結論:自宅で行う「セルフホワイトニング」には、主に歯科医院のホームホワイトニング、市販のホワイトニングキット、ホワイトニング歯磨き粉の3つがあります。このうち歯そのものの色を白くする医療ホワイトニングは、自宅で行う場合も歯科医師の処方が必要です[2]。市販品は効果が限られ、歯や歯ぐきを傷めるおそれもあるため、まず歯科医師に相談して選ぶことが失敗しないポイントです[3]。
この記事では、自宅でできる3つの方法の違いと、歯科医院のホームホワイトニングの流れ、効果を保つためのケアを解説します。
自宅で行うセルフホワイトニングとは?
セルフホワイトニングとは、自宅で歯を白くする方法の総称で、「表面の着色を落とすもの」と「歯の内部の色を変えるもの」に分けられます。
セルフホワイトニングが選ばれる理由
自宅で自分のペースで進められることが、セルフホワイトニングが選ばれる主な理由です。
- 自分の生活リズムに合わせて時間を選べる
- 通院回数を抑えやすい
- リラックスした環境で続けやすい
「表面の着色を落とす」と「歯の色を変える」の違い
歯の表面の着色を落とすことと、歯そのものの色を明るくすることは別の処置です。
コーヒーや紅茶による表面の着色は、歯科医院のクリーニングで落とせますが、歯本来の色以上には白くなりません[2]。歯そのものを白くするには、過酸化尿素や過酸化水素を使う医療ホワイトニングが必要で、自宅で行う方法でも歯科医師の処方が必要です[2]。
自宅でできる3つの方法を比較
3つの方法は、白くできる範囲と、専門家の管理の有無が大きく異なります。
| 方法 | 主な作用 | 注意点 |
|---|---|---|
| 歯科医院のホームホワイトニング | 処方された薬剤で歯の内部の色を明るくする[2] | 知覚過敏などの副作用がある。自由診療 |
| 市販のホワイトニングキット | 製品によって異なる | 効果が低く、歯や歯ぐきを傷める可能性があると注意されている[3] |
| ホワイトニング歯磨き粉 | 主に表面の着色を落とす | 歯の内部の色は変わらない。強くこすらない |
1. 歯科医院のホームホワイトニング
歯科医院で歯型に合わせたマウスピースを作り、処方された薬剤を入れて自宅で装着する方法です[2]。
一般的に、1日1回決められた時間の装着を1〜2週間ほど続けます[2]。事前の診察でむし歯や歯周病を確認し、必要な治療を先に行ってから始めます[2]。途中で不安があれば歯科医院に相談できます。
2. 市販のホワイトニングキット
ドラッグストアやインターネットで購入できるキットは手軽ですが、注意が必要です。
NHS(英国国民保健サービス)は、薬局やネットで購入するキット、サロンでの施術は効果が低く、歯や歯ぐきを傷める可能性があると注意しています[3]。既製のマウスピースは歯に合わないことがあり、薬剤が漏れて歯ぐきを刺激することもあります。
3. ホワイトニング歯磨き粉
ホワイトニング歯磨き粉は、主に歯の表面の着色汚れを落とすためのものです。
毎日の歯磨きに取り入れやすい一方、歯の内部の色を変えることはできません。研磨剤を含む製品で強くこすりすぎると、歯や歯ぐきを傷めるおそれがあるため、やさしく磨きましょう。
歯科医院のホームホワイトニングの特徴
歯科医院のホームホワイトニングは、診察と処方のもとで、自宅で歯そのものの色を明るくできる方法です。
ホームホワイトニングの特徴
歯科医師が歯の状態を確認し、必要な治療を済ませてから始められることが特徴です。
- 歯型に合わせたマウスピースで、薬剤を歯に均一に届けやすい
- 処方された薬剤を、指示された量と時間で使用する
- 経過を歯科医院で確認し、疑問や不安を相談できる
- マウスピースに変形や破損がなければ、後戻りした際のタッチアップに再使用できる場合がある[1]
ホームホワイトニングの流れ
診察から始めて、マウスピースの作製、使用方法の説明を経て自宅で開始します。
- 診察・カウンセリング:歯の状態や色を確認し、むし歯や歯周病があれば先に治療する[2]
- 歯型の採取とマウスピースの作製:自分の歯に合わせたマウスピースを作る
- 使用方法の説明:薬剤の量、装着時間、マウスピースの手入れ、症状が出たときの対応を確認する
- 自宅でのホワイトニング:例として1日2時間の装着を2週間続ける説明が示されています[1]
- 経過の確認:歯科医院で色や歯の状態を確認する
使用する薬剤について
ホームホワイトニングでは、過酸化尿素などを主成分とする薬剤を使います[2]。
日本歯科審美学会の指針では、10%過酸化尿素ジェルについて、長年の使用実績があり重篤な副作用は報告されていないと説明されています[1]。オフィスホワイトニングでは、より濃度の高い薬剤を使って短期間で行います[2]。
副作用とホワイトニングを行えない方
ホームホワイトニングでも、知覚過敏などの副作用が起こることがあります。
- 施術中は、30〜50%の人に歯がしみる知覚過敏が起こると報告されています[2]
- 歯ぐき・舌・唇の痛み、マウスピースによる吐き気、のどの痛みが起こることもあります[1]
- 症状が出たら使用を中止して歯科医師に相談します。中断後1〜2日で消えることが多いとされています[1]
無カタラーゼ症、妊娠中・授乳中の方、気管支喘息などの呼吸器疾患のある方、小児、光線過敏症の方などは、ホワイトニングを行えない場合があります[1]。詰め物・被せ物などの人工物は白くなりません[3]。
ホワイトニングは自由診療です
ホワイトニングは健康保険が適用されない自由診療です。
- 標準的な内容:診察・型どりの後、自宅で1〜2週間ほど毎日マウスピースを装着します[1][2]
- 通院の目安:診察、マウスピースの受け取り、経過確認などで数回の通院が一般的です
- 主なリスク:知覚過敏、歯ぐきの痛みなど[1]。効果には個人差と後戻りがあります
- 費用:医院によって異なります。静岡歯科を含む日本歯科グループのホームホワイトニングは40,000円(公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)です。詳しくは日本歯科グループのホームホワイトニングのページをご覧ください
効果を長持ちさせるケアと習慣
ホワイトニングの効果は永久ではないため、日々のケアと定期的な歯科での確認が大切です[1][3]。
- 処置後24〜48時間は、カレー・コーヒー・赤ワインなどの着色しやすいもの、炭酸飲料や柑橘類などの酸性のものを避ける[1]
- 喫煙を避ける(後戻りが早まる大きな原因の一つとされています)[1]
- 数か月に一度、歯科医院で歯面清掃を受ける[1]
- 後戻りが気になったら、歯科医師と相談してタッチアップを行う[1]
処置後2週間ほどは色が多少戻り、その後は比較的安定するとされています[1]。
まとめ
自宅でできるセルフホワイトニングには、歯科医院のホームホワイトニング、市販キット、ホワイトニング歯磨き粉があります。歯そのものの色を白くしたい場合は、歯科医師の処方によるホームホワイトニングが選択肢になります。
市販品は手軽ですが、効果が限られたり、歯や歯ぐきを傷めたりするおそれがあります。歯の状態や目的に合った方法を、まず歯科医師に相談して選びましょう。
静岡歯科では、ホワイトニングをはじめとする審美治療(審美歯科)のご相談を承っています。治療前の疑問や不安をうかがいながら、歯の状態に合った方法をご説明します。まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
市販のホワイトニングキットで歯は白くなりますか?
歯そのものの色を変える薬剤は、歯科医師の処方が必要な医療ホワイトニングで使われます。市販キットは効果が低く、歯や歯ぐきを傷める可能性があると海外の公的機関も注意しています。白くしたい場合は、まず歯科医師に相談しましょう。
ホワイトニング歯磨き粉だけで白くなりますか?
ホワイトニング歯磨き粉は、主に表面の着色を落とすためのものです。歯本来の色以上に白くすることはできません。歯そのものの色を明るくしたい場合は、歯科医院でのホワイトニングを検討しましょう。
ホームホワイトニングはどのくらいの期間で終わりますか?
一般的には、1日1回決められた時間の装着を1〜2週間ほど続けます。具体的な時間や期間は、薬剤や歯の状態によって歯科医師が指示します。効果には個人差があります。
セルフホワイトニングで失敗しないためのポイントは?
まず歯科医院で歯の状態を確認し、むし歯や歯周病があれば先に治療することです。そのうえで、処方された薬剤を指示どおりの量と時間で使いましょう。しみるなどの症状が出たら使用を中止し、歯科医師に相談してください。