軽減するためには、適切なケアが欠かせません。日常のセルフケアと専門的なケアを組み合わせることが重要です。

効果的な日常のブラッシング

ブリッジ周辺の清掃には、通常の歯磨きよりも丁寧なブラッシングが必要です。特に以下のポイントに注意しましょう。

  • 柔らかめの歯ブラシを選ぶ
  • ブリッジと天然歯の境目を意識して磨く
  • 歯と歯茎の境目を丁寧に
  • 小さな円を描くように磨く(バス法)
  • 人工歯の下に歯ブラシを斜めに当てて磨く

また、歯間ブラシや歯間ワイパーなどの補助用具も活用すると効果的です。特にブリッジの下部は通常の歯ブラシでは届きにくいため、これらの道具が役立ちます。

専用のフロス使用法

ブリッジのケアには、一般的なフロスだけでなく、専用のフロスを使うことをお勧めします。

フロスの種類 特徴 使用方法
スーパーフロス 硬い部分、スポンジ部分、通常のフロス部分の3つで構成されている 硬い部分を先に通し、スポンジ部分で人工歯の下を清掃する
フロススレッダー 通常のフロスを通すための針状の器具 フロスを取り付けてブリッジの下に通して清掃する
ウォーターフロッサー 水圧で汚れを洗い流す電動機器 人工歯の下に水流を当てて、食べかすを洗い流す

特にスーパーフロスは、ブリッジの下の部分の掃除に最も適していて、食べ物が詰まりやすい場所もしっかり清掃できます。使用頻度は1日1回以上が理想的です。

定期的なプロフェッショナルケア

セルフケアに加えて、定期的に歯科医院での専門的なクリーニングを受けることも重要です。歯科医師や歯科衛生士は、患者自身では届きにくい場所も専用の器具で清掃します。

  • 推奨される通院頻度:3~4ヶ月に1回
  • 歯科医院でのブリッジ周囲のクリーニング
  • 噛み合わせの微調整(必要に応じて)
  • ブリッジの状態チェック
  • 周囲の歯茎の健康状態の確認

定期検診では小さな問題を早めに見つけられるため、ブリッジの寿命を延ばすことにつながります。

ブリッジのトラブルサイン

以下のような症状がある場合は、ブリッジに何らかの問題が生じている可能性があります。早めに歯科医院を受診しましょう。

要注意の症状

  • ブリッジ周囲の歯茎の腫れや出血
  • 噛むと痛みを感じる
  • 口臭が強くなった
  • ブリッジがグラついている感じがする
  • 以前より食べ物が詰まりやすくなった
  • 土台の歯が冷たいものでしみる

このような症状がある場合、ブリッジそのものの問題や、土台の歯の虫歯、歯周病が進んでいる可能性があります。放置すると症状が悪化し、最終的にはブリッジの再製作が必要になることもあるため、早期発見・早期治療が重要です。

ブリッジの寿命と長持ちさせるコツ

適切にケアされたブリッジは、平均して10~15年程度使用できるとされています。しかし、以下のポイントを意識することで、より長く快適に使用することが可能です。

日常生活での注意点

  • 極端に硬い食べ物は避ける
  • ブリッジで固いものを噛み切らない
  • 就寝時の歯ぎしりがある場合はナイトガードの使用を検討する
  • 喫煙は着色や歯周病リスクを高めるため控える
  • アルコールや糖分の高い飲食後は丁寧に清掃する

ブリッジの土台となる歯は普通の歯より負担がかかりやすいため、過度の力を避けることが長持ちさせるポイントです。特に前歯のブリッジで硬いものを噛み切る習慣は、土台の歯に大きな負担がかかるため避けるべきです。

ブリッジとインプラントの比較

ブリッジで気になる隙間や食べ物詰まりの問題は、インプラント治療を選択することで解決できる場合があります。両者の違いを理解しておきましょう。

ブリッジ インプラント
構造 両隣の健康な歯を削って支台にする 顎の骨に人工歯根を埋入し、その上に人工歯を装着
メリット 比較的短期間で治療完了、費用が抑えられる 健全な歯を削らない、天然歯に近い感覚、隙間ができにくい
デメリット 健全な歯を削る、隙間に食べ物が詰まりやすい 外科手術が必要、治療期間が長い、初期費用が高い
寿命 約10~15年 適切なケアで20年以上
清掃性 やや難しい(特にポンティック下) 比較的容易(天然歯に近い)

インプラントは、骨に直接固定されるため天然歯に近い感覚で使用でき、ブリッジのような隙間ができにくいというメリットがあります。ただし、手術が必要なことや初期費用が高いことなどのデメリットもあります。

インプラントを選ぶメリット

食べ物が詰まって困っている方は、特にインプラントがおすすめです。インプラントは歯を失った部位に直接人工歯根を埋め込むため、天然歯に近い形態を再現できます。その結果は以下のようになります。

  • ブリッジのような隙間ができにくい
  • 健全な歯を削る必要がない
  • 咀嚼力が天然歯に近い
  • 見た目が自然で審美性に優れる
  • 周りの骨に刺激を与えることで、骨吸収を防ぐ

特に若いうちに歯を失った方や、将来の歯の健康を大切にしたい方には、長期的な視点からもインプラントが適している場合が多いです。

まとめ

ブリッジの隙間は、口腔内の構造や使いやすさ、見た目のバランスを考えて、ある程度必要なものとして設計されています。食べ物が詰まりやすいのはブリッジの構造上の特性によるものですが、適切なケア方法を実践することで、その不快感を最小限に抑えることが可能です。

日常的な丁寧なブラッシングと専用のフロスの使用、そして定期的な歯科検診を組み合わせることで、ブリッジの寿命を延ばし、快適に使い続けることができます。もし食べ物詰まりに強いストレスを感じる場合や、より天然歯に近い使用感を求める場合は、インプラント治療も検討する価値があるでしょう。

日本歯科静岡では、豊富な治療実績と先端の技術力を活かし、患者さまの希望に沿ったオーダーメイドのインプラント治療を提供しています。専門スタッフのチーム医療と充実したサポート体制で、術前の疑問や不安をしっかりと解消しながら、安全・安心の治療を目指します。まずはお気軽にご相談ください。

この記事の監修

日本歯科静岡 院長 戸田 紀章

静岡県出身。
卒後、埼玉医科大学口腔外科で研鑽を積む。
その後、静岡歯科で10年間研鑽を積んだ後、日本歯科静岡の院長に就任。
静岡県トップクラスのインプラント治療実績を持つ。
審美治療やマウスピース矯正も得意とする。