Menu

すきっ歯を埋める方法は?矯正と審美治療の違い・期間・リスクを解説

279

結論:すきっ歯を埋める方法は、歯を動かしてすき間を閉じる「矯正治療」と、歯の形を補って見た目を整える「審美治療」の大きく2つです[1][2]。矯正は歯を削らずに済む一方で期間がかかり、審美治療は短期間で整えられる一方で歯を削る場合があります。どちらが適しているかは、すき間の原因や大きさ、噛み合わせを検査したうえで歯科医師が判断します。

この記事では、すきっ歯の原因と影響、治療法ごとの特徴、期間やリスク、治療後のケアまで、日本歯科札幌がまとめました。

すきっ歯の主な原因

すきっ歯(空隙歯列:くうげきしれつ)の主な原因は、歯と顎の大きさのアンバランス、歯の本数の不足、癖、歯周病の4つです。原因によって適した治療が変わるため、まず原因を確認することが大切です。

原因 内容
歯と顎の大きさの差 顎に対して歯が小さいと、歯と歯の間にすき間ができやすくなります[1]。
歯の本数の不足 生まれつき歯が足りない、歯を失ったなどの理由で、隣の歯が移動してすき間ができることがあります[1][2]。
上唇小帯の付着位置 上唇と歯ぐきをつなぐ筋(上唇小帯)が大きいと、前歯の間にすき間ができることがあります[2]。
舌の癖・指しゃぶりなど 舌で前歯を押す癖や、子どもの頃の指しゃぶりが歯並びに影響することがあります[1][3]。
歯周病 歯を支える骨が減ると歯が動きやすくなり、舌の圧力で前歯が押し出されてすき間ができることがあります[1][3]。

なお、子どもの歯の生え替わりの時期に見られるすき間は、成長に伴う一時的なものである場合があります[2]。気になるときは歯科医師に評価してもらいましょう。

すきっ歯が与える影響

すきっ歯は見た目だけでなく、食べ物が挟まりやすい、発音しにくいといった機能面に影響することがあります[1]。

  • すき間に食べ物が挟まりやすい
  • 空気が漏れて発音しにくい場合がある
  • すき間が大きい場合、歯ぐきのトラブルにつながる可能性がある[1]
  • 口元が気になり、笑顔をつくりにくくなる

一方、見た目だけの問題で機能に影響がない場合もあります[1]。治療が必要かどうかは、歯科医師の診察で判断します。

すきっ歯を埋める治療法の種類

すきっ歯の治療は、矯正治療と審美治療の2種類に分けられ、必要に応じて組み合わせることもあります[1]。

治療法 方法 歯を削るか 期間の目安
ワイヤー矯正 ブラケットとワイヤーで歯を動かす 基本的に削らない 部分矯正で約6か月〜1年、全体矯正で1年半〜3年
マウスピース矯正 透明なマウスピースを段階的に交換して歯を動かす 基本的に削らない 部分矯正で約6か月〜1年、全体矯正で1年半〜3年
ダイレクトボンディング 歯科用の樹脂(コンポジットレジン)を歯に直接盛って形を補う 削らない、またはわずか 1回で終わることが多い
ラミネートベニア 歯の表面を薄く削り、セラミックの薄い板を貼る 表面を薄く削る 2〜3回の通院
セラミッククラウン 歯全体を削って被せ物をする 大きく削る 2〜3回の通院

矯正治療の特徴

矯正治療は、歯そのものを動かしてすき間を閉じる方法です。ワイヤー矯正は幅広い症例に用いられ、マウスピース矯正は軽度から中等度のすき間に向いているとされています[1]。すき間だけでなく、歯並び全体や噛み合わせも整えられるのが特徴です。

審美治療の特徴

審美治療は、歯の形や大きさを補ってすき間を目立たなくする方法です。歯が小さい、形がふぞろいといった場合に用いられ、矯正治療と組み合わせることもあります[1]。短期間で見た目を整えられる一方、ラミネートベニアやクラウンでは歯を削る必要があり、削った歯は元に戻りません。また、詰め物や被せ物は経年的な変色・欠け・はがれなどにより、将来やり直しが必要になることがあります。

マウスピース矯正によるすきっ歯の治療

マウスピース矯正は、歯型をもとに作った透明なマウスピースを順番に交換しながら、すき間を少しずつ閉じていく治療です。

  • 仕組み:コンピューターで治療計画を立て、通常1〜2週間ごとに新しいマウスピースへ交換します。治療開始前に、計画上の仕上がりを画面で確認できます。
  • 装着時間:1日20〜22時間が目安です。食事と歯みがきのときは外します。
  • 向いているケース:軽度から中等度のすき間に適しているとされています[1]。骨格的な問題が大きい場合は、他の方法が適することがあります。
  • 治療前の準備:歯周病が進んでいる場合などは、先にその治療を行います。

メリットは、透明で目立ちにくく、取り外して歯みがきができることです。デメリットは、装着時間を守らないと計画どおりに歯が動かないことです。複雑な歯の移動が必要な場合は、ワイヤー矯正のほうが適することもあります。日本矯正歯科学会は、マウスピース型矯正装置による治療にも適切な診察・検査・診断と経過の確認が欠かせないとしています[4]。

治療期間と見た目の変化

矯正治療は、部分矯正で約6か月〜1年、全体矯正で1年半〜3年が目安です。審美治療は数回の通院で見た目を整えられます。

マウスピース矯正では、治療が進むにつれてすき間が少しずつ狭まっていきます。通院は4〜6週間ごとが目安で、計画どおりに歯が動いているかを確認し、必要に応じて計画を修正します。装着時間や歯みがきの状況も、期間に影響します。

審美治療は短期間で完了しますが、歯を削る処置を伴う場合があります。時間をかけても歯を削りたくないか、短期間での改善を優先したいかなど、ご自身の希望を歯科医師に伝えて選びましょう。

費用・リスク・副作用について

すきっ歯の矯正治療や審美治療は、多くの場合、健康保険が適用されない自由診療です[5]。費用は治療法や範囲によって異なります。日本歯科札幌で行っている治療の料金は次のとおりです。

  • マウスピース矯正:治療完了までの通院費込みのパッケージ料金で、4回コース107,800円〜30回コース880,000円。すきっ歯などの改善向けとされる12回コースは352,000円(平均治療期間3〜4ヶ月程度)です(税込・公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)
  • セラミックやジルコニアの被せ物:1本88,000円〜(公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)

詳しくは日本歯科グループのマウスピース矯正をご覧ください。保険が適用されるのは、厚生労働大臣が定める疾患に起因する噛み合わせの異常など、限られた場合です[6]。

矯正治療の主なリスク

  • 装置をつけた直後や調整後の痛み・違和感[5]
  • 装置の周りに汚れがたまることによる、むし歯・歯ぐきの炎症[5]
  • 治療期間が予定より延びる可能性[5]
  • 保定装置を使わないと、すき間が再び開く可能性[2][5]

審美治療の主なリスク

  • 歯を削る場合、削った部分は元に戻らない
  • 樹脂の変色や、詰め物・被せ物の欠け・はがれが起こることがある
  • 歯ぎしりや食いしばりがあると、破損しやすくなる場合がある
  • 将来、やり直しが必要になる場合がある

すきっ歯を埋めた後のケア

すきっ歯を埋めた後は、矯正なら保定装置、審美治療なら治療した部分の手入れと定期検診が、よい状態を保つために欠かせません。

矯正治療後の保定

矯正で閉じたすき間は、元に戻ろうとすることがあります。米国矯正歯科医会は、保定装置(リテーナー)が治療結果を保ち、すき間が再び開くのを防ぐと説明しています[2]。日本矯正歯科学会も、保定装置は通常1年以上、できるだけ毎日使うことが望ましいとしています[5]。保定装置には取り外し式と、歯の裏側に固定する式があります。

審美治療後の手入れ

  • ダイレクトボンディングは着色しやすいため、色の濃い飲食物の後は歯みがきやうがいを心がける
  • 治療した歯で硬いものを強く噛まないようにする
  • 歯ぎしりや食いしばりがある場合は、ナイトガード(就寝時のマウスピース)の使用を歯科医師に相談する

定期検診

治療後は定期検診で、歯並びの安定、治療した部分の状態、むし歯や歯周病の有無を確認します。歯周病はすき間の原因にもなるため[3]、毎日のケアと検診を続けることが大切です。受診間隔はお口の状態によって異なります。

歯科医院を選ぶときに確認したいこと

歯科医院を選ぶ際は、すき間の原因を検査したうえで、複数の治療法の選択肢とリスクを説明してくれるかを確認しましょう。

  • 精密検査を行い、すき間の原因を説明してくれるか
  • 矯正と審美治療それぞれの利点・欠点・期間を比べて説明してくれるか
  • 治療費の総額、追加費用の有無、支払い方法を事前に示してくれるか
  • 治療中・治療後のトラブル時の連絡方法や、保定・定期検診の体制があるか

まとめ

すきっ歯を埋める方法には、歯を動かす矯正治療と、歯の形を補う審美治療があります。矯正は歯を削らずに歯並び全体を整えられる一方、期間がかかります。審美治療は短期間で整えられる一方、歯を削る場合があります。原因やすき間の大きさ、ご希望によって適した方法は異なるため、まずは歯科医師の診察を受けて相談しましょう。

日本歯科札幌では、マウスピース矯正をはじめとした治療について、検査結果をもとに患者さまの希望に沿った治療計画をご提案しています。すきっ歯の治療方法や期間、費用について疑問があれば、お気軽にご相談ください。初回相談は0円です。

よくある質問

すきっ歯は歯を削らずに治せますか?

矯正治療であれば、基本的に歯を削らずにすき間を閉じることができます。ダイレクトボンディングも削らない、またはわずかに整える程度で行えることが多い方法です。適した方法は、すき間の原因や大きさによって異なります。

前歯1か所だけのすき間でも部分矯正で治せますか?

前歯のすき間が軽度で、噛み合わせ全体に問題がなければ、部分矯正で対応できる場合があります。上唇小帯の付着位置など原因によっては、ほかの処置が必要なこともあるため、検査で確認します。

子どものすきっ歯は治療が必要ですか?

歯の生え替わりの時期に見られるすき間は、成長に伴う一時的なものである場合があります。歯の数や生え方に問題がないかを確認するため、気になる場合は歯科医師に相談しましょう。

矯正ですき間を閉じた後、また開くことはありますか?

治療後は歯が元の位置に戻ろうとするため、保定装置を使わないとすき間が再び開く可能性があります。指示どおりに保定装置を使い、定期検診で経過を確認することが大切です。

すきっ歯の治療は保険が使えますか?

すきっ歯の矯正治療や審美治療は、多くの場合自由診療です。厚生労働大臣が定める疾患に起因する噛み合わせの異常など、限られた場合のみ保険が適用されます。

参考情報

  1. American Association of Orthodontists「Teeth Spacing: Causes, Concerns, and Treatment Options」
  2. MedlinePlus(米国国立医学図書館)「Widely spaced teeth」
  3. 日本歯科医師会 テーマパーク8020「咬合、かみ合わせ」
  4. 日本矯正歯科学会「マウスピース型矯正装置による治療に関する見解 第2版」
  5. 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療について」
  6. 日本矯正歯科学会「矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは」