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銀歯があるとMRI検査で痛い?歯科金属の影響と検査前の注意点

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結論:一般的な銀歯がMRI検査で痛みや火傷を起こすことは、まれと考えられています。注意したいのは、金属の周りの画像が乱れる「アーチファクト」で、特に頭やあごの検査では診断に影響することがあります[4]。磁石を使った入れ歯など、注意が必要な歯科装置もあるため、検査前に口の中の治療について必ず申告してください[1][3]。

この記事では、MRI検査と銀歯の関係、歯科金属の種類ごとの注意点、検査を受ける前と検査中にできることを解説します。

MRI検査と銀歯の関係

MRI検査は強い磁石と電波を使う検査のため、体の中や身につけている金属の種類によっては注意が必要です[3]。

MRI検査のしくみ

MRI(磁気共鳴画像)検査は、大きな磁石の入った筒の中で電波を当て、体から出る信号をもとに画像を作る検査です。放射線(X線)は使いません[3]。装置によって磁場の強さは異なり、1.5テスラや3テスラなどの装置が使われています[4]。

金属が問題になる3つの理由

MRI検査で金属が問題になるのは、主に次の3つの理由です。

  • 引き寄せられる力:鉄などの磁石につく金属は、強い磁場に引き寄せられたり、向きを変えようとする力が働いたりします[1]
  • 発熱:金属がわずかに熱を持つことがあります[1]
  • 画像の乱れ(アーチファクト):金属の周りで画像がゆがんだり、黒く抜けたりします[1][4]

一般的な銀歯の場合

保険診療で多く使われる銀歯は、金・銀・パラジウムなどを含む合金で、鉄やニッケルのように磁石に強くつく金属ではありません。そのため、引き寄せられる力や発熱が問題になることはまれと考えられています。

一方で、画像の乱れは起こりえます。上あごにある金属は、頭部の画像に影響を与えることがあり、装置の磁場が強いほど乱れが大きくなる傾向があります[4]。

MRI検査で銀歯が痛む・熱くなることはある?

一般的な銀歯で、痛みや熱さを感じることはまれです。ただし、ゼロとはいえないため、違和感があればすぐに伝えることが大切です。

影響の種類 起こりやすさ(目安) ポイント
痛み・違和感 まれ 感じたらすぐに検査担当者へ伝える
発熱・火傷 まれ 磁性のある装置でも火傷の危険は低いとされる[1]
画像の乱れ 起こりうる 頭部・あご周りの検査で影響しやすい[4]

検査する場所が口から離れている場合(ひざや腰など)は、銀歯による画像の乱れが問題になることは少ないとされています。どの程度影響するかは、検査を行う医療機関が判断します。

歯科金属・装置の種類と注意点

口の中の装置は、種類によってMRI検査での注意点が異なります。

装置の種類 主な注意点 検査前の対応
一般的な銀歯(金銀パラジウム合金など) 画像の乱れが起こりうる 問診で申告する
インプラント(チタンなど) 画像がゆがむことがある[5] インプラントがあることを申告する[5]
磁石式の入れ歯(磁性アタッチメント) 引き寄せる力が働く、磁力が弱まる、画像が乱れる[1] 入れ歯を外す。口の中の部品の扱いは事前に相談[1]
取り外せる入れ歯・マウスピース 金属のバネなどを含むことがある 検査前に外す[2]
矯正装置(ブラケット・ワイヤー) 画像の乱れが起こりうる 申告し、必要に応じて矯正歯科に相談
セラミック・樹脂の詰め物や被せ物 金属を含まないものは影響が少ない 治療内容を申告する

インプラントがある場合

インプラントがある方は、MRIの画像がゆがむことがあるため、検査を担当するスタッフに伝えるよう案内されています[5]。インプラントの上に磁石で入れ歯を固定するタイプでは、次の項目と同じ注意が必要です。

磁石式の入れ歯がある場合

磁石で入れ歯を固定するタイプ(磁性アタッチメント)は、特に注意が必要です。日本歯科放射線学会は、MRI室に入る前に入れ歯側の磁石を外すことを前提とし、口の中に残る金属部品(キーパー)についても、特に磁場の強い検査では一時的に外すことを強く勧めています[1]。

キーパーが口の中に残ったままだと、画像の診断が難しくなったり、入れ歯の磁力が弱まったりすることがあります[1]。磁石式の入れ歯をお使いの方は、検査が決まったら早めに歯科医院へご相談ください。

取り外せる入れ歯の場合

入れ歯は、MRI検査の前に外すよう案内されるのが一般的です[2]。外した入れ歯は、破損や紛失のないよう保管し、検査後に装着してください。

MRI検査を安心して受けるために

MRI検査の前には、口の中の治療を含めて申告し、検査中に違和感があればすぐに伝えましょう。

検査前に伝えたいこと

MRI検査の前には、体の中の金属や医療機器について安全確認の質問があります[3]。次のような点を伝えてください。

  • 銀歯・被せ物・差し歯があること
  • インプラントがあること[5]
  • 磁石式の入れ歯を使っていること[1]
  • 矯正装置を付けていること
  • 治療を受けた時期が古い、海外で治療を受けたなど、材料がわからないこと

材料がわからない場合は、治療を受けた歯科医院に問い合わせると確認できることがあります。

検査中に違和感があったら

検査中はスタッフが様子を見ており、インターホンで会話ができます。呼び出し用のブザーを渡されることも多いです[3]。熱さや痛み、違和感を感じたら、我慢せずにすぐ知らせてください。

画像の乱れが心配な場合

頭やあごの検査で画像の乱れが心配な場合は、検査を依頼した医師や検査担当者に相談しましょう。撮影方法の工夫や、ほかの検査方法を検討できる場合があります。

金属を使わない治療について(自由診療)

今後の検査や見た目が気になる方には、セラミックなど金属を使わない詰め物・被せ物という選択肢もあります。

  • 標準的な治療内容・回数:古い詰め物を外して形を整え、型取り後に作製・装着します。一般的に数回の通院が必要です。
  • 主なリスク:強い力で割れることがある、歯を削る量が増える場合がある、合わない場合は作り直しが必要になることがあります。
  • 費用:自由診療です。日本歯科グループの公式サイトでは、セラミックやジルコニアの詰め物1本33,000円〜、被せ物1本88,000円〜としています(公式サイト記載の料金、症例により別途費用あり)。詳しくはセラミックやジルコニアのページをご覧ください。

MRI検査のためだけに、問題のない銀歯を交換する必要は通常ありません。交換を検討する際は、歯の状態とあわせて歯科医師とご相談ください。

まとめ

一般的な銀歯がMRI検査で痛みや火傷を起こすことはまれと考えられていますが、頭やあごの検査では画像の乱れが起こることがあります。磁石式の入れ歯は、事前の対応が必要な場合があります。

検査前には、銀歯・インプラント・入れ歯・矯正装置などを必ず申告し、検査中に違和感があればすぐに伝えましょう。

口の中の詰め物や被せ物の材料、磁石式入れ歯・インプラントのMRI検査前の扱いについては、詳しくは各院にお問い合わせください。日本歯科グループでは、金属を使わないセラミック・ジルコニアの治療についてもご相談をお受けしています。

よくある質問

銀歯があるとMRI検査は受けられませんか?

一般的な銀歯があっても、MRI検査を受けられることがほとんどです。ただし、頭やあごの検査では画像が乱れることがあるため、検査前に銀歯があることを伝えてください[4]。

MRI検査の前に銀歯を外す必要はありますか?

通常、固定されている銀歯を外す必要はありません。取り外せる入れ歯は外します[2]。磁石式の入れ歯は、口の中の部品の扱いについて事前に歯科医院へご相談ください[1]。

インプラントがあってもMRI検査は受けられますか?

多くの場合は受けられますが、画像がゆがむことがあるため、インプラントがあることを検査担当者に伝えてください[5]。磁石で入れ歯を固定するタイプは、別に注意が必要です[1]。

自分の銀歯の材料がわからないときはどうすればよいですか?

治療を受けた歯科医院に問い合わせると確認できることがあります。わからない場合も、その旨を検査前の問診で伝えてください。

参考情報

  1. 日本歯科放射線学会 診療ガイドライン委員会「MRI検査における over denture の磁性体の取り扱いに関する見解」
  2. 市立札幌病院「MRI検査の注意事項」
  3. Blackpool Teaching Hospitals NHS Foundation Trust「What is an MRI Scan and how does it work?」
  4. 日本歯科理工学会学術講演会要旨集「超高磁場MRI検査における各種歯科用合金によるアーチファクトについて」(2002年)
  5. 米国食品医薬品局(FDA)「Dental Implants: What You Should Know」